ネスレのカプセル型エスプレッソメーカー「ネスプレッソU」が故障したので修理をしています。
前回は分解して「故障の原因となっていそうな場所」を特定したところまで書いて疲れて終了。(最近すぐ疲れるね・・・)
今回は具体的な原因を特定していきます。
が。
その前に、せっかくなのでコーヒー液が出てくる場所の金属部の汚れを除去しておきましょう。
茶色なのでサビかな?という印象も受けますが、実際はコーヒー液が飛散して固着したものです。なので、水に浸した紙で軽く拭くと汚れは落ちていきます。
とはいえ、結構強くこびり付いており、これだけで全部落としていくのは結構大変。
というわけで、金属なのと飲み水が通る部分なのでちょっと悩んだのですが、
・どうせもう10年も使ったし
・使う前には何度も湯通しするし
ということでカビキラー白を使って汚れを除去。
カビキラー白というのはこれ↓で、いまだ愛用しています。(水アカ等にはめっぽう強い)
その後、霧吹きを何度もふきかけて水で洗い流すと・・・このとおり、かなりキレイになりました。
上で凸凹部に茶色い汚れが多少残っていますが、これは最後、噴霧器で濡らしつつハブラシでこすって落とします。
こんな感じになります。
多少スケールなどと呼ばれるミネラルなどの白い汚れがみられますが、これくらいはありでしょう。
カプセルに加圧する仕組み
修理作業に戻ります。
モーターをはじめとする電気回路の故障だと面倒だな~と思っていたのですが、仮組みして動かしてみると、特段問題なく動いたので一安心。
この機械の仕組みというかメカの挙動は・・・簡単にいうと
1.上からカプセルを入れる
2.カプセルを前後の金属部同士で挟み込んでブチュッっとカプセルに穴を開ける
3.そこにお湯を流し込んで(圧をかけて)エスプレッソを抽出する
みたいな仕組みです。
というわけで、これまで見てきた「丸い金属部」がまるごとゴッソリ前後に動くようになっております。
このように圧をかけて抽出する状態になると、見ての通りシーソー部分が開放され、きちんとシーソー的な動作をするようになりました。
何度も動かして原因を探るが・・・
最初、この状態で何度か動かしてみたのですが、どうやってもシーソー部はピクリともしません。もちろん手で触ると動くのですが、壊れるまでは、当然ながらそんな手動作業なんてしていないので、本来は自動的に動くはずなのです。
この金属部の前後運動とは関係なく、何かバネのようなものがあって動くのかな?と思ったのですが、なんかそういう機構が組み込まれているような気配がまったくないんですよね。(バネを支える凸部などがない)
で、ふと先ほど取り外したゾウさんの鼻のパーツを見ると・・・あぁそうか、そういうことか。ようやくわかりました。
鼻がない状態でいくらやっても、わからないわけだわ。
再度組み立てるとこうなります。
ゾウさんの鼻には左右にハミ出る突起のようなものがあり、それがシーソー部のガイドに引っかかって前後運動をシーソー運動に変える働きをしていたのです。
なーんだ、何かのショックでどこかが外れてしまって、上手く引っかからなくなっていただけってオチか。
ちゃんと組み直して一件落着です。
ついでなのでどんな風に動くのか、仮組みした状態で確認してみようと水を入れて流してみます。
チョロチョローーー
え? あれ? シーソーが全然動かないんですけど。
相変わらず内部に垂れ流しているんですけど・・・えぇ?(困惑
何度か繰り返して動作状況をずっと見ていると、引っかかって持ち上げるハズの場所が素通りされています。
なぜ引っかからない? 自分が何か勘違いしている? そうは思えないのだけど・・・
で、よくよく見ると、、、なんか、、、鼻先の突起の部分があまり出っ張っていない。
このサイズの凸だと、引っかからずに横をすり抜けてしまうのかな?
さらによくよく見ると、なんか出っ張りが明らかに削れているような・・・
こ、これかぁ。
どうも経年で削れたのか折れたのかわからないけど、出っ張りが凸じゃなくなってしまい、本来の役割を失いまったく引っかからなくなってしまったようです。
この状態で何度モーターを動かしても、ゾウさんの鼻はシーソー部をスルーして自分勝手に前後に動くだけになってしまっています。
手でシーソー部を動かすと動くは動くのですが、重量配分が奥側(本体側)に偏っているみたいで、手を離すとシーソーは内側に液体を流すようなポジションに傾いてしまいます。
やはり突起を復帰させなくてはうまく使えないようです。
まぁとりあえず原因はわかったので、ここにどうにかして元通り凸部を作ってやればちゃんと動きそうなのですが、疲れたのでそれはまた次回ってことで。