ふれふり!

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引ソロ家探し(その66 DIY日記 窓ガラス用激安フィルムの貼り付け)

家探しの話の続き。今回が66回目。

 

夏が近づいてきて、暑さを考えただけで頭痛がしてきます。

冬の間はアカギレや冷え性など身体のあちこちの調子が悪くなり、夏のほうがマシだと思っていたのですが、夏になると今度は蒸し暑さでよく眠れず薄らぼんやりしただるさが1日続く感じで、これはこれでシンドい。

 

今回は窓ガラス用の遮熱フィルムを貼ってみた話。

 

以前カインズのフィルムを買って、貼り付けに失敗した話はこちら。

2020free.com

 

このときは賃貸でLOW-Eガラスというちょっと特殊な環境だったので、

・Low-Eガラスに対応している(貼れる)フィルムを見つけるまでが大変

みたいな状態でした。

いまの住居は安いノーマルガラスなので、フィルムの選択肢は多いものの、窓周辺環境としては相当なグレードダウンなわけで、うれしくはないんですよね・・・夏は暑いし、冬は寒いし。

 

薄いフィルムにどこまで期待できるか

窓用フィルムには色々な効用が謳われているわけですが、正直いってあんな薄いペラペラの透明なビニールフィルムで断熱とか遮熱とか、そんなハッキリとした効果が期待できるとは思えないんですよね。

ただ、紫外線カットとか、割れたときの被害防止とか、多少の遮熱(陽光の反射)効果はアリそうかなと思っています。

紫外線の影響か、変色が見られる畳(これは今回のフィルム張りとは関係ない別作業中)

イメージ的には

「うわぁぁぁーっ暑っ」というのが「うわ暑っ」くらいに緩和されるんじゃないか

という程度の期待、といえばいいでしょうか。

 

というわけで、今回購入したのは前回のカインズの(@1780円)よりだいぶ安いトラスコ中山のPB品っぽい遮光・遮熱フィルム「TSF-9018-TM」という製品。@600円ほど。

 

これです。

安いフィルム

 

購入したTSF-9018-TMの低いカタログスペック

これを選んだ理由は「とにかく安かった」からです。2mモノで千円を大きく切っているのはなかなか見かけません。(厳密には2mなくて1.8mだけど)

 

念のため書いておくと「安く買った」のではなく「安いものを買った」です。

なので、あまり多くは期待してはいけないわけです。

 

実際、各所のレビューを見るとボコボコに叩かれており

・透明というが実はかなりグレーっぽく、部屋が暗くなる

・効果が薄い、感じられない

と言った内容で、実際にカタログというか、数値を見るとかなり抑えめになっています。

製品パッケージに表示された数値の時点ですでにショボい

ガラスだけの状態と比べると、フィルムを貼ることで

 透過率86%->24%に低下

 反射率8%->37%に上昇

 吸収率6%->39%に上昇

となっています。

 

一応「温度上昇を抑える遮熱性」というのがこの製品の一番のウリになっているようです。

日射透過率が24%なのに紫外線透過率は33%

 

(ここからは個人的な見解というか主観による評価になります。)

 

反射はよいのですが、吸収というのは窓(とフィルム)が熱を持つことになるので、正直どうなのかな?って感じがするんですよね。

雑な計算ですが

・反射8%->37%

の差分29%だけがこのフィルムを貼ったコトによる直接の遮熱効果で

・吸収率6%->39%

の差分33%については、屋外側に戻るのは甘く見てもそのうち1/3、11%というのが適当ではないかと思います。(残り2/3、22%の熱は屋内側に伝播してしまうイメージ)

 

つまり29%+11%=40%というのがこのフィルムを貼ったコトによる遮熱効果なんじゃね?というのがカタログ値からの自分のざっくり推定です。(ほんとうに大雑把な計算ですが)

 

※遮熱効果の高そうな、反射率の高いフィルム製品も存在していますが、見ていくと色が強いものが多く、ミラー的な見た目になることが多いようです。つまり、どんどんアルミそのものに近づいていくってこと。なかには透明度の高いものもあるのですが、結局はトレードオフなので・・・(ただし、そうした製品の多くでは「吸収率」は低く抑えられている)

 

 

紫外線透過率も33%と以前みたLow-Eガラス単体とほとんど変わらない高さ。

これは効果的な紫外線対策機能が組み込まれていないためで、単純に日射透過率が24%(1/4)になっているのに近いレベルになってるだけっぽいです。

多くの窓ガラス用のフィルムは99%等の高い紫外線カットをウリにしていることが多いので、それに比べるとこの数値は低いとしかいいようがありません。(価格が半分以下なのに同等の数値だと、他のが売れなくなってしまうので当然なんですが)

