ふれふり!

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引ソロ家探し(その25 物件の優先順位 建物の選択)

国土交通省サイトより

家探しの話の続き。今回が25回目。

 

「引きこもりたいソロもんが家探しをする」略して「引ソロ家探し」。

 

モゾモゾと活動はしているものの、現状まだ家を買うには至っておらず、、、

 

前回まで「物件の立地」「部屋」についての考え方(というか自分の趣味趣向?)を書いてみました。

2020free.com

 

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続いて部屋ではなく、

・建物としての、あるいはコミュニティとしてのマンション全体を、なにを見て選択していくか

という話です。

立地や間取りがよい物件が見つかったとしても、果たしてこのマンションというある種のコミュニティでこのあと何十年も暮らしていくことができるのか、、、そこに影響を与える「建物という物理的なモノの管理」と「ほかの住民たちという何とも言えないもの(?)」の2つを中心に考えてみます。

 

確かに管理組合の状態は気になるがどうやって確認すればよいのか?

「マンションは管理で買え」などと言われますが、管理組合なんて人が変われば運営も変わるので今管理組合がしっかりしているから将来も安心できる、とは限らないんですよね。

なのにどうして(どうやって)「管理で買え」などと言えるのか・・・よくわからないです。まさにこれこそ「ふわふわしたもの」の典型じゃないかと思うのですが、どうなんだろう。独裁組合長みたいな地雷を避ける、程度の意味合いなのかなぁ?

 

自分も最初はそういう情報の受け売りで「マンションは管理が大事だよね」的なアタマがあったのでどうにか確認したいと思っていました。

ただ、管理組合の内情は不動産屋はあまり知らないようで、どこから情報を得たらいいのかまったくわからないままずっと家探しを続けています。(マンションの入り口で見ず知らずの住人を捕まえて「このマンションの管理組合ってどうですか?」と聞くほどのコミュ力や胆力は持ち合わせていないし、いきなり「どう?」って抽象的な質問をされても、聞かれた方も答えようがない気がする)

 

一方、建物の管理については手に入る情報から何らかの客観的なチェックができるかもしれません。

具体的には

・過去の修繕実施状況

・長期修繕計画

・ひと世帯あたりの修繕積立金の現在高

・直近の大規模な修繕予定

くらいは見ておいた方がいいかな? という感じ。

 

積立金の残高があまりに少ないとか、逆に修繕を全然やってなくて積立金がやたら多い(管理組合が活動していない?)とかは、どっちも問題がありそう。

理想的なのは

・修繕積立金が多く残っており、その理由が「建物が良質で修繕が少なく済んだ」

みたいなのでしょうか。

 

以前書いたように「Low-Eガラスに変更する」みたいなグレードアップ修繕はかなり効果があるので、そういう将来計画があればシメシメウッシッシといえます。

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※ガラスや窓枠は個人ではなく管理組合の管轄下にあるので、修繕積立金を使って一斉に更新される

 

2023年現在の新築物件はわかりませんが、自分が見ている水準の中古物件で既に窓がペアガラスやLOW-Eガラスになっているものは(設備更新されているものは)物件広告を見た範囲ではまったく見かけませんでした。

これは土地ではなく建物、建設費の問題なので、都内だろうが田舎だろうが修繕積立金の額が同じくらいである以上「都内のマンションだからLOW-Eガラスに更新しているところが多い」みたいなことはないのではないかと。(居住者の経済水準が高くて臨時の負担金を取りやすい、みたいなことはあるかもしれないけど、そこまでして機能アップが望まれるか、経済力があるからといって組合で合意が得られるものかは疑問)

 

なお、積立金の残高は現在十分であっても直近で「機械式駐車場の更新」みたいなデカブツの更新工事予定が入っていると一瞬で3千万とか5千万といった単位で失われますので、そのあたりは注意が必要です。

 

世帯数は多いほうがよい

以前も書いたとおり規模の経済が働く水準ということで世帯数は100くらいが希望です。

余談ですが、最近の新しいマンションを見ていると世帯数が少ないところが多いですね。

不動産屋の話だと、

・近年は大きな敷地が買収できず、狭いところに建てることになってどうしてもコンパクトな建物になってしまう

のではないかと。

古めのマンションでも世帯数が少ないところはありますが、そういうところは管理費/修繕積立金が厳しそう。今後どうしていくんだろう?

 

前回「面積の広い物件がいい」という自分の希望を書いたのですが、それとは別に以前

・「世帯数の少ないマンションの広い物件」は管理費等の負担がハンパない

というのは確認したところなので、、、

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・広い物件を望む以上、ランニングコストを抑えるために世帯数の多さはマスト

という感じになります。

 

今後、人件費や資材価格が上がっていくことを前提にすれば、管理費や積立金は値上がりしていくことが想定されます。

そうすると、(これは自分の感覚的な話ですが)70㎡くらいの標準的なサイズであれば100世帯程度でもいいかもしれませんが、90㎡くらいになるともしかしたら150世帯とか200世帯とかの大規模マンションのほうが負担の増加率が(相対的に)抑えられて良いくらいかもしれません。

 

また、人数が少ないと今後の管理組合の運営自体、ちゃんとやっていけるのかという不安もあるんですよね。(逆に人数が少ないから意思決定が早く、機動的に動ける可能性もありますが)

