家探しの話の続き。今回が56回目。
前回までで網戸の網を張り替えてヤレヤレ・・・という感じだったのですが、、、
実はその途中で新たな問題が出てきていたのでその話。
戸そのものの歪みが隙間を生み出している?
網の張り替え作業をしている途中で、よくよく見てみると
・窓枠(建物に固定されている枠)と網戸の枠(網を取り付ける動く枠)との間に隙間がある
ことがわかりました。
具体的にはこんな感じです。
いやー、これはアカンでしょう。
こんなに大きな隙間じゃゴッキーもゴキゲンに出入りし放題です。そりゃあ羽虫なんかいくらでも入ってくるわけですわ。
入居後半年以上経過するにも関わらずなぜ今ごろになって気付いたかというと、ずっと寒いシーズンだったため、窓を開けて網戸だけで過ごす、ということがほとんどなかったから。
というわけで、今回は(網戸張替の途中で寄り道的に生じた)窓枠問題について書いていきます。
※話の流れで後に書いてますが、今回の話は網の交換を中断して先に作業をしたので、時間軸的には少し遡る感じになり、写真も網を張り替える前のものになります
窓枠隙間の発生プロセス(閉める->緩む)
網戸を軽く閉めると軽い反動があり、上の写真よりももっと隙間のあいた状態で静止します。そこからさらに手で静かめに網戸を押し込んだときの状態が上の写真なのですが、それでもなお隙間があるという状態。
さらにゆ~っくり静か~に押し込むと一応は隙間のない状態で静止するのですが、少し揺れたり振動があるとまたぞろこんな感じの隙間が発生してしまうので、これが常態と認識した方が良いだろう、と判断しています。
うーん、こんなに隙間があるのでは、網を24メッシュがいいのか30メッシュがいいのかなどと悩んでも穴のあいたバケツに水を汲むような話だったんや・・・という感じで、めまいがしてきます。
枠が歪んでいるのはそもそも建物が歪んでいるからなの? 詰みなの?
この問題、仮に外側の枠が歪んでるのが原因だとすると網の貼り替えどころではなく、もっと根本的にどうにもならないような話になってくるんじゃーないだろうか・・・
とは思ったものの、どうにもならないで終わってしまっては「それで試合終了ですよ」なので、どうにかするための対策を検討して順次やってみます。
管理組合に窓枠修理の依頼をした・・・が断られる
網戸の網のような消耗品は居住者管理ですが、網戸の枠や窓枠といったものは建物に固着しているものなので、管理組合の所管のはず。
というわけで管理業者の窓口に窓枠の歪みを直して欲しいという問い合わせをしました。
数日して回答があり、イロイロやりとりはあったのですが、結論としては
・網だけではなく窓枠も居住者管理
・建物全体の(管理組合としての)窓枠更新は予定されていないし、次回の大規模改修工事の内容にも含まれていない
・修理業者を紹介することは可能
ということで、けんもほろろな対応でした。
このマンション、実は窓の改修については管理規約以外に細則を設けて個々の世帯が断熱リフォームの工事が行えるようになっています。なので、自分でやってね、というのが回答でした。
しかし、今回の問題は特段断熱のリフォーム(機能アップの投資)をしたいということではなく、現状復旧をしてほしい(修繕費用)ということなんですよね。その細則と今回の話の趣旨とは異なるのでは?という話もしたのですが、残念ながら「個々の世帯で対応」で統一しているとのこと。
正直、規約文面のタテマエ上は納得がいかない感もあるのですが、
・現実的な問題としては個々の世帯の窓枠について歪みを訴えられるたびに現状復旧だからと修繕積立金から支出していてはキリがない
というのもまぁ理解できるのでやむを得ないかなと、それ以上求めることはしませんでした。
今回のやりとりでは
・断熱リノベする際には、窓枠交換も含めて個人で自由に(?)リノベできる
ということがハッキリしたことがほぼ唯一の収穫だったかなと。
窓枠のゆがみ具合を実測確認したけど、実はさほど大きくなかった
窓枠がどれくらい歪んでいるのかレーザー墨出し器で確認してみました。
うーん、最上部と最下端でややナナメになっていることは確認できたのですが、せいぜい1mmかそこら、2mmもない程度で、あんなに大きく隙間(幅5mm以上)ができるようなズレではないように思います。
(ちなみに、枠が大きく歪んでいない=家全体が大きく歪んではいない、という確認ができたので、その点は少し安心。免震構造などになっていないノーマルなマンションの場合、地震のたびに揺れるのが続くと上層階ほど(揺れが大きくて)どんどん歪んでくるのでは?という不安があった・・・)
反対の屋外側からは、5円玉を吊して調べてみました。
細い糸を使ったのですが、端からほぼ3mmくらいの位置をまっすぐ糸が降りてきており、この場所の歪みはゼロと言ってもいいレベルでした。
(ちなみに、屋外計測する場合は風があると揺れまくるので5円玉計測は余り向いてないということが判明・・・)
網戸の枠を解体するも、こちらもさほど歪みはない
上記の作業で、
・建物に固着している外側の枠自体の歪みは少なく、それだけが原因で大きな隙間ができるとは思えない
ということがわかったので、
・じゃあ逆に網戸の可動枠のほうが歪んでいるのでは?
