家探しの話の続き。今回が64回目。
ハウスクリーニングあれこれ
ハウスクリーニングというと一般的には業者に依頼するものを指すことが多いようですが、いつもどおりセルフでやります。
ハウスというだけあって家の中全般なので、内容は多岐にわたります。また、クリーニングと言いつつもクリーニングしきれずに(もしくは非合理的なので)部品交換をすることもあります。
・・・というのが前置き。
前回、和室の窓の木枠掃除について苦闘(苦悶?)した話を書きました。
正直なかなかシンドイ作業でしたわ(肉体的にも心理的にも)。
今回はそのついでの作業で、障子の下に敷いてある「敷居スベール」交換の話です。
古いのをペリッと剥がして、新しいのをピッと貼れば5分くらいで完了するかと思っていたのですが、やってみるとこれが結構な手間でした・・・。
敷居スベールとは
窓枠・・・というか和室なので障子枠と一体化しているのですが、ここの床面に使われているアイテムが敷居スベール。
誰しも見たことのある、こういうやつです。
木の枠とは別パーツのツルツル素材で、両面テープで貼り付けられています。
これがあるおかげで摩擦が超少なくなっていて、多少ホコリがあろうと障子がスイスイ動くわけです。
ですが、やはり築20年以上にもなるとこれまた劣化しておりまして・・・汚れだけなら拭けばよいのですが、こんな状態に・・・
コストをかけないなら、この浮いた部分を接着剤などで再取り付けすればよいだけの話なのですが、浮いた部分の下を見ると結構汚れていて掃除も必要そう。
また、他にも収縮でヒビが入って割れたと思われる箇所もいくつか見あたりました。
使用される場所が場所だけに紫外線には強い素材で作られているとは思うのですが、それでも経年劣化はあるだろうし、汚れ除去作業の労力を考えると「いっそのこと新しいものに交換してしまったほうがよいだろう」と判断しました。(前回のアク取り作業?で疲れ果てた・・・)
敷居スベール「プロスベリ」剥離紙なしを購入
交換用の材料として購入したのは幅21mmX長さ20mのもの。千円ほど。
ほかに幅18mmのものや尺が3.8mとか短いものはあるのですが、1m単価が割高になってしまうし、どうせ交換するなら障子だけじゃなくてふすまとか全部やってしまうおう・・・ということで長尺のを購入しました。
剥離紙ナシの安いものを買ったわけですが、やや不安だったのは
・剥離紙がないと保管中に粘着テープ面が酸化(?)して粘着力が落ちているのではないか?
ということ。
地面に水平に置かれ、両面テープ貼り付けられ、その後も常時上からの圧(障子は軽いのでたいした圧ではないが)がかかった状態・・・なので大丈夫だとは思うのですが、粘着が弱すぎると長期的には収縮して上の写真のように端のほうからめくれてくる可能性はあります。
実際、「粘着が弱い」という指摘レビューもあるんですよね。
ただ、そういう内容のレビューはこのタイプ(剥離紙なし)に限った話ではなかったので、どっちかというと取り付け方の問題のような気がするなぁと・・・
このあたりはある程度の時間が経ってからじゃないと結果を確かめられないこともあり、今回はそうしたリスクは含み置きつつ「10年くらいでまた張り替えればいいかな?」と安いものを選びました。
届いたスベールはこちら。
製品名はプロスベリで川口技研の商品です。
黒いパッケージではないので紫外線による劣化が気になりますが、ちゃんとパッキングされており、中身はキレイで粘着力が弱くなっているようには見受けられませんでした。
幅は18mmの製品もあるようですが、うちの場合は21mmでピッタリはまったのでそれでよしと。
※21mmのやつは18mmの左右にエラのような無駄な部位がついているだけで、どっちも能力的には同じで取付も互換アリ、という説も見かけた。ただ、じゃあなんのためにそのエラが付いているのか?の説明がなくて意味不明だったのでその説はスルーした・・・
