
寒い季節になってきたので、羽毛布団の更新について検討し、ふとん関係はほぼ全部買い換えに至りました。
今回の買い換えにはおおむねうまくいって、当初の目的である「真冬の就寝中の暖かさ確保」「古すぎる(汚れが酷いであろう)寝具の更新」という2点は達成できたかなと思います。
ただ、一連の買い換え話のなかで幾度となく出てきた
・「超ロング230cmサイズの寝具」ってどうなの? 意味あるの? 足りるの?
という点について(感覚的にはともかく)具体的に数字を出して検討、説明してきたことがありませんでした。
(そういうサイトも見かけなかったし、現実には販売されている製品の中から選ぶしかなかったので、積み上げ式の検討はしなかった)
というわけで、今回は寝具のサイズってどうなの? 230cmの超ロングサイズって十分なサイズなの?という点について少し深掘り・・・というほどのものではないですが、検証してみたいと思います。
※今回は参考になる情報がまったく見つけられなかったので、完全に独自の「思い込みと独断と偏見にまみれた」お話になります。万一、読んで参考にしようと思ったなら、よくよくご自分でも考えてからどうぞ。
身長180cmくらいの人のふとんサイズ(長さ)は240cmくらい?
結論から書いてしまうと
「市販の大半のふとんは、現代の日本人にとってサイズが小さすぎるのでは?」
という話になります。
・・・まぁ日本人というと大くくり過ぎなのでもう少し絞ると、
・おおむね170-180cmくらいに分布が多い※とされる日本人男性の場合、足までまるっとカバーできるようなふとんを望むなら、標準サイズではまったく足りず、余裕をもったら240cmくらい、せめて市販の最大サイズ230cmが最低限では?
ということです。
※この「多い」という表現が(ウソではないが)やや偏見・・・
(側臥位=横向きで寝る人は、足を曲げることが多いのでこの限りではありません)
具体的に数字でみていきます。
シンプルに直線で試算すると身長180cmでは220cm、170cmでは210cm?
まず、身長180cmで足のサイズ30cmくらいの人が仰臥位(仰向け)で寝ている、とします。

ここで上にかけるふとんは通常、肩あたりから足元までになります。
「肩から足首までの高さ」を「肩峰高」というらしいですが、コレは一般に身長の0.8掛けくらいだそうです。
なのでこの人の肩峰高は180cm*0.8=144cmとなります。
あれ? じゃあ、普通にふとんの中に入って寝るときの長さって、肩あたりから足元まで144cmあればいいの? ということですが、、、当然違います。
ここで問題となってくるのは足の部分でして、普通に仰臥位で寝ていると足の高さは30cmとなります。(ハの字に開いたりすると多少低くなる)
この足の部分も掛けふとんで3次元的にカバーしなければならないので、最低限+30cmは必要でしょう。
だとすると、144cm+30cmで174cmくらい?
いやいやコレでもまだ足りません。
身体の上にかぶせた柔らかいふとんで、足までまるっとカバーするとなると、くるぶしのあたりから足先まで、のぼって降りてという感じで往復する必要があります。
図示するとこんな感じです。

A+A’の部分ですが、身体の厚み(高さ)については体型によるものの、ここでは20cmくらいとイメージします。ただし、この厚みはふとんの長さにはほとんど影響しません(多少凸凹するくらいでほぼフラット=直線なので。端数だけ切り上げて150cmとしました)
足は身体より細くて、太ももから足先にかけて細くなっていることが一般的かと思います。
なので、ざっくり足首あたりの太さ(高さ)を10cmと仮定しました。
さらに、ふとん自体の厚みがあります。
ここでは仮に全厚を20cmとして、その半分の10cmを計算に入れてみます。
(30cmあるつま先の部分は、掛けふとんの厚み20cmが加わり、ふとん上端が50cmの高さまで持ち上がっているイメージ)
そうすると、ふとんが足を超えるのにBのように20cm(30cm-10cm)ほど登って、Cのように30cmまた降りる、という上下の往復が生じます。
このように計算すると、上の図の赤で囲った計算結果の通り、これだけでトータル220cmの長さが必要となってきます。(Bの部分はL字のカクカク状態ではなくナナメになるので、実際はもう少し短くて済みそうですが、一方で湾曲する部分は内周がクシャクシャと折り畳まれ外周は中央より距離が必要になるので・・・)
この220cmという試算は身長180cmが元になっているので、仮に身長170cmの人を元にすればマイナス10cm、ふとんサイズは一般的な(ロングの)210cmで足りる、という計算になりそうです。
あれ? OKなのかな?
