【これまでのお話】
築20年以上の中古マンション。
当初から一度も更新されていなかったユニットバスの天井に取り付けられた24時間換気システム、いわゆる「浴室乾燥機」を交換することにして本体を購入。
その際に、汚れたダクトも一緒に交換しようと思ったものの、亜鉛のスパイラルダクトという結構ゴツいもので、気軽に交換するのは難しいという判断に。
せめて更新前にそのスパイラルダクト内を掃除しておこう、というコトになりました。
全体の段取りとしては
1.ダクトの出入り口を掃除
2.ダクト内を掃除
3.既存の換気システムを撤去
4.新しい換気システムを取り付け
5.漏れがないか確認
といった感じ。
前回は1.出入り口の掃除をし、どれくらい汚れているのかみたところ。
まぁ奥まで結構汚れてる(ホコリが堆積してる)よね~しょうがないよね~、ということで予定通り掃除を続けることにします。
煙突ブラシの使い方、掃除の仕方
ダクト用のブラシが見あたらず、類似品の煙突用ブラシを買った話はこちらです。
購入したブラシっていうのはただのブラシなので、ダクト内壁に付着した埃を浮かせることはできそうですが、吸い取ることはできません。
ここが煙突と違うところかと思います。(煙突は基本的に垂直なので、煤を浮かせることができればあとは重力で下に落ちると思われる。ダクトは水平部分が多いので、ホコリを浮かせてもダクト下部に溜まるだけで、外には出てこない)
というわけで、
・片方から煙突用の回転ブラシでダクト内の壁を掃除をしてホコリを浮かしつつ、もう一方の穴からバキュームクリーナーで強力に吸い取っていく
という作戦にしました。
これはプロもやっているやり方のようです。
(まぁ他の方法は思いつかないですからね。彼らは「特殊な道具を使っている」と称しているけど、Amazonで売ってるやつで似たようなことはできる)
とはいえ正直、これでどこまで吸えるのか・・・ちょっと不安なところではあります。
知恵と工夫でなんとか乗り切っていきたい・・・。
ダクト掃除のために換気システムを取り外す
ダクトの片端は前回みたとおり洗面所とトイレにつながっているわけですが、もう一端はユニットバス天井の換気システムにつながっています。
こんな感じです。
要するに
「途中で合流してから換気システムに入る、といった複雑な構造にはなっていない」
ということです。
シンプルで、掃除をするにはありがたい構造です。
というわけで、今回はこの図?で左右に手のように伸びている黒い部分をそれぞれ掃除する、ということになります。
ただ、見て分かるとおり
・ダクトを両側から掃除するには換気システム本体を取り外さないといけない
んですね。
・・・というわけで、ここから一気に作業を進めます。
あとで書く予定ですが、浴室乾燥機本体の交換はそれなりに時間がかかります。本体の交換自体はそうでもないものの、ダクトの位置が新旧モデルで違っていて、その擦り付けなどに時間がかかりました・・・。(ガチャポン的に交換ができるとどこかで目にしたのですが、それだけではすまなかった)
なので、慣れていないとか1日の作業時間が少ししか取れないといった人は、秋冬のシーズンにやったほうがいいです。何しろ1日で終わらないとユニットバス天井に穴があいたまま日をまたぐことになり、その日はお風呂もシャワーも入れません(物理的には入れなくはないけど換気的によくなさそう・・・) 夏場にそれだと結構キツいでしょう・・・
※なお、ダクトの汚れや歪みなんか気にならない、浴室乾燥機の交換だけできればいい、動けばいい、という場合は1日で終わらせることができそう。
ダクトのバキューム吸引側を仮設する
ダクトのサイズは直径10cmほどなので「もう一方から吸い取る」といっても、口径が違い過ぎてそのままバキュームクリーナーや掃除機を取り付けることはできません。
なので、最初ダイソーの「シリコーンじょうご」を使ってトイレの「すっぽん」みたいな形状の口径変換アダプタを作ろうと思っていたのですが、、、シリコーンじょうごが売り切れ・・・
しょうがないので、段ボールでそれらしいモノを作りました。スカスカでかなり不本意ですが、あとはテープで固定して隙間を埋めます。
ちゃんと隙間なく固定されれば、クリーナーの電源を入れた段階で結構ビチッと段ボールが(負圧で)密着します。
勢いよくピチッとくっつかなければ隙間ができてないか見直します。
上の写真の「副吸込」と文字が見えるところは枠が浴室乾燥機本体と接している部分です。この写真はすでに本体は取り外し済みで、枠だけが残っている状態です。(その状態でダクト掃除をします)
こんな感じになっています。
この旧浴室乾燥機取り外し&取り付けの話は、長くなりそうなので別に書くことにして掃除の話を続けます。
密着してそうなら、さっそくお掃除開始です。
片方をぶぉぉぉぉん!!とクリーナーに任せて吸引しながら、逆方向からブラシを入れて汚れを内壁から剥がしていきます。
ダクトはまっすぐではなく、何カ所か折れ曲がっているのでうまいこと押し込んでいく必要があります。
奥まで入れるコツは、少しずつ回転させながら押し込んでいくことで、進まないからと無理に回転させるとこのように手前のナイロン部が捻れてしまうことになります。