という疑惑が生じてきました。
さっそく壁に立てかけて調べてみると・・・
うーん、さすがにデカいので手で揺らすと揺れるのですが、静止状態ではこのように壁タイルの目地とも、レーザー墨出し器のラインともほぼ並行で大きな歪みは見られません。
じゃあ実際に動かしてみると歪みが生じやすいのかな? そのときにグラつきがひどいから隙間ができるの? というわけで、枠を分解してみました。
網戸の枠というのは、以前みた和室のふすまと同様に
・金属バーをネジ留めして四角く組み立てられているもの
なので、ドライバーがあれば分解可能です。
ふすまの話はこちら。
で、さっそく取りかかりましたが、実際やってみるとネジそのものは非常にカッチリ固定されていて緩みもなく、回すのに苦労したくらい。ということは、固定の仕方が悪い(緩みが歪みを発生させている)のではなく、仮に歪んでいるとすれば金属のフレームそのものが経年で歪んでしまったか、もしくはもとから歪んでいたか、みたいな話になってきます。
ただ、先ほど見たとおり、静止状態では歪みは少なそうなんですよね・・・
せっかくなので分解清掃を続けると、、、網戸枠は主に縦横4つのパーツ(+中央の横渡し棒)で構成されています。
このように↓分解した4辺のバーを個々に見ても,どこがどう歪んでいるかみたいなのはなかなかわからないんですよね。
(そして歪みがわかったとしてもなおせるか?というとそれもまた難しい。なぜなら、簡単に手でなおせるくらいだとすれば、またすぐに歪んでしまうから・・・)
せっかく分解したので(金属可な)洗剤で丸洗い掃除してすっかりキレイにして再組み立てしたのですが、全体を見てもやはり大きな歪みがあるようには見えませんでした。
うーん、、、いったいどこが歪んでいて隙間が生じているのか、原因箇所がまったくわからない困った事態になってきたぞ・・・何か見逃しているのだろうか・・・
網戸アタッチメントなるものの発見とその調整
というわけで、あらためて全体をぼんやり見ていたところ、変なモノを発見しました。
網戸を閉めたときに接触する窓枠の部分。よく見たらここに金属製のバーがついています。なんだこれ?
