シャープの「超音波ウォッシャー」なるものを買ってみたのでレビュー。
ペン型?
超音波の洗浄機はメガネ洗浄用とかで「小型の桶」みたいな形状のものをよく見かけますが、今回買ったのはそれとは違って、ハンディタイプのものです。
よくある桶っぽいやつ。
今回買ったのはこっち。
ハンディタイプというか、極太のペンシル型って感じでしょうか。マッキー極太よりさらに太い。
先日の銀イオンホースといい、シャープは最近イロモノが多いですね。そして、そういうのが大好きっぽい自分・・・
ラインナップは旧型のA1、新型のA2、さらに細いS2って3タイプあるようですが、今回買ったのはA1のUSED品で3千円ほど。
A1は非防水。2になって防水対応になったようですが、基本性能は変わらずということで、価格を取りました。
銀イオンホースのときと同様ですが、いくら自分がイロモノ好きとはいってもまともな値段で買うのは気が引ける値段です。(特に最近値上がりしているらしく、発売当時は1万円以下だったのが今では2万くらいしているらしい)
バッテリーが小さいタイプは避けた方が良い感じがする
S2は本体サイズの影響で先端やバッテリーなど軒並み小さくなっていますが、こちらは避けた方が良いかなと。
というのも、バッテリーって
・小さければ小さいほど劣化しやすい
んですよね。(あくまで自分の経験則ですが同じ充電回数でも単三電池より小さい単四電池のほうが劣化が早い)
各所のレビューを見ると先端部のサイズを気にしている人が多いようですが、実はバッテリーサイズが小さくなっていることのほうが問題のように思います。
この製品、バッテリーは交換不能な仕様になっており、実際に過放電等でまったく動かなくなったという報告も多いようです。いずれバッテリーが尽きるのはしょうがないにしても、バッテリーが大きい(であろう)Aタイプの方が長寿命なのでは?と思っています。
どうしても外に持ち出したいというのなら小型タイプもアリかもしれませんが・・・
(この製品、電源ケーブルを接続したままでは動作しない仕様になっており、バッテリーが死ぬとまったく稼動しないようです)
超音波洗浄の仕組み
超音波で極小の水泡を発生させて、それが汚れの隙間に入り込んで破裂することで、汚れを浮き上がらせる、という仕組み。
というわけで
・これ単体で汚れに働きかけるのではなく、水を介して泡を発生させてその泡が汚れに作用する
ので、水分が必須となります。
あまりないとは思いますが、
・水分が絶対ダメという対象物の汚れ落としには使えない
ということになります(NGな事例として、水洗いできない和服などが例示されている)
金属部の固着した汚れを落とす
製品の性格というか、メーカー側から使用目的として
・繊維の汚れを、生地を傷つけずに落とす
ということが謳われていて、対象となるユーザーは洗濯をよくする、もしくは衣類の汚れに敏感な女性層を想定している模様。
そんなわけで、繊維ものの汚れが落ちるかどうかはレビューが多数出ているのでそっちを見ていただくとして、ここでは通常の使用ではまったく想定されていない、金属やプラスチックの汚れが落ちるかどうか試してみたいと思います。
(説明書にもメーカーサイトのQ&Aにも、衣類以外の汚れ落としについては一切触れられていません。OutOF眼中なのでしょう)
まず、トースターの中の薄い金属パーツ。
これはバターなどが加熱状態で金属に張り付き、焦げ付きのような感じに仕上がった?ものです。
通常の中性洗剤をスポンジにつけて洗う、といった作業で汚れ落としをした際に、落ち切れずに斑点のように残った汚れがこれ。(セスキ炭酸ソーダ水に30分ほど浸け置きしても落ちなかった)
先端部を近づけて汚れを落としていきます。
この金属パーツ、形状が平らでないため、水のつきが悪く非常に苦戦しました。
・水分内の泡が汚れを落とすというより、超音波振動している金属部を直接汚れに接触させてはがしていく
ような感じになってしまいました。
ぶっちゃけ
・泡が汚れをこういう剥がしていくか?というと、ちょっと無理
って感じです。
繊維と違って金属の場合は「隙間に水が浸透する」みたいなことがないからでしょうね。
結果、ちょっと本来のこの製品の機能とは違った使い方になってしまっています。
そんなわけで、最終的に汚れは落ちるといえば落ちるのですが、本来のこの製品の趣旨(水中の微少な泡が汚れを落としてく)というのとは違うかたちになってしまいました。
最後、このようにそこそこキレイにはなりましたが・・・泡で落とすというより研磨するような感じになってしまいました。
金属部のサビを落とす
次にこれ。
先日修理したネスプレッソの給水部にある、丸い金属接点の錆です。元々シルバーだったものの、水でやられてすっかり真っ茶色のサビサビ状態になってしまっていました。
水を垂らしてからウォッシャーをあててみると・・・
このようにかなり茶色いサビの成分(?)が出てきます。
拭いては新しい水を垂らしウォッシャーを当てる、、、みたいな作業を何度か繰り返していると茶色い成分はほとんどなくなりましたが・・・
その過程でかなりキズがついてしまいました。
また、作業としてはかなり時間と根気が必要で、あまりの単純作業に正直・・・もうやりたくないです。
結果、金属部の茶色いサビはなくなったものの、銀色の地肌は傷だらけになっておりもはや回復のすべはありません。
また、周囲のプラスチックもかなりキズがついてしまいました。このへんはペン先の当て方が下手だったのかもしれませんが、何にしてもかなり手間がかかった割には結果というか成果はイマイチな感じがします。
まぁもともとサビのせいで金属部が腐食していて、仮になにか別の「キレイにサビだけを除去する技術」があったとしても、元の金属はこの状態だったのかもしれません。
超音波の振動は汚れ落としに効くけど直接接触で素材が痛むので注意が必要
繊維類と違って金属やプラスチックという素材は自由に曲がらないので、
・狭い範囲を局所的に水に浸してそこだけに超音波の泡を発生させる、ということが難しい
です。
そのため、
・水滴を垂らし、表面張力でドーム状に水が盛り上がった状態になったところに先端部をあてがって洗う
という感じになります。
そうすると、水が狭い範囲にとどまり、汚れが流れていきません。つまり、
水を盛る
汚れを取る
水を除去する
キレイな水を再度盛る
みたいな面倒な細かな作業を延々と繰り返す必要があります。
かなり面倒くさい。
また、金属が振動しているわけで、直接に接触すると相手が傷つくという点は注意が必要そうです。
値段が値段なので買って不満かというとそうでもないのですが、こういう用途で他人様にオススメできるかというと難しいかな・・・。特に新品を正価で買うとなると別のものを探した方が良いかと。
もともとペン型で局所洗い用なので、もう少し狭い範囲の繊細な汚れ落としに適しているんだろうなというのが感想です。
まぁ今後は他の方と同様に繊維の汚れ落としなんかもやっていきたい所存であります。