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電気代節約! 17年ぶりの冷蔵庫買い換え 11 設置録4 冷蔵庫横の隙間収納ラックを2x4材で作成

12cm弱の隙間に(余裕をもって)きっちり収まる2X4材(幅約9cm)


冷蔵庫買い換え話の続き。

 

何か問題でもおきない限り、たぶん今回で本当の最後です。(消費電力の実測は書くかもしれない・・・)

 

前回、隙間ラックを買う予定で色々見ていたところ、急に思い立って端材で自作してみるか、、、という話になりました。

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今回は実際の組み立て作業とできあがりについて。

 

2x4隙間ラックの概要

ざっくりこんな感じの材料で作りました。

端材といっても廃棄予定のゴミではなく、家にあった次のような「使っていないもの」を使って組み立てました。

 

溝付き2x4材 1.8m前後x2本/2.4m1280円のものから切り出しx2本

2x4材 70cm前後2本/1820mmのもの500円くらいから2本切り出し

固定金具4個(ダイドーハント2x4サポート 24L4-BK)/300円x4個=1200円くらい?

キャスター6個(トラスコTYGNYK-25ナイロン)/60円x6個=360円

旧風呂フタ余り/買ったとき2千円くらい?

ワトコオイル(ナチュラル)/3千円弱

その他ビスなど数百円

 

以上で1万円程度。

高いのでは?という感じがしますが、このうち新たに購入したのはキャスターとワトコオイル、ビスくらいなので、今回の支出としては4千円弱くらいです。(その金額の大半を占めるワトコオイルも少ししか使っていない・・・)

 

活用されずに転がっていた2x4材が役に立って、そのうえそのぶんのスペースが空いてありがたい・・・

 

材料説明

メインは「溝付き2x4材」です。

これは前の家でリビングにラブリコ収納をつくった際に利用したものです。引っ越しの際に分解して運んできて、その後は活用されることもなく部屋に転がっていました。

 

このときに買ったやつ。

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ウッドショックが終息(?)して、2x4材の価格も下がってきた昨今、やや割高感もありますが、、、(ちなみに上の記事を書いてた頃は6ft800円くらいしていた2x4材も今は500円くらい・・・)

 

ぼんやりと使い道をイメージしてはいたのですが、とりあえず近々利用する予定がなかったため、上部をカットしてこれを2本使いました。(まだ6本くらい残はある)

 

溝が付いていることで様々なメリットがありますが、今回もその溝を活用してサイズ設計をすることで、最低限の作業だけでラックを作ります。(作るのも好きなのですが手を抜くのも好きなのです)

 

奥行きサイズは約70cmに設定しました。風呂の蓋を再利用するためです。

風呂の蓋・・・これまた前の家で使っていたものでして、引っ越しで風呂のサイズが変わってしまい、これは完全に使い道がなくなっていたんですよね。

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もう捨てるしかないか、とも思ったのですが、買い換えて2年ほどしかたっていなかったのでもったいないなと、捨てられずにいました(貧乏性)。

こういう、なんか長細いものってほかにあまりないので、何かの機会にスペーサー的な役割で使える可能性があったため、掃除をして保管してありました。

下面に滑り止めのゴムがついていることもあり、今回はコレを上下ひっくり返して棚板として使います。

ちょうどこの蓋のサイズが70cmほど、冷蔵庫の奥行きも70cmほどとピッタリなので、ラッキーでした。

 

中身が空洞になっている中空プラなので強度的にはやや不安ですが、重たいものを乗せなければ大丈夫だろうと判断。

あらためて両面しっかりカビキラー白で洗浄し、カビや汚れを除去してからカットして利用

 

イメージがつかめるように先に仕上がりを載せてしまうと、下の写真のような感じ。

さすがに2Lのペットボトル6本12kgだとしなる(2段重ねにしても)

風呂フタが溝ピッタリにおさまるようにサイズ設計をすることで棚の固定は「溝に沿うように横からこのフタを差し込むだけ」という極めて簡素な仕組みです。(何のギミックもなしで、ホント、手抜き・・・)

 

