2023年の夏、あまりの暑さに各種ゴム、プラスチック部品の劣化が猛烈な勢いで進んでいます。(かな?)
そのせいで、うちの車のブレーキランプがつきっぱなしになってしまったわけですがそんなこと言われてもワケがわからないですねソウデスネ。
これ、ついに車が壊れたか?とメチャクチャ焦ったのですが、原因はかなりシンプルで、ブレーキペダルパッドなるプラスチック部品の劣化が原因のようです。
我が家の車ももうすぐ20年に到達しようとしているため、あちこち見えないところで劣化が進んでいるんでしょうね。そろそろ買い換え時か・・・
壊れた部品が散らばっていたけど、ゴミと間違えるレベル
これが壊れたパーツの破片です。運転席足元に転がっていました。
小指の先ほどもないサイズで、しかも割れて元の形状を保っていないためネットで調べるまでこの破片の存在にすら気付きませんでした。
なんでも、これがないとブレーキペダルを踏んだかどうかの判断ができず、ランプが付きっぱなしになるようです。
少し前に車検をしたばかりだったのですが、こういう部品の劣化具合まではチェックできないんですよね。しかたないところです。
買った部品、用意した部品
さっそく交換部品を注文し、届いたので作業用の道具をいくつか見繕って車へ。
といっても、何が必要かよくわからなかったので、何かのつっかえ的な役割としてメジャーを、何かを仮留めするための役割として養生テープを用意しました。
真ん中のビニール袋に入っているのがブレーキペダルパッドという部品で、中身はこんなの。
型番は
46505-SA5-000
というものでした。
純正だとこれですね。
価格はよくわからないのですが、自分はモノタロウで別の品物と一緒に購入しました。150円/個くらいだったと思います。たぶん、いわゆる定価もそんな程度じゃないかと。
特定車種専用ではなく、ホンダのいくつかの車で共通の部品になっているようです。(似たような型番のものが数種類あるので、全車種共通というわけではなさそう)
交換部品を取り付ける場所
これが取り付け場所(つまり割れたパーツが付いていた場所)です。
車全体のなかでこれがどこかというと、運転席に座ったときの足先の上方。
ふつうに立ったままでは見えない場所で、このようにブレーキペダルの上側を、下から覗く感じで見ると確認できます。(上の写真はスマホのカメラを自撮りにして、足元に差し入れて撮影しています)
今回は作業用に、洗面所で使用している大型の鏡を持ってきました。長辺20cmくらいかな? その昔100均で買ったもので、ほとんど使わずにいました。今回役に立ってよかった。
ちなみにこの写真、いまはわかりやすいように上下反転して掲載していますが、現地で見るときは上下逆転した状態になります。
実際にどんな挙動をしているか
これがブレーキペダルを踏んだときの状態です。
ちょっとナナメになっていますが、赤丸のところが上下にわかれていて、隙間ができているのがわかりますかね。
これ、今は離れていますが、ブレーキペダルを踏まない状態だと両者は隙間なく密着していました。
ペダルの踏み込みに連動して動いたのは右側の金属の部品です。
逆側、つまり下からは白いボタンのようなものが突き出ています。
要は、
・ブレーキペダルを踏んでいない(通常の)状態だとこの白いボタンが自動的に押されてブレーキランプが消える
・ブレーキペダルを踏むとこのボタンが開放(押されない)状態になってブレーキランプが点灯する
というシンプルな仕組みです。
通常の感覚だと「ボタンを押すとランプが点く」という感じなので逆になっていますが、世の中にはそういう仕組みのものも結構あります。
あれ? じゃあさっきの「ブレーキペダルを踏まない状態だと両者は密着している」という話だと、密着しているんだからボタンは押されて問題ないのでは?
・・・と思ったのですが、実はこの金属部、(写真が撮れなかったので見えませんが)真ん中に穴があいていて、それを塞がない状態でピッタリ密着しても白いボタンは穴にスポッと収まってしまい何の圧もかからない仕組みになっています。
なるほど。
そして、その「塞ぐ」という作用をしていたのが、今回割れてしまったブレーキペダルパッドだったんですね。
そ、そうだったのか・・・
押し込んでハメるだけ・・・だが
クドクドと長ったらしい説明をしてきたのと裏腹に修理は簡単で、このように白いパッドを金属部に手でハメ込んで終了です。
パッドのうち金属部に差し込む山には凸凹があって、パチンと押し込むだけで外れないようになっています。
この作業でちょっと手こずったのは、
・これをハメ込むには密着状態では無理なので隙間が必要
・ハメ込みできるくらいの隙間をつくるにはブレーキペダルを大きく踏み込まなくてはならない
・片手でブレーキペダルを踏みながら、もう片方の手でパッドをはめるには多少の器用さが必要
・手ではめ込もうとすると、手にギットリしたアブラがつくことがある
ってことですかね。
持って来たもののうち、養生テープもメジャーも不要でした。
反面、鏡は役立ちました。
手が汚れるのがイヤで器用さに自信があればラジオペンチとか使ってもいいかもしれません。(自分は手の方がまだマシだったかな?)
あとは、どうにかブレーキペダルを自動で押したままにするため、何らかの・・・たとえば突っ張り棒みたいなアイテムが活用できたらよかったかも、とは思いました(これは思いつきですが)
作業中に落ちてきた残りの割れたパーツを見ながら思ったこと
作業をして無事にブレーキランプはなおったのですが、ふと見ると床に転がった壊れたパーツの破片が最初より増えていました。
作業中に、金属パーツにくっついていたやつが剥がれ落ちたのでしょう。
さすがに20年もたつと、このようにバッキバキに割れてしまうんだなということがよくわかります。こんな危うい状態でも車は走っていたのか・・・。
逆にいうと、メーカーというのはこういう20年後30年後のことまで考えて設計をしなければならない・・・のだと仮定すると大変だなという感じがします(そこまで考えてないような気がするが・・・実際どうなんだろう?)。
どこぞのタイマーではないですが、ある一定期間経過したら使わせないようにする、というのも安全性の観点からは必要なのかもしれません。
ただ、せっかくこの世に生み出された製品なので、できれば長く使いたい。
というわけで、
・ゴムやプラスチックのパーツは、素材や寿命などの情報をオープンにする
・設計データも開放して3Dプリンタで自家製造できるようにする
・取り付けや交換の作業手順書も公開しておく
みたいな対応をしていただければありがたいんですが。