2x4アジャスターで柱を建てている話が続きますが、2x4材とアジャスターが手に入り、いよいよ柱を設置します。
柱の設置方法そのものはラブリコやコメリ子の説明書を見れば書いてあるし、実際にその通りにやるしかないのであらためて書いてもしょうがないため省略します。
ただ、柱を設置する場所、位置については自分で調べなくてはなりません。
床のほうは人間がウロウロしたり、冷蔵庫やらタンスやら重いものを載せるのである程度の強度が確保されていてあまり問題にはなりません。
しかし、天井の方はもともと圧がかかるようにはできていないようなのです。
地震対策の突っ張り棒で天井に突っ張るときもそうですが、もともと想定されていない使い方をするときには構造を理解してからやる必要があります。
天井の構造は?
というわけで家の天井の構造ですが、横から見るとこんな風になっているらしいです。
石膏ボードというのは白い粉みたいなのが出てくる板ですね(適当)
ボードは上のイラストでは厚めに描いてありますが実際はそんなにガッシリしたものではないため、2x4のアジャスターを石膏ボードに突っ張ってもしょうがなくて、上の図で「ok」とあるところ、つまり内部を柱が通っている位置に突っ張らないと強度が確保できません。
柱は所々にしかないので、確認せず適当な場所にラブリコ柱を設置すると極めて高い確率(8割以上?)でハズレになってしまうということです。
天井裏の柱の位置なんて見えないしわからない
ところで、当然ながら家の天井は透明ではなくて、石膏ボードの裏側のどこに柱があるのかなんて見えず、図面もないためわかりません。
そこで登場するのが壁裏センサー。
壁の裏の柱の位置を、センサーで推測して表示してくれると言うシロモノです。
今回はコレを使ってみます。
ちなみに物理的な針を壁にブッ刺して柱の有無をチェックする「どこ太」という商品もあるようです。(針がスッと入れば柱がない、針が入らなければ柱アリ、という原始的だけど確実なチェック)
こちらの方が確実で役に立つと言う評価もあるようなので、今回の壁裏センサーの内容を見て「こりゃダメだ」と思ったらこちらを選ぶのもアリかと思います。
あやしげな壁裏センサーを使ってみる
レビューを見ると評価がかなり分かれているようでよくわからなかったので、とりあえず安めのセンサーを買ってみました。(どうせ中身はどれも同じでしょ?的な思考)
2千円ほど。数日後には到着。
説明書は日本語がイマイチで、商品PRチラシならコレでもいいかなというレベルではあるものの、こういう計測商品の説明書としてはダメダメな感じでした。
とりあえず大事なのはキャリブレーションで、その位置が大事ということです。
どういうことかというと、もし柱のある位置でキャリブレーションをしてしまうとその状態がデフォルトになってしまうため、柱を検知できないということです。(キャリブレーションした位置との差で柱の有無を検出する仕組みになっているということ)
どの位置にセンサーがあり、どのように検知しているのかわからない
本体サイズは手のひらにおさまるかどうか、というくらいの感じです。
つまり結構大きいのですが、この本体のどのあたりにセンサーが内蔵されているのかよくわからず、具体的に(本体の)どのあたりで測っているんだろう?という疑問は湧きました。
また、上の説明書に「木材のエッヂに近づくと~」という説明があることから、センサーは複数のようにも見えます。
時間があったら分解してみたいですね。(今回は分解しません)
使ってみるときちんと検知はするようだけど位置の正確性に不安
センサーそのものはちゃんと動いているようで、あちこち調べたところ、まったくとんちんかんな反応をするということはありませんでした。
ただ、なんというか・・・使うのが難しい感じはしました。特にセンター位置の表示については本当にココでいいのか?という不安が拭えない反応のしかた。
同じ場所を移動スピードを変えて何度か調べると、反応したりしなかったりします。
レビューでの評価が分かれるのはこのあたりかな、と納得がいく感じです。
使い方とコツ
とりあえず簡単な説明として、使い方はこんな感じです。
1.センサーを壁(の明らかに柱のない位置)にあてがってキャリブレーションする
2.横にスライドさせていくと壁裏に柱があるとおぼしき場所でセンサーが反応する
3.センサーが反応した場所にマーキングしていく
キャリブレーションの位置は上の説明書にもあるとおり重要で「まったく検知しない」とか「反応が適当、ムチャクチャ」という評価になってしまう人は、このキャリブレーション位置を間違っているのではないかと思います。(柱のある位置でキャリブレーションをしてしまうとホントに無茶苦茶な反応になってしまう。とはいえ、冒頭に書いたとおりどこに柱があるかは見えないし、一概にその人のやり方がおかしいとも言い切れない・・・)
マーキングは当初付箋(強力タイプ=上の写真の青いやつ)を貼り付けていたのですが、気付いたら落ちてる?という感じだったので養生テープ(上の写真の緑のやつ)を細く切って使うことにしました。
作業のコツとしては
ゆっくり一定の速度で動かす
まっすぐ(真横に)動かす
本体を斜めにしない
ということが大事のようです。
しかし!!