長いものに巻かれろ的な感じでこの考え自体が(自分で考えておいてなんですが)なんとも嫌な感じもするにはするんですが・・・。

 

ただ現実(経済)はシビアで、上のLOW-Eガラスへの変更なんかも、世帯数が多い方が割安になるのは明らかでしょう。

 

断熱材と壁の厚みは気にするが、気にしすぎてもしかたない

これは物件の建設時期、価格帯にもよるのですが断熱材や壁、床の厚みや構造についてはチェックが必要だと思っています。

マンション建設時の販売パンフレットの片隅や後ろのほうに書かれていたりします。

(再掲)発泡ウレタンとか

パンフレットは不動産会社が入手していて、内見前にデータで見たいと問い合わせれば送ってくれました(ただし、あまりに古い物件の場合はまともな資料がないことも)。

もっと素直に「断熱構造を気にしているので教えて欲しい。だいたい販売時のパンフレットに記載があるので、それを送ってほしい」的な問い合わせでもよいかも。

 

とはいえ、窓が多い開放的な部屋だったりすると(熱の出入りは窓からが圧倒的に多いので)こうした壁内断熱材の効果は限定的なのかもしれないです。

そういう点を考慮すると、壁の断熱がどうのと気にするよりは、窓の数とか方角とかを気にしていったほうがよいのかもしれません。

 

断熱材に関しては30年以上前の古い建物はほぼ全滅(断熱材なんて意識がなかった)なので、そのあたりは価格の安さで妥協する感じでしょうか。

もしくは、その安くなって浮いたコストで新たに断熱リフォームをしてしまうというのも手かもしれません。そもそも20年以上たった古い断熱材ってどうなの?という話もあるわけで。

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ちなみにこれ「考える」というタイトルで書きましたが結論は「壁の中見てみないとよくわかりませんなぁ」みたいな超テキトーなことになっています。

 

エレベーター必須

昔の建物だと5階建てまではエレベーターの設置がされていない例も見られますが、これは将来的(ヨボヨボになったとき)に厳しい。また、通常時も荷物の運び込みなどがハードになります。

そういうエレベーターなしの中層物件は割安になっていて、同じ建物でも1Fや2Fのほうが逆に高額になっています。

自分はエレベーターがついていれば「5階建ての建物の4階の部屋」とかでもよいのですが、5階建てくらいの物件でエレベーターがついているのはレアなので、結果としてだいたい8階建て以上のマンションになってしまいます。

(8階建てのマンションであればおそらく全てにエレベーターはついていると思いますが、古い建物のなかには停まる階数が限定されている(全フロアに停まるわけではない)ものもあるようなので要注意)

 

あとは世帯数にもよりますが、エレベーター1基だと厳しいので2基あるとよいですね。たとえば40世帯で1基ならいいけど、80世帯で1基みたいな感じだと厳しいかなと。

これ、設置台数の基準とかあるんですかね?

 

実際の建設事業者がどこか?

マンションは販売業者がブランドをつけて営業活動をして売ってますが、実際に黒子になって現場の建設をしているのは別の事業者だったりします。

一番有名なのは長谷工かもしれませんが、他にも清水建設、三井住友建設、熊谷組といった聞いたことのある名前がちらほら(もちろん、さらに三次請け四次請けみたいな下請けがある)。

物件の実際の建設業者の情報は古い建物であってもすぐにわかることがほとんどなので、評判や過去の施工不良の事例を確認するくらいのことはしておいたほうがよいかなと。

 

もちろん有名であっても問題を起こしている会社はあるのでなんとも言えませんが、過去の問題事例でどのような対応を会社がとったのか、というところまでわかれば多少判断材料になるのではないかと。

 

築年数は20年くらいまで

果たしてマンションは何年持つのか・・・みたいな話とつながっていて、最初のころは「将来性はどうなんだ?」「解体はどうするんだ?」などと気にしていたのですが、冷静に考えると

・自分はあと何年生きられるのか・・・マンションより先に自分がオダブツになるんじゃね?

みたいな感じのジジイ的な話のほうにリアリティを感じるようになり、あまりマンション寿命は意識しないようになりました。

 

ただ、あまりに古いマンションは

・構造的に古いので断熱性能、遮音性能などが低い可能性

・配管のコンクリ埋め込みなど、更新を考慮していない古い設備構造で苦労する可能性

・バリアフリー構造になっていない(or配管の敷設構造上できない可能性)

・ガスなどの設備劣化が進んでいて修理費用がかさむ可能性

・住民も高齢化しており管理組合の行く末が心配

・物件価格が安くなりすぎると空き家や賃貸が増えて民度低下、果てはスラム化の可能性

・売買などで入れ替わり時に住民の民度が下がる可能性

など、色々な不安が考えられます。(ほぼすべて可能性の話ですが、その可能性はそこそこ高い)

 

前述の断熱や二重床など現在の建物の基礎的なスペック(に近いもの)を求めると、

・築20年程度(西暦2000年以降に建築されたもの)までというのが一つの目安かな

と考えています。

 

まぁ20年後に売って老後資金の足しにしたい、みたいな計画を考えるならもう少し別の選択をしたほうがいいかもしれません。(それこそ多少他の条件を譲歩しても築10年くらいの新しいものにするとか・・・)