・・・いやいやそりゃね、170cmの人はいいかもしんないですよ。でも180cmの人はたくさんいるし、190cmの人だって多少なりといるわけです。
そして、ふとんは繊維なので、当たり前ですが伸びたり縮んだりしないです。
これ全然ダメでしょ? 足りないでしょ? というのが自分の考えです。
※唯一この「身長170cmの人=210cmのふとん、で妥当なのでは?」ということが導かれて、この思いつきによる適当な試算にある程度の妥当性があるのでは? という点が確認できたことが収穫・・・
寝返りなどの余裕、現実的に暖かさを確保するのに必要なサイズは身長+60cm?
以上が直線的なざっくり試算で、実際にはふとんがクネクネと曲線を描くことで必要な距離があるので、もう少し余裕が欲しいところです。(上で書いたとおり繊維はゴムのような伸縮はしない)
ここに「実際に寝ている時のことをリアルに考えると影響が大きそうなこと」を2点ほど追加しておきたいです。
それは
・寝返りをうって動く
・首回りの寒さを考慮すると、ふとんの位置は本当に肩口より下でいいのか? もっと上なのでは?
という点です。
一つ目の寝返りについては、残念ながら(就寝中の人間の動きは)複雑系で一般化できないので「そういうことがある(のでサイズに余裕を持たせたい)」という点を頭の片隅に入れておく,程度にとどめます。
(寝返りといっても背骨を中心とした左右の回転運動だけでなく、曲げる、跳ねるなどの「足先が持ち上がる」タイプの動きもあるかもしれない・・・ということ)
次の首回りの寒さですが、これはある程度考えられそうです。
具体的な数値までは無理ですが、このように・・・

ふとんが肩口にまっすぐに乗った状態では、厚みのあるふとんのデコボコ(今回の場合は羽毛の入ったブロック)の端部が丸まっていることで、身体との隙間が大きくなって外気が肩から胸あたりに入ってくる可能性があります。
夏場とかはそれでいいかもしれませんが、これ、寒い時期であればあるほど悪影響が大きいです。寒いからふとんを使っているのに、ふとんの形状(丸みがあること)で隙間が大きくなるって本末転倒では?という感じです。
※この羽毛のブロック分けは「使っているうちにふとん全体の中で羽毛が一部に寄ってしまうこと」を避ける、という製造上/構造上の都合でつくられた凸凹であって、身体へのフィット感を考えてそういう構造になっているわけではないです
この隙間を防止するにはどうするかというと、上の図で下側のように、ふとんの位置を少し頭側にズラし
「胸から首あたりの下がった部分にふとんの丸みをフィットさせるように置く」
ということになります。
当たり前ですが、ふとんを頭方向にズラすと、当然足側に影響が出ます。
そうすると上で見た220cmの長さでは足元に隙間ができてしまう可能性が高くなります。
実はコレ、自分の実体験に基づいていて、
・朝起きたら首のあたり(顎の下)までふとんを巻き込んで寝ている
みたいなことが頻発しています。
おそらくですが、寝ている間に寒さを感じて、ふとんを引っ張っていたのではないかと想像しています。
どれくらい上に引っ張るかにもよりますが、上で書いた「就寝中の寝返りの動き」や、身体の凸凹にあわせてふとんが湾曲することを考慮すると、余裕をもって+20cmくらいあるといいかなと。
(肩から首までは10cmもありませんが、、、なにしろ隙間というのは数ミリあるだけで冷気が猛烈な勢いで入ってくるので、「何があっても足元で羽毛ふとんと敷き布団とがペッタリくっついている」という状態を維持したい)
この結果、
・身長180cmなら、220cmではなく(+20cmした)240cmくらいのふとんが欲しいよね
というのが自分の結論です。
これはあくまで理屈上の話で、実際240cmの掛けふとんというのがあるのかどうか、仮にあったとしてもカバーまで手に入るのか?といった問題はあるので、あくまで理論上、理想的には、という話ではあります。
なので、実際に販売されている製品のなかから選ぶとなると
・今回のように230cmのふとんがせいぜいのところかなぁ・・・
・もしそれで足りなければ、他の工夫で足元をカバーしていくしかないかな
というのが現実の選択肢、解かなと。
長いベッドも長いふとんも作らない寝具メーカーたちにイラッとするZeeee!!