サイズ設計(加工)が絶妙で(運良く)隙間がほぼないレベルの精度で作れたことで、差し込めばほとんど動かない状態になりました。

(もっとも、荷物の重みと、そもそも両サイドに空間がほとんどないことから、仮にガバガバに仕上がっていてもさほど問題ないのですが)

 

ワトコオイルは、2x4材の表面を保護するために使用。

手持ちはダークウォルナットだったのですが、冷蔵庫をはじめ白基調のキッチンに置くのに存在感がありすぎるな~ということで、ナチュラルを新たに購入して使用。1Lで3千円弱。

当初、塗装はなしでいいかな? と思っていたのですが、水や油の散るキッチンで使用することを考えると、やはり表面の保護は必要かなと途中で方針転換しました。

 

ダイドーハントの2x4サポートは、2x4を多用しはじめた当時から愛用している固定金具。

2x4金具はシンプソン金具とか八幡のやつとか色々あったのですが、それらを比較した結果、丈夫さや形状の相性(自分の作業に使いやすいか)、入手性などを比較した結果愛用しているものです。

ネットだと型式によっては結構いい値段だったりしますが、地場のホームセンターだと結構安く売られてたりします。(ネットの価格でも高いとは思わないけど・・・)

今回は、以前行った別の作業で余ったのがちょうど4つあったので、それをそのまま利用しました。

 

採寸&カット&研磨&塗装

どこをどう使って(組み合わせて)組み立てるかの検討。

まず下に土台として通常の2x4材を横倒しにして置き、その両端に溝付き2x4を建て乗せます。

溝付き2x4の下端は工場カット面をそのまま使い、上端は溝の凹んだところの上端でカットします。

 

これにより、

・手でカットした面がナナメになって、木材同士の接触角度が90度にならない(グラつきの原因)

という事態を避けることができます。

 

寝かした状態ですが、図示するとこんな感じ。

材木同士の組み合わせイメージ図

どこの面を利用するか、というのが考えたところ。

見ての通り(要するに)

・2x4材を垂直にカットできないかもしれない

という不器用問題をこれで完全回避する(戦わずに逃げる? 逃げつつ成果は出す?)ってことですね。

 

上部をどういう組み合いで固定するか、少し拡大するとこんな感じになります。

Aはどうしてもカットする必要がある(2.4mだと大きすぎるため)が90度カットは難しい
Bの部分は工場カットなので間違いなく90度になっている(ハズ)

 

DIYといいつつも、実は自分の技術にはまったく自信がないのです。

(ガイド具を買ったりホームセンターで工具を借りたりと、色々苦労している他人様の様子を見ると自分が上手にカットできる気がしない)

 

気をつけた(考えた)ことはそれくらいで、あとはひたすら手を動かします。

 

できあがりのイメージはこんな感じで、これを目指して作業をしていきます。

さすがに大きいので中央に一本、木の固定板をネジ留め

 

まずは屋外で研磨して塗装して乾かして、という作業。

塗って乾かす(オイルの汚れは落ちづらいので段ボールを敷いておく)

ちなみに、右手前の色の濃いやつはダークウォルナット色で塗ってみた試作品です。

さすがに濃すぎるなぁと、ナチュラルを買う決断をしました。

(ちなみにこの試作板は元々かなり目の粗い野地板だったためがんばって研磨しても色むらが大きく、どうしようか迷ったのですが、今回は中央の固定板として使用した)

 

塗ったあとはできるだけ日陰で乾かします。研磨、オイル研ぎなどのやりかたは公式参照で。

下の土台が大きく、天板になる2x4はやや短い

 

24時間乾かすとされているのですが、独特のニオイがなかなか抜けないので実際はもっと時間をかけたほうがよい気がする・・・

 

ネジ留め、組み立て、キャスター付け

固定はダイドーハント2x4サポートを4隅にネジ留めです。

各金具、ネジ穴が18個もあって、こんなに要らんやろ!?と最初は思っていたのですが、じゃあどことどこを何カ所ネジ締めするのか? うーん、端だけでいいかな? いや、バッテン状のほうが強度が高くなるのでは? と迷っていてなかなか判断がつかず、、、結局、考えるのが面倒になって全部ネジ留めすることにしました。(ネジの打ち込み角度はクロスにした方が強度が上がるらしいけど、ツライチを目的とした皿ネジだとナナメに打ち込みづらい・・・)

