ふれふり!

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二酸化炭素の測定器(KimwoodモデルI)を使ってみた感想

パッケージに型番も何もない・・・

 

先日、キッチンの二酸化炭素測定をした話を書きました。

2020free.com

 

そういえば書いてなかったな~ということで、今回は少し前に買った二酸化炭素測定器そのものについて、メモ程度ですが使用感を。

 

購入したモデルはかなりアヤシい・・・

たぶんうちのはコレです。

 

Amazonでのレビュー評価は高いようですが、型番らしきものもないし、素性もよくわからないんですよね。

「Kimwood モデルⅠ」というのがそれなのかなぁ?

 

パッケージ裏面もこの様子で何も印刷されておらずアヤシサ満点

 

付属品などはこんな感じで簡単な説明書があるのみ。

社名はあるけど型番がない

読める日本語で書いてあるだけだいぶマシかもしれません。

 

稼動テストしてみる

説明書によるとセンサーは内部にあって、裏面にある通風口から入ってきた空気をセンサーが調べて表示をする、という仕組みらしいです。

裏面にあるのが通風口(横のは何だろう?)

 

数値は1秒ごとにリアルタイム更新、通風口に息を吹き込むとセンサーが二酸化炭素を捕捉できるはず、とのこと。

説明書にテスト方法が載っている

さっそく息を吹きかけてみると、数値がガンガン上がっていきます。

最大値は5000らしい

数秒ゆるく息をふきかけていっただけで、10秒後くらいには最大値らしき5000ppmまで表示があがり、そこからはピーピーと警告音が鳴りっぱなし。

しばらく放置するとじょじょに数値が下がっていきます。息に反応していることは間違いないようです。(これ、後日「実は二酸化炭素じゃなくて臭さに反応するセンサーだったことが判明しました!」みたいな話になったらヤだなw あらかじめ断っておきますが、そんなことになったらこの記事はまるごと削除します)

 

ちなみに裏側中央にあるこの小さなセンサー、最初はこれが二酸化炭素のセンサーかと思ったのですがどうも湿度計のようです。

湿度計っぽい

指でこの四角い部分をピッチリ塞いでしばらく待つと・・・

湿度だけ80%くらいまで急速にあがっていく

湿度の数値がガンガンあがっていって、すぐに80%ほどになりました。指を離すとかなりのスピードで数値が落ちていきます。

一方、気温の数値はほとんど変わっていないことからみると、これは温度計を兼ねているわけではないようです。

外から見た限りでは露出しているセンサーはこれだけで、温度センサーがどこにあるのかはよくわからない感じでした。(あまり興味もないので調べない)

 

KimwoodモデルIの評判を調べると・・・

自分は密林じゃなくて別のところで買ったのでアレなのですが・・・この品、チェッカーにかけてみるとかなり危うい感じの結果に・・・。

チェッカーそのものもよくわからないが・・・

 

自分のは一番上のやつだと思うのですが「レビューの99%がサクラ」との評価。

上の画像では星1.59とかになってますが、Amazonに飛ぶとレビューの評価点はかなり高く星4くらいです。ですが、その高い評価そのものの大半がサクラだとすればまったくアテにならないわけで。

まじかー。

 

ただまぁ・・・このサイトの結果自体もよくわからないんですよね。

上の図にも黄色い字で付記したとおり

どう見ても同じ商品なのに・・・

・1個なら★が1.62と少なくサクラ度90%

・2個セットになると★が3.39でサクラ度が0%になる

という謎の商品もあるので、こうなってくると何をどこまで信用していいのかわからない。

うがった見方をすれば、高いものを買わせてアフィリエイト収入を多く得たいがために高額な品のサクラ度を下げている、ともとれなくはないわけです。(さすがにそんなことはなくて、おそらく機械的に判定したらこうなっちゃった、というだけの話だと思いますが)

 

ちなみにサクラ度が低くて、レビューも低いというのがあります。

これは「ダメである、という評価が間違いない」みたいな話になるので、買うならそれは避けたほうがよさそう。(サクラでないレビューが事実誤認や使い方の間違いなどで不正確という可能性もありますが)

 

それはさておき、今回買った製品そのものをどこかの検査所できちんとした検査にかけた、みたいな話も見つけられなかったので

・評判がよさそうなので買ってはみたけど計測結果が正確かどうかは不明

みたいな、なんの価値もない話になってしまいます。役に立たなくて申し訳ない感。

 

二酸化炭素測定器の選定基準

一応、お国(経済産業省)からCO2測定器の選定基準のようなものが示されています。

https://www.teitannso.jp/_p/acre/25178/documents/guideline.pdf

ただまぁ、彼らはアリバイ的にこういうのを出すだけで、フォローはしないんですよね。

だから、製造販売する事業者側としては、

・こういうのに具体的に書かれた項目だけをクリアしておけばOKっしょ

みたいなスタンスで、製品の開発をしてくるわけです。

 