というわけで、回転させながら押したり引いたりするというプロセスで、ブラシがダクト内で揺れて上下左右をまんべんなく掃除してくれます。
気が済むまで掃除したらクリーナーを取り外して、念のため今度は逆側からもブラシを入れて掃除します。
こういう感じで、ブラシが内部を完全に通り抜けている(端から端まで掃除できている)ことがわかります。
ブラシの出し入れの際に「回転状態にあること」は重要
掃除をしていて思ったのは、配管内のエルボ(曲がっている)部分をブラシが進んでいくにあたり、回転はかなり重要ということ。
いかに先端が丸まっていても、
・まっすぐ押し込むだけではなかなか進まないことが結構あり
ます。
が、そこに
・回転を加えて、軽く押したり引いたりしているとそこから先に進めるように
なることが多い。
手動の「長くて曲がる柄のついたブラシ」も売られているようですが、こうしてやってみると、やっぱり回転するやつでよかったな、と思います。
今回掃除をしたダクトは5m前後のもの2本ですが、ゆっくり押し込む必要があるので1本あたり1時間くらいかかりました(クリーナーの取付、取り外しなども含め)
ホコリは取れるが、重い汚れは吸引できない
さて、バキュームクリーナーの効能ですが・・・ハッキリ言って単に空気吸ってるだけなので、空気中に舞ったホコリのようなものは流れていくものの、壁にひっついたり床に落ちたりしている感じの、(僅かながら)重みのあるホコリはあまり吸えません。
こんな感じで砂っぽいのが下に残ってしまうんですね。
バキュームクリーナー自体は結構がんばっているとは思うのですが、いかんせん元々ついているホースが直径25mm程度の細い管です。
これが直径100mmのスパイラルダクトとなると断面積にして10倍以上になり、また長さも5m近くあるので、重いモノを吸うというのはかなりシンドい。
このあたりは妥協が必要かなと思います。どうしても気になるようならクリーナーの先端をもう少し伸ばしていく感じのギミックを考えて、直接吸っていくしかないかなと。細くて長いジャバラホースみたいなのは存在するみたいなのでそういうのを使うとか・・・
今回は入り口から目視できる範囲&掃除機ノズルが届く範囲を吸い取って終わりにしました。
ちなみにうちのバキュームクリーナーはこれで、おそらく底辺レベルにローパワーな製品です。
コレ、なんか販売ルート限定の廉価モデルらしく、あまり大手サイトでは見掛けません。確か楽天かどっかで買ったような・・・(安いのはいいんだけど、マイナー型番だと消耗品の入手が難しいとか高いとかあるので、これから買う人はメジャー型番のほうがいいと思う。)
サイクロンを含め家庭用の掃除機しか使ったことない身で評価するなら、一般的な用途であればこれでも十分、いやちょっとパワーありすぎでしょ? というくらいよく吸ってくれます。
ただ、今回のように
・パワーはあればあるほどいい
みたいな用途だとちょっとスペック不足なのかなー、って感じはします。
プロが持っている強力なクリーナーだともっと風圧出るのかもしれません。
キレイになったけど、うっすらとダクト内にホコリは残っている感じ
ダクト内部を全部見ることができるわけではないので、はっきりしたことはいえませんが、今回の作業で
・三次元的な、浮いた汚れ(わたぼこりやホコリのカタマリ)はほぼ除去できた
・砂や油、炭のような重みのある成分の汚れは落ちづらい、または落ちてもダクト内に沈下して除去しづらい
・二次元的な、へばりついた汚れ(薄汚れ、積もった感じのやつ)は残っている
という感じかな、と。
このうち、後者の汚れはブラシでは無理でしょうねぇ。おそらく、雑巾みたいな繊維質のもので乾拭きしていくしかないのでは? という感じです。
実際、
・回転部の先端に円形の雑巾みたいなのを取り付けて掃除していく、という手法
もあるようです。
これは事前には考えていなかったことなので、ブラシをAmazonで探しているときには意識していませんでしたが、円形雑巾が標準添付された煙突ブラシ製品はなかったように記憶しています。
イメージとしてはこういう床用のモップみたいなのが、先端についている感じ。
ダクト掃除に効果や意味はあったか?というと・・・
元々、呼気口にフィルターが付いていることもあり、ダクト内の汚れはそれほどヒドい状態ってわけでもないようでした。(当初はもっとホコリがひどくて直径の1/3くらいがホコリで埋まっているのでは?くらいのイメージだった)
ただ、入り口と出口付近にはモコモコしたホコリが付着していたし、中の方もある程度汚れていることがファイバースコープで確認できているので、それらがキレイになったのはよかったかなと。
参考までに、後日事情があって取り外すことになったダクトの一部がこちらです。
右側写真のホコリが溜まっている部分は、左のダクトを内側に抱え込んでいる(重なっている)接続部です。つまり、ここは煙突ブラシが届かなかった部分。
それ以外の部分と明らかに違っているところを見ると、煙突ブラシで掃除をするとかなり効果があるのでは?って思えますね。