ふれふり!

素隠居してお菓子。そして興味がないことは無駄なく。

本枯れ鰹節から削り節をつくって出汁をとった

 

いつかやろう...と準備はしていたのですが、おっくうになって先送りしていた鰹節削りをやってみました。

(いただきものの出汁のストックががなくなったので、やむなく・・・)

 

必要なものと作業作業

鰹節

鰹節削り器(カンナ)

キッチンペーパー

 

コチコチの鰹節をカンナでショリショリ削って、ふわふわの削り節をつくり、そこから味噌汁などに入れる出汁を取ろうという話です。

お店でよく見かけるのは「削り節」ですね。削った後の薄くて軽いヤツで、使いやすいように小分けのパックになっていることが多いです。

アレの元になっているのがこういう固形?の鰹節です。

 

この固形の鰹節は、なんか近所のスーパーでは見かけないのであまり売ってないのかもしれません。

今回は、枕崎市かつお公社というところからふるさと納税でいただいた鰹節セットみたいなのを使いました。

 



上の写真にある固形の鰹節と、削り器がセットになっていました。鰹節はほかに何本か入っていましたが、使うもの以外は冷凍してあります。

ネーミングがちょっとアレな気がする土佐太郎

日本鰹節協会推薦らしい。そんな協会があるのか・・・

 

削り作業はやったことがないため、まったくノウハウ的なものがありません。

作業前にネットで調べようかと思っていたのですが、せっかく削り方解説パンフレットが入っていたのでまずそれを見ながら手順に従ってやってみたいと思います。

セットになっていた説明書

 

1.頭としっぽを見分けましょう

ここが一番の難関でした。

魚なので、頭としっぽがあるのはわかります。

ただ、この説明に出てくる「表」と「裏」とはいったい何を意味しているのか・・・魚に表とか裏とかってあるの? それに「黒い皮」ってなんだろう・・・

赤い下線が見分け方の説明、青い下線はカビ対応の説明

続いて「ほとんど、表の下に黒い皮が・・・」という説明があるのですが、この「ほとんど」がどこにかかっているのか、「表の下」とはどこのことなのか、大混乱。

 

さらに、右のイラストを見ると「平」と「山」という表現も出てきます。

これも用語が意味不明ではあるのですが、平はフラットな面で、山というのは盛り上がった面だと解釈すれば・・・いや、わからんぞ!

うーん、なんていうんだろう。この鰹節、横から見ると三角形で、全体的に三角柱みたいな形状しているんですよね。つまり山は3つあるし、平らな面も3つある。

横から見ると三角形に近い形状(全体的にはもっと複雑な立体的形状で説明が難しい)

「山になっている」と説明されても、山って3つあるけどどれ? みたいな感じになってしまって困惑するばかり・・・

 

というわけで、どうしたらいいのかまったくわからなくてかなり困惑していたのですが、このパンフレット全体を見ていくとヒントが見つかりました。

 

このイラストの赤丸のところです。

赤丸のところ、よく似ている

いやまぁ表とか裏とか、どっちが頭とかよくわからないんですが、それはもう諦めるとして、とりあえずこの方向に持って、このイラストの方向で削っていけばよさそうです。

 

※あとでググったところによれば、魚というのは「頭を左に向けたとき上にくるのが表」なんだそうです。

なるほど、確かに魚の絵とかでも頭が左を向いているのが多いし、そうすると今見ている自分のほうを向いている側が表ってことですね。

それならわかる。わかりました。

ただね、、、ここで考えなければならないのは、そもそもこの鰹節のように「頭がどっちだかわからない状態」だと、表も裏もわからないということです。なぜなら頭がどこかわかっている状態で「頭を左に向けたとき上にくるのが表」という説明を受けた場合にはじめて表がわかる、わけだから。

その状態で「表の下に黒い皮があるほうがしっぽ(反対が頭)」と言われても、、、

 

 

2.カビはキッチンペーパーで拭いてみたがあまり取れなかった

カビについても本文は「カビを落とした後」と始まっているのに、※の注釈では「気になるなら拭き取る」ように、とあります。

カビ、どうすればいいの? 「落とす」と「拭き取る」のは意味が違うの?

 

とはいえ、悩んでいても何も進まないので、とりあえずキッチンペーパーで適当に拭いてみることに。

新品のキッチンペーパーを出してきてこする

カビが覆っているとはいうものの、その表面は比較的ツルツルしています。結構ザラザラなキッチンペーパーでゴシゴシ拭いてもあまり劇的には取れない感じです。(正確には、カビはじょじょに取れていくけどカビに結構厚みがあるからか、拭いても拭いても鰹節本体の表面はなかなか出てこない、みたいな感じ?)


カビは無害だと書いてあるし、キリがないので適当に拭いたところで終わりにして、削る作業に行くことにしました。

 

3.削る

削る作業は簡単でした。

刃が上になるように土佐太郎を置いて、手に持った鰹節を刃にあてて前後に動かして削っていく感じです。じょじょに削り節が土佐太郎ボディ内にたまっていきます。

 

確かに最初のうちは粉っぽい部分もあったのですが、、、

最初のうちは周りに粉が飛び散る感じ

だんだんと大きめの削り節ができるようになってきます。

調子にのってジョリジョリ削ってみた

これはコツをつかんだとか腕がいいとかではなくて、この土佐太郎がシャープな切れ味で高品質なためと思われます。

上のパンフレットではしきりに「粉みたいになってしまう」「粉にしかならない」みたいな場合の対策が書かれていますが、自分のような素人でもちゃんと薄い板みたいなのが削れました。(板といっても、薄いので丸まってしまうけど)

 

※ただし、刃をたてる方向が逆だと粉にしかならない。頭が~しっぽが~という話が冒頭に出てきたのは、このためだと思います。上のとおりイラストを参照すればなんとかなるし、それでも粉にしかならなければどこか勘違いしていて方向が逆かもしれないので、逆向きに削るのを試してみたらいいかも。

 

残念ながら出来上がるのはある程度の厚みがある削り節になってしまいます。

つまり、お店でパックになって売られているようなフワフワした感じの薄~い削り節にはなりませんでした。

どうしても薄いのが作りたければもう少し修行が必要なのかもしれません。

厚みの調整にはテクニックが必要そう

なおこの削り節、そのまま口に入れてみましたが、かなり濃厚な味が染み出てきて口寂しいときにいいかも・・・。

 

今回削りに使った土佐太郎はこれですね。普通に通販で売ってるやつのようです。

見ると他の良さげな削り器がいろいろありますが、かなりいいお値段がするので最初はこれで十分ではないかと思います。(これもソコソコしますが・・・)

土佐太郎 かつお節削り

土佐太郎 かつお節削り

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4.出汁を取る

出汁の作り方はパンフレットの裏面に記載がありました。

 

表面の説明がややアレだったこともあって、どうなのかな?という感じはしたのですがこちらの文面は理解できるので、その通りにやってみました。

削り節30gを作って、1Lのお湯に投入。

薄い色の出汁ができあがり

 

削り節が結構厚めになっていたので、削り節が沈んでからも数時間放置して、その後キッチンペーパーで漉してボトルに詰めて冷蔵庫へ。

毎日のお味噌汁の出汁として活用していく所存です。


なお、この出汁、いったいどれくらい日持ちするのか? 味噌汁で使う場合はどれくらいの濃度で使えばいいのか、といった情報があったら良かったのですが、そのあたりの記載はなし。

まぁ自分の嗅覚で対応するしかない感じですかね。