いずれも、このセンサーの物理的な構造や壁の位置から、かなり難しい印象です。
というのも、
1.壁の上のほうや天井にセンサーをあてがって作業をすること自体が普通の人間には苦痛
(上を向いての作業は普段やらない動きなので、短時間でも腕や首などがメチャクチャ疲れる)
2.裏側のフェルトが壁との摩擦を生みゆっくり動かすことになるが摩擦があるため疲れる
3.同じく、フェルトのせいでまっすぐ横に動かすことが難しい
4.上を向いた状態で一定速度で動かすことが難しい
5.センサーが反応した場所にマーキングをするのが疲れる
という状態だからです。
まぁひと言でいうと、
壁や天井にあてたセンサーをゆっくり動かして調べていくという作業は肉体的にかなり疲れるし、疲れるのでうまくできない人が多いのでは?
ということですね。
センサー自体はきちんと反応しているようです。
なので、壁表面を自走するロボットや何かしらのギミックを使って、肉体に負荷を掛けずに一定速度でセンサーを動かしてチェックしていく、みたいな補助装置があればこのセンサーは役に立つと思います。
いや、それはかなりハードル高いな・・・
(ちなみに端材や小さな板を使って仮想的に壁と壁裏の柱を作ってセンサーの動作チェックをしてみたところ、ちゃんと反応していて故障品でないことがわかります)
というわけで、現状、天井裏の柱を調べるなら、上を向いて苦痛に耐えて頑張れ、、、という感じになってしましまいますね。
上で紹介した「どこ太」が評価されるのも、「針を刺すのは一瞬で終わる」という使い勝手の問題なのかもしれません。
計測例
というわけで、苦痛を感じながらもあちこち調べたうち、参考になりそうなのはこれ。
このような例を見ると、センター位置も検出できていそうな感じではあるんですよね。
ただ、同じ位置を調べていても、ちょっとでもスピードが速かったりすると反応が消えてしまったりする。
このあたりの加減がかなり難しい印象。
柱の発見のためではなく、確認のための活用にとどまった
結局、ウチではラブリコ柱を梁(はり)の端の位置に設置することにしました。
こういう感じのところです。
これらは構造上、、、というか理屈上、間違いなく柱を使っているだろうと思われる場所です。
壁裏センサーで確認のうえ、指で叩いて音が響かない(裏側に何か詰まっている)ことが確認できたため、確証を持って取り付けすることができました。
今回はこのように
新しい壁裏の柱を発見する
というよりは、
柱があると思われる位置にあたりをつけ、センサーで再確認して確証を得る
という使い道になってしまいました。
この程度の使い道で2千円・・・というのはどうなの?という感じですが、まぁ買ってしまったものはしょうがないので、今後機会があれば活用していきたいと思います。
以前購入したボッシュのレーザー距離計も、買った当時はそうでもなかったけどその後かなり活躍してくれていますからね。
天井裏はどうなっているのだろう?
冒頭で天井裏については見えないから~と書きましたが、実は家の中には点検口のようなものがあって一部確認することができるので、撮影したものを載せておきます。(壁内には照明がないため防災用LEDライトを使用して撮影しました)
今回問題になった天井そのもの、つまり石膏ボードの裏側はこんな感じになっていました。
洗面所の天井は24時間換気用の換気扇ユニットや、家の中なのさまざまな配線の中継地みたいなものになっているため、各居室の天井とは異なる可能性がありますが、構造としてはこんな感じに柱が縦横に並んでいて、そこに石膏ボードが取り付けられている、というのは同じハズです。
上の写真では左右の柱として長いものが使われているものの、その間を渡してある柱は短いようで、また、位置も多少ズレています。(このズレは、単に工事が適当だったのか、位置をズラすことで強度が高まるといった何らかの理由があるのか? は不明)
天井で使われている柱は野縁と言われるもののようですが、規格上は35mm角?とされているものの実測では32mm程度でした。
下の写真の通り、野縁同士の縦横の設置間隔は、場所によってだいぶ違うみたい。
この手前の場所で測ってみると、縦(奥行き)472mmと横(幅)276mmみたいな感じ。
ただ、見ての通り隣の四角はもっと狭い状態だし、奥側はもっと正方形に近い印象。