古い敷居スベールがグズグズに崩れてキレイに取れない問題
最初にやるのは既存のスベールを除去する作業で、ちょっと力を入れればすぐに取れるでしょ、と思っていたのですが、、、これがかなり甘い考えで、なかなか取れませんでした。
スベールは例によってビニール素材のため、経年劣化が早いようです。(ポリエチレンなのでマシそうだけど・・・)
20年も経過するとどうなってしまうかというと、、、
このザマでして、いつものプラスチック系の劣化パターンどおり、グズグズに崩れます。
さすがに粉末状になるまでは劣化してませんでしたが、手で引っ張っても割れるばかりで、まったく取れません。
しかたないので、カーボンのヘラを持ってきて取り外します。
幸い、段差があるのでこのようにテコの原理で横からグリグリやっていけば、なんとか剥がすことができます。
ただ、長さがねぇ。このカーボンヘラ、幅が90mmです。
このようにカーボンヘラを当てた部分だけは取れるけど、それを引っ張っても横のほうは取り外せず、切れてしまうんですよね。
その結果がこんなん。
つまり敷居の幅が180cmあったらこの作業を1箇所あたり40回(180cmx前後2段÷9cm)やらねばならないということです。
途中までやってまったく横に広がりが得られないことがわかり、絶望的な気分に・・・。なにしろスッと取れるわけではなく、上記のとおり「テコの原理でなんとか取れる」レベルなので、次々やっていくと結構疲れるんですよね。
古くてグズグズな敷居スベールをキレイに取る方法があった
こんな面倒くさい作業を一般人が(忍耐力的に)できるわけはないだろうと思って調べると
・加熱することで両面テープの粘着力が弱まって取れやすくなる
ということがわかりました。
さっそく、ドライヤーを当てながらやってみました。
おぉぉぉ! 取れる、取れるぞ!
最初の部分はヘラの差し込みが必要だし、素材劣化がかなり進んでいるため何度か途中でブチッと切れてしまったものの、かなりの長さにわたって「引っ張って取り外す」ことができました。
いやー、助かりますね、いんたーねっつ情報。(よく見たら川口技研のサイトにも書いてあった・・・)
新しいスベールの取り付け前に、目視できない汚れを除去しておく
敷居スベールは両面テープで取り付けられているだけなのですが、その両面テープが木枠の側に残ってしまった場合は除去する必要があります。(なので、引っ張って剥がす際に細心の注意をはらって、なんとか両面テープがスベール側にくっついた状態で剥がせるように注力する)
両面テープといっても20年も経過すれば最早ただの糊のカスみたいな状態で、ハッキリテープとわかる形状では残っていません。
そのため
・見ただけではよくわからないけど手で触るとザラッとしたりベタッとしている
感じのところがテープのあったであろう部分。
これらを不要な古紙で擦ってこそぎ取ったり、シール剥がし液+ヘラで除去したりという作業をしていきます。
シール剥がし液を使った場合は、完了後に時間をおいて2回くらい水拭きをして剥がし成分を除去します。(成分が残ったままだと新しい両面テープの接着力が落ちる)
完全に乾いてから(=翌日に)紙やすりで削って均し、掃除機などで残ったカスを除去してから新しい敷居スベールを貼りつけました。
削るのは、それなりに平らにしておかないと、障子がスッと滑らずガタガタしてしまうからです。
手順が面倒ですが、10年に1回レベルの作業なので手を抜かずマメにやっておいたほうがいいかなと。
ちなみにシール剥がし液がなければハンドクリームでもイケるらしいですが、やったことはありません。
貼るの自体は簡単で、もはや作業と言えるレベルでもないので省略。
できあがりはこんな感じに。
という感じで、作業終了。
新居の窓まわりについてはこれで一通りのお掃除は終了です。
・・・と思っていたのですが、実はまだやることが残っていたので続きます。