 

しかし冷静に考えると、日射透過が24%なのに赤外線透過が33%って「相対的に紫外線を多く通す」「紫外線以外のものを(相対的に)透過しない」ってことで、おかしな話ですよね。

これではパッケージで紫外線について触れられないわけですわ・・・

 

製品のつくりはこんな感じで、単純にポリエステルにアルミ蒸着をしているだけっぽいです。

フィルム本体はポリエステル+アルミ蒸着で構成

暗くなるけどある程度の日射抑制をする、みたいな感じでしょうか。

 

そんなわけで、全体的に効果の低そうなものではありますが、とにかく安かったので試しに貼ってみるのにはよいのでは、と判断して購入に至りました。

 

さっそく貼り付けます。

 

準備作業としてカット&掃除

フィルムをこんな感じにカッターで必要サイズにカットしていきます。

長尺定規に代わる90cmのアルミL型アングルが大活躍

結構反射しているのがよくわかります。

ガラスサイズより1~2mm程度小さくカットするのが定石のようです。このフィルムってやつは熱で収縮するんですかね?

大きくカットしてしまってガラスに貼ったときに余った部分をカットするというのはかなり難易度が高いってことで、端の1~2mmはカバーできなくても気にするなということなんでしょう。

 

貼る前に窓はきっちり洗っておきます。

湯洗い、窓ガラス専用洗剤(市販品)で洗い、再度湯洗いの3回やりました。お湯は適当に温めて霧吹きで。40度から50度くらいでしょうか。暑い時期なら水でもいいかもしれません。

20年モノのガラスなのでスクレーパーでは落ちづらい固着汚れが存在している可能性もあり、1回は新聞紙などで拭き取りをしてガラス表面の平滑具合を手肌で確かめておく必要があります。(もちろん固着を見つけたら削っておく)

結構な量の水が流れるので下にタオルや段ボールなどを敷いておく

 

フィルム貼り作業は滞りなくできた

前回の貼り付け作業では静電気やら何やらのせいでフィルムに折れ目がついたり、粘着面同士がくっついてしまって悲惨な思いをしましたが、今回はそういうこともなくきちんと貼り付けすることができました。

ひとりで作業をするにしても「単純に剥がして貼る」だけではなく、何らかの補助的なギミックを使えばうまく貼れるようです(プロもそうしているし、彼らもひとりで貼っていることが多い)。

 

一番合理的なのは、すぐ横の、貼らないほうのガラスに、フィルムの貼り付けない面を仮貼り付けして、仮設のフィルム置き場みたいなのを作ることです。

こういうのはうまく撮影して説明してくれている人がいるので、そういう動画を見て同じようにやってみました。

本当にありがたい限りです。

 

TSF-9018-TMのを貼り付けた結果(とりあえず見た目の話だけ)

こんな感じです。

とりあえず右側のガラスにだけ貼って、貼ってない左と比べてみたものです。

右側にも雲があればわかりやすかったのだけれど

見ての通り網戸があるだけでだいぶ外の景色は濁ってしまうわけで、あまり気にしてもしょうがないのでは?と思っているのですが、フィルムがあるとそれとはまた違った感じで見通しが悪くなりますね。

なんというか、全体的にぼやけた感じになるというか。

 

窓の先がコンクリートだとこんな感じです。

右はなんかぼんやりしている

右側の窓がフィルムを貼ったあとで、左はまだ貼ってない状態です。

なんとなくグレーっぽくなっているのと、コンクリートの凸凹、ザラつきが、塗りつぶしたような、ぼやけた感じになっているのがわかります。(グレーではなく青っぽく見えるかも。コンクリート自体がグレーなので、それ以外の色味が目立つからかな?)

 

口コミどおり、フィルムを貼ることでガラス単体よりはだいぶ色づきがあって、外の景色が変色して見えるといえそうです。ただ、スモークフィルムのように不透明度が高くて向こうが見えない、というわけでもないんですよね。

「これで透明というのはおかしいやろがぃ!」という意見もわからなくはないですが、メーカーの逃げ口上としては「透明タイプ」「半透明」としており、まぁこの程度の色づきはしょうがないのでは?というのが自分の評価です。

外の景色を見たいならベランダに出ればいいのでは?っていうスタンスなので、その前提での評価になりますが。

 

ちなみに、白いタオルにフィルムを重ねてみたらこんな感じです。

右側がフィルムを重ねたところで、黒っぽくなっている

 

※ちなみにフィルムの保護シートは非常に薄く透明度が高く、色付きはみられないので、この暗くなっているのはフィルム本体の影響によるものと考えてよさそう

 

遮熱効果の検証はまたの機会にでも。