色が同じなのでよく見ないと気付かないのですが、この縦長の細いアルミのバーは取り外しができる別パーツのようです。
調べたところ、これは窓枠とは別の「網戸アタッチメント」という部品で、どうやら網戸可動枠と窓枠との間に取り付けて緩衝材としての役割を担っているようです。(要するに歪みの発生を前提として、それを緩和させるための役割ってこと)
なんだー、そういうことか。
これをうまく調整することで、隙間を埋められるのかもしれません。
網戸アタッチメントの分解と清掃
アタッチメントは壁(窓枠)との固定は填め込まれている(ゴムみたいなので固定されている)だけなので強く引っ張ると抜けます。
横から見るとネジ(6つもある)があるのですが、それで窓枠に固定しているってわけでもないんですよね。
中にこういう↓ゴム部品(軟質プラスチック?)が入っていて、ネジはそれを装着するためのものでした。そして、このゴム部品が間に入って、アタッチメントが窓枠に固定されるようになっているという構造。
とりあえず外して洗って元通り組み立てたのですが・・・やはりここでもゴムの劣化が見られます。
交換した方がいいだろうなぁ・・・と思って探すも、、、
網戸アタッチメント固定ピースという名の部品で、単価はさほどでもありません。ただ、上から下まで6箇所あるので、全交換だと2千円ほどかかります。
固定ピースはゴム素材が劣化してボロボロ(粒子状)になるというよりは、硬直化して端や細い部分が切れているという感じの劣化です。
ちょっと迷ったのですが、今回はこのピースは購入せず、そのまま古いモノを使うことにしました。いくつか写真をあげてきたとおり、窓枠の金属部にかなりの劣化がみられるので、浮いた2千円は(いずれ実施する)窓枠そのものの買い換えに充てることにします。
さて、冒頭に挙げた網戸の隙間問題は
・このアタッチメントが歪んで(ややナナメに)取り付けられていたため、大きな隙間が生じていた
というショボい結論で、丸洗いしたあとに元通りに取り付けることでまっすぐな窓枠ができあがりました。
ただし、既に見たとおり、窓枠にしろ網戸にしろ1~2mm単位での歪みはあるので、それが逆側に重なるとソコソコの歪みになります(左に2mm+右に2mm=4mmの隙間、みたいな話)。このアタッチメントの取付の際には、その調整を行いながらってことになるので、ただ無造作に奥まで押し込めばそれでいい、というわけではなくてそれなりに調整作業は必要になりました。
左右の滑車の高低を調整して、網戸全体の角度を調整する
アタッチメントがまっすぐになって隙間がなくなったはずなのですが・・・実はそれでも隙間が少し残りました。
どうしてーっ!?と思ったのですが、コレは本当に簡単で、しかも基本的な話でした。
というのも、よく見たら、網戸の下についている滑車の高さが左右で微妙に違っていたんですよね。そりゃあ窓枠も網戸もしっかり真四角で歪みがなかったとしても、というかむしろ歪みが少ないからこそ、車輪の高さが左右で違うと隙間ができますな。
よく「網戸がキーキー鳴るのを修正するのに車輪をメンテしましょう、高さの調整をしましょう」というのはあるけど、実は網戸の隙間調整でもこの車輪メンテは必要だったのです。
おそらく、通常なら音が鳴るくらいで済んでいるので隙間問題にまで発展することはないのでしょうが、うちのように20年モノの家で、前の住人のメンテ度合いが低いとこのようなことになる、、、ということかなと。
さっそく、窓枠に対して網戸が並行になるように左右の車輪の高さ調整をしました。
これはシンプルな仕組みで、車輪についた1つのネジで高さ調整をするようになっています。右回しで車輪が出っ張って網戸が高くなり、左回しにすると車輪が引っ込んで低くなります。(車輪を低くするときはネジを緩めたあとにトントン叩く)
この作業までやったことで、ようやく冒頭写真の「網戸と窓枠との大きな隙間」はなくなって、網戸が本来の役割を果たせるようになりました。
めでたしめでたし。
内側、外側の位置調整のためにカプトンテープを挟み込む
蛇足ですが、車輪を取り外して洗浄したついでにやった作業がこちらの前後調整。
前後っていうのは、窓の外側? 室内側?という意味の前後です。
これ、やるべきかどうか微妙だったのですが、網戸の可動枠と建物に固定された枠との間が擦っている感じがしたので、薄いカプトンテープを挟み込んで調整してみました。
この結果、車輪と網戸可動枠との間の距離が少し広がった形になります。
効果のほどは・・・どうだろう? 一連の作業のなかでやったので、これ単独でどの程度の効果があったのかはよくわかりません。
ただ、これら車輪調整の全体作業の結果
・網戸の動きがカシッとした(コロコロ軽い感じがなくなった)
・擦る音がなくなった
ので、感覚としては(動きという面だけでいえば)かなり新品状態に近づいたのではないか、という感じがして満足しています。
古い住宅では網戸の網より枠の歪みを先に見るべし
というわけで、網戸の網より枠の歪みのほうが実際上の影響、ダメージがデカくて大事だよね、という話でした。
ようやく網戸のゆがみも直って隙間もなくなり、やれやれですわ。
単に古くなっていた網を交換するだけの簡単な作業のつもりだったのに、築20年にもなるとこんなふうに色々ハッキリとは見えない傷みが出てくるんですね。
今回のように自分でなおすことで、どこがどのようにダメージを受けてどのような結果になるのか、みたいなことを把握できるので,また次に同じようなことが起きた場合の対策がとりやすいんですよね。