2x4アジャスターで柱を建てている話の続き。
今回は引き続き野地板の加工について。
前回は溝を作って船のオールみたいな形状にしたところまで。
はぁはぁ(興奮しているわけではない。疲れている)
今回はワトコオイルを塗って表面を滑らかにして完成、という話。
この野地板はあまり表から見えないところに使う予定なので、ちょっとどうなのかなー?(そこまでやる必要性あるかな?)と思ったのですが、削りついでなので塗ってみることにしました。
ワトコオイルとは・・・
ワックスみたいなものです。といってもよくわからないですな。
木材に塗布することで、木の繊維にしみこんで粘性や強度を高める効果があるそうです。ちゃんと乾かせばベタベタせず、サラサラした肌ざわりになり仕上がりはいい感じです。
ニスと違って、表面に膜ができてツルツル、テカテカする・・・というところまで行かずあくまでサラサラ止まりです。
自分の目的は「木材表面のごく細かな凸凹をなくし、埃がつきにくくする。ついた埃を取りやすくする」という、極めてインドア派らしいもの。主目的は耐性でもデザイン性でもなく、実利一辺倒です。
これが手持ちのワトコオイル。1Lサイズを少し前に買い、すでに1回2x4材に塗布するのに使ったため汚れています。確か2~3千円くらいだったかと思います。
(常日頃、異常なレベルで生活用品をリユースをしていますが、何かを作るための道具や原材料は躊躇なく購入するスタンス。ただしクーポンなどの割引はしっかり使うw)
これですな。
色がいくつかあるようなので好きなのを選べばよいかと。
自分はダークウォルナットというのを選びましたが、名前の通り結構濃いぃ色に仕上がるので、今から思えばもう少し白っぽい、明るい色にしておけばよかったと思っています。(クリアタイプもあるらしいので、それでもよかったかなと思っている)
部屋の壁が白いので、対比させると結構インパクトがあるんですよね。。。まぁ購入当時は、部屋を暗くしたときに目立たないよう暗い色にしたかったのでコレを選んだので今さらそんなこと言うなよ~という感じなのですが。
オイル以外の道具など
作業で主に使うのは紙やすりとウエス。これがないと作業ができません。
後述しますが、その次に絶対に用意した方がいいのは防塵マスクですね。健康は大事です。
あと、結構手が油っぽくなってしまうのでビニール手袋はあったほうがいいと思います。使い捨ての薄いヤツが100均のキッチンコーナーで普通に買えます。(もともと調理用の薄いヤツなので、木工作業をやっていると途中で破れがち。なので,気になるなら使うときは二重にする)
そのほか、油が飛び散ってもいいように下に敷く紙とか、ゴミ袋とかを適宜用意。
オイルを塗布するための刷毛(ハケ)は利用しませんでした。家になかったというのもあるけど、結局ウエスで拭くのでウエスで代用しました。上で「あったほうがいい」と書いたビニール手袋は、ウエス塗布の場合は必須です。
紙ヤスリとウエス
オイル塗るのになんで?という感じですが、紙やすりは必須です。
削る
->塗る
->削る
みたいな繰り返しの作業になります。
こんな感じで買ってきましたが・・・このうち、左の2つを主に使いました。
3つめのメッシュ両面ヤスリというやつはイマイチでした。A-60と書いてあるとおり結構粗いやつで布製?なので長持ちすると書いてありますが、粗いということは抵抗も強いわけで、痛んでダメになりやすい。コレは要らなかったな~という感じ(それで電動サンダーを買うことになった、という面もある)。
4つめのハンドサンダーは使いかた次第ですが、紙やすりを広い面積にかけるときには役に立ちます。ただ、結構鋭いトゲが(紙やすりを押さえる用に)内蔵されているので、取り扱いには注意が必要です。
これ、「手に乗るくらいのサイズの端材に紙やすりを巻き付けて代用する」こともできるので、なくてもよかったかなと思います。
一番右のGARNETG-240というのはなんだっけ? 家にあった出どこ不明のやつの気がする・・・
これら紙やすりも見ての通り100均で入手しましたが、結構サイズが小さいので、もしかしたら今となってはホームセンターのほうが面積単価は安くなっているかもしれません。(紙やすりはホームセンターでも1枚単位で販売していることが多い)
実際に利用する紙やすりは240-400番のものなので、こういう様々な番手のやすりがセットになっているものは、今回だけの利用と考えると割高になってしまう可能性があります。(と、買ってから気付いた・・・)
ウエスとは捨てていい端切れ(ただし油などで汚れてはいないもの)のことです。
今回はいつものスーツの残骸ではなく、繊維が散らかったりせず、色がわかるよう、高級な白いタイプを使いました。
高級といっても買ったわけではなく、昔使っていた布団の白いシーツ(たぶん20年くらい使った)をテキトウにハサミでカットしたモノなんですが。
ちなみにスーツの残骸というのはこれ。2020free.com
ウエスは目的別に数枚必要です。今回は3つ用意しました。
1.粉塵拭き取り用