このガイドラインだとこういう内容になっています。

2.仕様確認
測定器の測定精度の観点から、以下の要件を満たした機器であることが推奨される。
・検知原理が光学式を用いたものであること。
・補正用の機能が測定器に付帯していること。 

 

今回買ったモデルも、この「光学式」「補正機能あり」は満たしているのですが、数値がどれくらい正確かはわからないんですよね。

 

公的機関ではなく民間の比較サイトには

高性能なCO2センサーを選ぶには、次の4点に注目しましょう。

検知原理は「光学式」を選ぶ
「補正機能付き」を選ぶ
便利機能で選ぶ
粗悪品を避けるなら「5,000円以上」が目安

なんてことも書かれていて、今回の「モデルI」はいずれも満たしており、推奨モデルにすら挙げられています。(そりゃ自分の提示した条件を満たしていれば推奨せざるを得ない)

Amazonでの販売価格もずっと5千円ちょっとくらいをウロウロしているのが笑えます。

(ちなみに自分は別のところで1500円くらいだったので購入しましたが、5千円だったら買わなかったと思う)

 

まぁ価格については「粗悪品を避けるには」とあるだけで5千円以上なら大丈夫と書いてあるわけではないので、、、そのあたりは誰も保証なんてしてくれないんだよね、という話。

 

KimwoodモデルIの反応は極めて遅い

一応、自分なりの使用感みたいなのを書いておきます。

これは購入した機械固有の特徴かもしれませんが、

・数値の反映はかなり遅く、だいたい10秒くらい遅れて表示される

感じです。

 

直接息を吹きかけると数値がかなり上がっていくし、屋外に持って行くとガンガン数字が下がっていくので、反応している(二酸化炭素を捕捉している)のは間違いないと思うのですが、反応までしばらく時間がかかるので最初は壊れているのかと思いました。

屋外(ベランダ)に少し置いた状態

また上記事例はいずれも空気の流れがある=送風アリの状態(屋外ではそこそこ風があった)での反応なので、

・室内のような空気の流れがほとんどない環境ではさらに反応が遅い(数十秒待ち?)

うえ、

・変化の度合いもかなりゆっくり(数秒ごとに一桁台の数値だけが変化していくレベル)

でした。

 

反応が遅すぎて

・見て変化を楽しむ

・自身の器官の感覚(空気が良くなったと身体で感じる)と計測機の数値変化の一致を見る

のが難しい、というのが不満です。

 

あ、あと、これは他のレビューでも書かれますが内蔵バッテリーは本当に容量が少ないらしくすぐカラになってしまうので、部屋に常時飾っておいて気になったときにサッと見る、みたいな使い方は難しいです。(そうした使い方なら、常時USB給電をしておく必要がある)

 

二酸化炭素測定器は単機能なのでつぶしがきかない

自分で買っておいてなんですが、これは要らない機械だった気がします。

日常生活を送るのに温度計や湿度計はあったほうがいいと思いますが、二酸化炭素測定器はなくてもいいかなと。

というのも、人間の身体そのものがセンサーなので、問題があるような二酸化炭素濃度になったら自分でわかると思うんですよね。あー、なんか息苦しいなー的に。

(そして、身体的にセンシティブな人ほど、そうならないように換気を多めにしているはず)

 

あと、自分の買った機械では二酸化炭素のほか、温度、相対湿度が測れるだけです。

他の何かを測定する機能はなし。せめて絶対湿度の表示機能でもあればよかったんですけどね。

販売サイトを見ると「機能が6つも!」みたいなイメージのイラストになっていますが、閾値を超えたらブザーで知らせるとか、カラフルな色でわかりやすく表示するといった付帯機能を1つずつカウントしていったらそうなるだけで、実際の測定対象は上記の3つだけです。そのうち2つの温湿度計は特にこの機械の精度が高いわけでもないのであまり必要性を感じません。

 

KimwoodモデルIの使い道

ま、買ってしまったのはしょうがない。

ウチでは他にも加湿器、空気清浄機、温湿度計などがあるので、それらの機器が表示する温湿度に対してどれくらいの誤差が出ているのか? みたいな比較対象の一つとして活用していく予定です。

 

・・・という感じでかなり批判的な内容になってしまいましたが、もし住環境が悪いとか家の空気が悪い、家にいるとなんだか頭痛がする、身体が重い時がある、などと感じている人がいれば一度使ってみるとイイかも、とは思います。

正確性はともかく、CO2濃度の高い環境になるとちゃんと反応はしていて、しばらく締め切っていると数字は上がっていくので、ヒドい環境かどうかの判定くらいには使えそうな感じです。