 

しかし、全72箇所のネジ留め。やり過ぎ感が・・・

1箇所あたり3列x3行x2面=18個のネジ穴、それを4隅全部

 

さすがにこれだけガッチリ固定してしまうと、金具まわりでのグラつきはほとんど感じられません。

 

基本は電動ドライバー使用なのでムチャクチャ大変だったわけでもないのですが、後述の問題で付け外しを何カ所かやったので、その際のネジ留めしすぎて手のひらの皮が剥けました・・・(痛い

 

仕上がりは上々だが・・・

あとは適当にキャスターつけて終わり。まぁ身も蓋もない言い方をすれば、単なる四角い枠ですからね。

できあがりはこんな感じです。

冷蔵庫を背景に記念撮影?

高さはほぼ冷蔵庫と一致。

冒頭写真のとおり、冷蔵庫脇に収納した際の奥行きもほぼ冷蔵庫とピッタリでツライチになっています。

 

下のキャスターはこんな感じで前後の端に2個ずつ、中央にも2個。

6個使ったので耐荷重的にも問題ないし、中央に2つ取り付けたので経年で真ん中がU字型に沈んでいくこともないかなと。

キャスター6個で支える

ゴムの痕がつくのは避けたいなと思ってナイロン製のキャスターにしましたが、考えてみたらキッチンのフローリングは元々そんなにキレイなわけでもないし、もう少し柔らかい素材でもよかったかもしれません。(ナイロンだと多少ゴロゴロ音が出る)

 

ちなみに仕上がり重量は棚板(風呂フタ)を含めて12kgちょうどです。

できあがりの重さは12kg

 

あ、ただ、キャスターって接地部分がやや丸まっていることが多くてコレもその例に漏れずという感じでして、、、今回のような細くて背の高い物体の下に敷くキャスターは、扁平っていうのかな、車輪がもう少し平らなペタッとしたタイプのキャスターがあるなら、そっちを選んだ方がよかったかな、と思いました。

このキャスターが丸みを帯びているのが原因で、面支持ではなく点支持に近いかたちになっており、やや不安定になっている印象です。

 

もしかしたらメーカー差なのかもしれませんが、このようにポリカ製がフラットで、エラストマーはかなり丸くなっていました。(ナイロンはこの中間くらい)

ホームセンターで見た同サイズのキャスター車輪の湾曲具合

こういう細かいところは資料だけではよくわからず、店で現物を見るのも大事だなと思わされた次第。

もっとも、ポリカはこの種の安いキャスターの中では群を抜いて高価格なんですよね・・・(ナイロン@60円に対してポリカ@150円くらい)

 

できあがったものを半分ほど隙間に押し込んだ状態で、全景を下から仰ぐとこんな感じ。

最下段以外は、何を入れるのかまだ決めていない

上の写真の通り、我が家の隙間にピッタリフィットするギリギリサイズの大きなものに仕上がっています。無駄のない収納にしたい、という意味ではジャストフィットといえます。

あとは、、、荷物の落下防止のため、片面に壁があったほうがよいかも?と思っているので,取り付けるかもしれません。(といっても、養生パネル@158円を画鋲で貼り付ける程度の予定)

 

欲張ってギリギリMAXサイズのものに仕上がって満足度は高いが・・・

というわけで、珍しく木工作業で「いわゆるDIY」らしいことをしました。

(自分としてはDIYって「できるだけ自分でやる(Dekirudake I Yaru?)」というくらいの意味合いで、別に新しく何かを製造するのだけがDIYだとは思ってないんですが・・・)

 

出来上がってみるとそこそこ重みもあって、ややゴツい感じになってしまいました。

2x4材は厚みが38mmあるので、上下前後の枠組みで使ってしまうとそれぞれ合計76mmという結構な厚みのある枠になってしまうんですよね。

 