寝具メーカーって
・「寝返りは重要だ」とか言う割に、寝返りをうっても問題ないくらい余裕のあるサイズの寝具を積極的に販売したりはしない
んですよね。なんでですかね?
いやまぁ、売れない=儲からないからなんでしょうが・・・
大半の寝具が195-210cm前後で作られている点については、これまた幾度となく書いてきた
・ローコスト販売のための超大量生産をするには、平均値や中央値をもとに一定サイズ(もっというとワンサイズ?)で企画、設計せざるを得ない
という特性(欠点?問題?)があり、
・現代人の身体は過去の統計からズレて(=大きくなって)きていたり、多様化して平均値からの乖離が大きく(分布が広範に)なってきている
・にもかかわらず、マトモにそれら「現代人の身体との親和性」について考慮して設計されていないのではないか?
という疑念がぬぐえません。
(要は、慣習的なサイズ、寸法、規格にもとづいて規格設計しているだけという・・・)
たとえば、
で書いた手洗器の高さなんかがそうだし、このときに調べた、、、
風呂用のブーツなんかもそうです。
ただ、これらは実際のところそんなに毎日毎時使うものではないので、
ワンサイズ大量生産の低コスト > 身体にイマイチ合わないサイズであることの使いづらさ
という判断も(大半の人にとっては)じゅうぶんに合理的だと理解できなくはない、と思います。
ただ、ただね。
服とか寝具とかって違うと思うんですよね。
なにせ使っている時間が長いし、身体への接触度も高いわけです。
服などは身体にフィットしないと寒かったり暑かったり、あるいは動かしづらくて身体に負荷がかかって調子が悪くなる、なんてことまであります。
そのため、服に関しては現実に多様なサイズがあります。
なのに、なぜか寝具はサイズが少ない。
どういうわけだ? と。
結局のところ、そういうニーズがない、客側が寝具について調べたり、考えたりして自分の身体にあったものを強く望む、ということをしてこなかったことが原因ではあるんでしょう。
また、そのワンサイズの寝具でも、日本人の半数を占める女性の大半と、過半数の男性の身体にはフィットしそうです。それだけでおそらく75%はカバーできる。
加えて大きな身体の人も「そんなもんだ」と思って受け入れる人が大半だったりして、結局9割以上の人は何も問題を抱かずに買ってくれる客になる。
そうなれば、わざわざ残り1割とか、それ以下の数を考慮する必要が(資本的には)なくなってくるのでしょうねぇ。
※その点、幅については100cmのシングルから200cm強のクイーンやキングまで選択肢が多く、横に大きめのいわゆる「恰幅がいい」みたいな体型の人はこういう苦労はしなくて済んでそうでうらやましい感・・・・・・
というわけで、最後はまたぞろ愚痴っぽくなりましたが、これまで書いてきたとおり興味をもって探せば多少は選択肢がある、という一面もあるのが現代日本。
今後もうまいことやりくりをして、なんとか過ごしやすいよう身の回りを整えていきたい所存・・・