一時、
しおれ気味になった野菜を50度の熱湯で洗うとシャキシャキになって美味しい
という話があったのを覚えていますでしょうか。
自分は気になっていたものの、何しろ野菜を洗えるほどの量の水を50度に持ち上げること自体がかなりのエネルギーを使うので、エネルギー効率を考えると非常にもったいないな、という印象を持っていて、やったことはありません。
(ただし、それはうちが胃袋の小さいソロ家庭であるためであって、逆に家族が多くてたくさんの野菜を消費する、といった家庭の場合はエネルギー効率のいい方法になるかもしれません。)
今回、調理を合理化する、という感じの本を読んでいたら70度蒸しの話が出てきたので、試しにやってみることにしました。(蒸し料理は少量の水を湯気が出るまで加熱するだけなので、非常にエネルギー効率が良いため惹かれたのです)
大きめの鍋を用意する
大事なことは温度でして、できるだけ70度前後を維持することだそうです。
そのためには湯気を出す元である湯を(温度変化がゆるやかになるように)多めにすること、大きめの空間を用意することとされていて、家で一番大きい鍋を出してきました。
万能蒸し器の代替として粉ふるいを使う
鍋の他に、食材が湯にドボンしないように中空に固定するものが必要です。
蒸し料理の本を読むと、本格的な蒸し器(せいろ)のほかに万能蒸し器という金属製の道具が見つかります。
こんなやつ。
普通の鍋の中にこれを装着する(というか置く)と、せいろみたいになりますよ、というやつです。
が、自分は持ってないので「粉ふるい」を逆さにして使います。(これは100均で購入できますので、経済的な負担も少ないです。)
豚肉とウィンナーを蒸す
Oisixの食材体験キットみたいなのに入っていた高そうな豚肉があったので、それを蒸してみます。
蒸し料理は70度で20分ということですが、なかなか難しいので80度くらいになったら火を止めて5分放置、また火を入れてしばらくたったら5分放置、ということを繰り返します。
温度を下げないために、例えば鍋をバスタオルや新聞紙などでくるんで、電子レンジの中に入れておく、という手も考えられますが今回はそこまでやりませんでした。(冬になるとよくやる)
豚肉だけだとさびしいのでウィンナーも入れました。こちらは、なんかその辺にあったので・・・特に上等なものでもなく、並品だと思います。
野菜だけではなく、肉も蒸すと美味しいとは・・・
できあがりはこんな感じです。
小間切れ肉がボロッという感じで、とても美味しそうには見えません(もはやウィンナーなど、粉ふるいの縁から湯の中に落ちてしまっている)
・・・ただこれね、実際食べてみると肉の旨味が感じられてとても美味しい。食感自体はしゃぶしゃぶ肉っぽいけど、自分はポン酢すらつけずにこの40gの肉をそのまま全部食べてしまいました。
うーん、肉を蒸す。いけるんじゃないか!?
冬になるとキャベツやカボチャを蒸して食べることは常態化していたものの、肉や魚を蒸すというのは頭になかったのでこれからの調理の一つの方法としてはありかなと思いました。
(ただし、今回の肉が美味かったのは肉そのものが良質だったからかもしれない)
70度蒸しに対する疑問
とはいうものの、実は70度蒸しの本は読んでおらず勉強もしてないので、原理や手法についてはほとんどわかりません(チョロッとサイトは見た)。
仮に70度蒸しが良い方法あったとしても「スチームで庫内を一定温度に保つ」って、どうやって計測してどうやってその温度を維持していくのか、が難しそう。
そもそも庫内の温度にムラがありそうで、どこを計ればいいの?って感じがする。
といっても、これは自分の感覚的な疑問なので、実際には何か解決策とかあるのかもしれない。
というわけで、次は少々お勉強をしたうえで試してみたいと思います。