内寸を実測すると高さ170cmほど、奥行きが63cmほどになり、市販品の外寸と同じかそれより大きなサイズが(内寸として)実現していることになります。(外寸から2x4の厚み分が減ったかたちなので、まぁ妥当な数字)

内寸高さ170cmほど

内寸奥行き63cmほど

前回みた候補の中では、形状やサイズ的にはアイリスのやつに近い感じです。素材が違うので比較できませんが、あれよりは頑丈にできていると思います。(もちろん棚板の位置の自由度など、アイリスのほうが優れている面も多い)

 

2x4材のねじれトラブル

製作途中で一つだけやっかいなトラブルがありました。

なんか、金具が歪んでいるのか、ネジ留めの途中でずいぶんとズレが発生してしまって、困った事態に。

下面はまっすぐネジ留めしてあるのに、立ち上がった面は金具と材木がかなりナナメに・・・

あれ?ネジ留めの位置が悪かったのかな?と思ったのですが、かなり注意して取り付けたこともあって、ネジはどこをみてもしっかりまっすぐ正しい位置に固定されていて、こんな風になるハズがありません。

そうなると金具そのものに歪みが出てるのかなぁ・・・材木相手の金具はこんな精度なのかな・・・困ったもんだね~、などと思っていたのですが、、、

 

アレコレ見ていると、2x4材自体がネジれていることがわかりました。

えぇぇ~?という感じですが、この有り様です。

 

フローリングの床に置くと、右の2x4材は床からだいぶ(左側だけが)浮いてしまっている

一見、微妙なネジれに過ぎないように見えるのですが、1.8mほどと結構な長さがあるため、端と端とを比べてみると、だいぶ角度がついてネジれてしまっている状態です。

 

別の(歪んでいない)溝付き2x4を出してきて使うべきか悩んだのですが、もうカットもしてしまっているし、今回使わなかったとしてこの歪んだ2x4材を何か別の目的に使えるかというと難しい・・・ということで、このまま使う方針に。

 

といっても、ねじれをどうにか直さないと歪んだままになってしまうので、金具と木材の間にワッシャーを挟み込むことでネジ留めの深さを調整して、歪みを相殺することにしました。

この状態からネジを一度外して、ワッシャーを片側(この例では最左)の下に挟む
それによって金具が矢印の方向に微妙に浮くかたちになって歪みが相殺される(ハズ)

うまくいかなかったら歪んだ状態で無理矢理ネジ留めしてなんとかカタチだけでもちゃんとした棚にしたい・・・と思っていたのですが、ワッシャーでうまく調整ができて、なんとかなりました。(この姑息な加工により、やや強度が下がってユルみやすくなった点は無念・・・)

 

自作を止めるわけではないけれど市販品を買った方がいいかもしれない

製作の説明はかなり簡単にしましたが、切って削って塗って乾かしてネジ留めして・・・とかなりの手間と時間がかかっています(適したネジの選定なども含め)。

そういうのも含めて楽しめる人ならいいですが、そうじゃない人は市販品を買った方がいいように思いますね。

実用面からいっても、冷蔵庫の上はメチャクチャ活用できると思いますが、この横の狭いスペースを活用するのは(何を置くべきか未だに整理がついていない自分をみても)なかなか難しいのではないかと思うし、だとすれば、そのためにリソースを割くのもね、と。

(「いっそ何もしない」ということであれば、前回冒頭写真のように備蓄用のミネラルウォーター等をただ積んでおいて、普段はこの場所は触らない、動かさない、、、みたいな扱いでもいいかもしれない。あれも板1枚あれば、2段重ねくらいは問題なくできそうだし・・・それであいた上方の空間は、何らかの「吊し」スペースとかに使えばいいと思う)

 

買ってないのでなんともいえませんが、手間とコストと頑丈さ、利便性などをトータルで考えると前回の冒頭と最後で触れた田窪工業所のやつ、あれを買うのが正解なのかな?って感じがします。

やはり金属の省スペース性と頑丈さってすごいなと思います。