2.ワトコオイル塗布用
3.油取り用
ワトコオイル塗布は紙やすりがけとセットで行う
ワトコオイルの塗り方は公式に説明があるのでそちらを参考にしてもらいたいのですが、手順はざっと次のようになります。
1.材木を240番の紙やすりで研いで滑らかにして、粉塵を拭き取る
2.オイルを塗る
3.乾かす15分
4.表面のオイルをウエスで拭き取る
5.乾かす1時間
6.オイルを薄塗りして濡れた状態で240-400番の紙やすり(耐水)で研ぐ
7.拭いて乾かす8時間
乾かす手順(ステップ)が多いのは、拭いた後に少し時間がたつと再度オイルが表面に染み出してくるから(その染み出したヤツをまた拭く)。
今回10本ほどまとめて作業をしたので、10本目の作業を終えたときには1本目の乾燥が終わっていて休む(乾燥を待つ)間もなく延々と作業をし続ける感じになりヘトヘトです。
いろいろやり方を説明してくれるサイトがあるのはありがたいのですが、そういうところでは材木1本とか板1枚とかでエレガントに(?)作業をしていることが多く、実際に自分でやってみるのとでは違うなぁと感じます。
というわけで、作業中に写真をとったりしている余裕はなかったため、気になったところだけ書いておきます。
紙やすりの手がけでも野地板の粉塵は多く出るので注意
上の手順にあるとおり、最初に材木を紙やすりで削って表面を滑らかにします。
一度サンダーで削っていますが、あのときは80番とか多少粗い紙やすりを使いました。まだザラザラしています。
なので、塗る前に240番あたりのもう少し目の細かいやつで削って滑らかにしていきましょう、という話です。
しかし、、、これは野地板の柔らかさが理由なのでは?と思いますが、SPFなどの過去に自分が削った材木に比べて、削っている最中かなり粉塵が多い印象です。
また、粉は多いだけではなく非常に軽くて、ウエスで拭き取ろうとした際には、飛び散るというよりはふわ~っと空気中に漂っていく感じになりました。(極めて軽く、かなりの時間空気中に漂うので呼吸で吸ってしまい苦しくなった)
「粉塵をウエスで拭き取る・・・」と説明されているサイトを参考にやってみたのですが、今回の場合はエアダスターでブワーッと吹き飛ばしたほうがよかった気がします。
やすりがけの最中のものにしろ、拭き取りの際のものにしろ、こんな粉塵、吸い込んで肺にいいわけがないのでちゃんとした防塵マスクを使用することを強くオススメします。
今回は100均で入手できず、ホームセンターに買いに行っている時間が(タイミング的に)なかったため、家にあるもので済ませました。
※ここまで細かい粉塵がこれだけの量出るとは思っておらず、まぁ大丈夫だろうと甘い考えで作業を開始してしまったのは失敗でした。
こんな感じでマスクを三重にしたうえ、その2枚目と3枚目との間に掃除機の紙パックフィルターをかませて使いました。呼吸の際は、マスクの隙間から吸わず、必ずフィルターを経由して吸い込むようにします。(うまく固定できない場合は手ぬぐいで顔に縛り付けるなど、とにかく口と鼻にできるだけ密着するようにする)
ちなみにこの紙パックフィルターは昔買った福袋に入っていたもので、家にある掃除機では(形状が合わずに)使えなかったというシロモノです。役に立って良かった!
ウエスでやると切れ端の凸凹になかなかしみこまない
刷毛と違ってウエスは液体を保持する能力が低いためあまりベッタリと塗れません。それはそれで「塗りすぎて垂れてくる、みたいなことがない」というメリットがあるのですが、ノコギリでカットした部分のように凸凹が大きく粗い部分は染みこみが悪いです。
これはもう頑張ってオイルを乗せていくしかないのですが、端の部分などは面倒だったのでプラスチックの桶のようなものにオイルを出し、そこに浸けて染みこませることにしました。
桶と言っても大きなものではなく、両手で隠れる位のサイズのプラケースですが。
ワトコオイル臭はなかなか抜けない
自分がみた(どこか忘れた)サイトでは最後8時間乾かして完成としていますが、実際には公式にもあるとおり24時間乾かし、また独特の臭いがあるので屋内で利用する場合は数日放置してからのほうがいいと思います。
自分は天候がイマイチの時期だったため玄関に数日放置していたのですが、玄関まわりがワトコオイル臭で満ち満ちてしまい、木材からも臭いが抜けませんでした。
結局晴れた日に日陰で半日放置、みたいなのを数回やって臭いを抜く感じになりました。
できあがり
仕上がりはこんな感じです。
同じオイルを塗っているのですが、表面の仕上げ(削り)の違いか塗り方の問題か、結構色合いというか風合いが違っていますね。
今回は見せるための塗装ではなく、表面の毛羽立ちをなくして埃がつかないようにしたい、という意図だったので問題ありませんが・・・
もともとキズの多い(キズのつきやすい)野地板だったのでしかたないのところはありますが、あちこちにキズがあってそこにオイルを塗り込むのが手間ではありました。
というわけで、野地板の加工はこれで終わりです。
次のステップに続く・・・