冷蔵庫の買い換えについてアレコレと机上で考えてきましたが、今回は実際の購入時の記録です。
これまで考えてきたことはこんな感じ。
今回の購入プロセス
ざっくりいうと
・しばらくの間、ネットでアレやコレやの情報(前回まで書いたようなこと)を集めた後、地元家電量販店を1日行脚して価格交渉のうえ購入
・即納ではなかった(在庫なしだった)ので、入荷予定日以降の配達日を相談して決定
しました。
店頭購入の場合はコミコミ交渉ができるがネットは・・・
量販店での購入は、ネット通販と異なり表示価格で買う必要はなく、交渉によって額がかわります。
ここで、冷蔵庫の買い換えの場合は、AV機器や小物家電との違いが生じてきます。
前回、「配送や設置、サービスがあるから実店舗で買った方がいいという意見がある」ことを紹介しましたが、それに関連して、実は
・価格面でもネットより実店舗のほうが有利なことがある
んですよね。
というのも、ネット通販の場合は一見ギリギリで価格競争をしているように見えても、
・低価格を演出するため旧品のリサイクル料や回収費用(運送費)は表示に含まず別途加算、となっていることが多かった
のです。
確かに買い換えではなく新規購入という例も多いでしょうから、旧品の引き取りをセットにして価格表示すべき、というわけにもいきません。
そんなわけで、さすがに購入品の送料はコミになっていましたが、リサイクル料などは別の店がほとんどでした。
さらには
・単に配送するだけ(玄関先で渡すだけ)で、設置は別料金
という例も見かけました。
とはいえ、これもねぇ・・・一概におかしいでしょ、とは言えないんですよね。
最初見たときは、おぃおぃ100kgクラスの家電を玄関先でポンと渡されて、それで自分で設置、運搬ができるってよほどパワフルなムキムキ野郎くらいじゃね? オカシイでしょ? と思ったのですが、実は冷蔵庫ってサイズが本当に色々あって、小さいのだとひとりでなんとか運べたりするんですよね。(多少重くても、下に絨毯を敷くとか運搬のワザは色々ある)
さらにもう一つ、下取り価格というのもネット上でオープンになったものしかなくて、基本的に交渉の余地はありません。
具体的には
・古いモデルの下取り価格は0円、と相場が決まっている
のです。
一方、量販店店頭ではそれらも含めたすべてをコミにして価格比較(交渉)をすることができます。
価格についても表向きはさほど下げられないものの、実態としては旧品の下取り価格をかさ上げするなどして実質的な値引きをしていくことができます(下取り額をモリモリにするあたり、自動車の昔の取引価格に似ている)。
以上のような理由で、
・なかなかネットで価格を見てそれだけで判断することができないな
・実店舗が価格面でネットに太刀打ちできる可能性もあるな
という認識を持ち、店舗を回ることにしました。(一応、実物を店頭で見ておきたい、というのも理由)
1日かけて家電量販店めぐりをする
今回は都内に出ず、近隣の家電量販店を平日朝から巡回しました。
素隠居の身なので時間の自由がきくのと、たまには地元をぐるっと巡るのもいいだろうという判断です。
ただ、1日いろいろ見て回ってもうクタクタです。たぶん電器屋巡りが好きじゃないと耐えられないでしょう。(ちなみに、自分は全店ほとんど全フロアを、つまり冷蔵庫に全然関係のないコーナーも含めて歩いて見て回りました)
各店舗共通していたのは、平日なのでサラリーマンはおらず、どこも主要顧客は高齢者って感じだったこと。
なお、詳しくは省略しますが、読むにあたって自分の設定した前提条件がわかっていたほうがしっくりくると思うので記載しておきます。
【前提条件】
機種
三菱MR-WZ61J 色にこだわりなし(できればクレージュ)
目標価格
リ込み(リサイクル料込み)で20-22万円(当日の価格.comでは本体のみ22.5万円が最安だった)
延長保証
目標価格に込み、あればよいがなくてもいい
手厚い延長保証は重視しない(詳細は前回書いた方針どおり)
検討スタンス
機種は事前に調べて決定したものなので、変更するつもりはなし
(ただし、同じ三菱の小容量モデルが安ければ検討する)
価格に納得がいかなければ無理に買わず先送りする(これ重要)
家電量販店の状況と店員の反応(実録)
近場の量販店を車でウロウロしてきましたので、順番に見ていきます。※()内は店頭表示価格、pはポイント
・Aデンキ(リ別10年保証込295000円-5000円-15000p)
まともな店員が不足しており、そのまともな店員は話を聞いていても次々呼ばれて中断してしまう感じ(既に購入決定した客の決済、配送等の相談)。
他の「働かないおじさん」的な、今どきの家電のことは興味もなければ理解もできず、とてもじゃないけど客には説明できない高齢店員だけが熊のようにノロノロと店内を徘徊していました。
正直、大丈夫かこの会社? という感じ。
購入前提であれば中断拒否して話を続ける手もあったのですが、値引き交渉したうえで他店と比較する予定だったため、プラプラ見て回りながら手すきのところで対応していただきました。(待たせた罪悪感を値引きに反映させてもらう作戦・・・ワルよのぅ)
POPには「表示価格からさらに値引き」との表記もあり、対応もそれなりの熱意のあるものだったと思いますが、価格はがんばってもコミコミ25万円前後とのこと。在庫処分モードに入っている同クラスの日立製品なら23万弱、シャープ製品なら(やや小型になるものの)16万くらいまで下げられるとのことでしたが、、、うーん。
以前なら日立になびいていたかもしれませんが、最近の日立の製品は迷走感があって、待ちの間にちょっと現物を見たものの心なびくことなくスルー。
この会社は口コミでは23万+ポイント1割という情報だったので、そのくらいを狙えるのではないかと期待していたのですが、自分の交渉力ではちょっと難しいようです。
見積書はもらわず、最悪他の店が全部ダメだったら帰りに寄って相談しよう、と思って撤退しました。
・Bデンキ(リ別10年保証294,800円pなし)
自分は一度も買ったことのない量販店。
長期保証が業界最良と評判であるものの、軽く聞いた感じの反応としてはあまりガッツリ処分価格を出しているわけではなく、下げられても26万円程度とのこと。正直高いな・・・と。
口コミではリ別22万との情報もあり実はちょっと期待していたのですが、極めて渋い回答でガッカリ。黄色いチラシ(在庫処分セールをやっている旨)をばらまいていた、つまり値引きの言い訳がちゃんと用意されているにも関わらずその値段か・・・と。
平日にもかかわらず店員は多く、逆に客はまばら。その割に接客対応は消極的。
おそらくですが、この会社の方針が
「リスクを避けて安心感を求める傾向が極めて強い人たち(主に高齢者)をターゲットに、手厚い保証を前面に押し出してコストをかけて販売する」
というスタイルなのかな、という印象。
企業戦略としては悪くないけど、ある程度のリスクを負う自分のようなタイプには合わない店かなと。地元にあるにもかかわらず、自分が一度も買ったことがないのがどうしてか、、、というのが納得いきます。
POPには値引きの文字はなかったものの、一応それなりのシーズンセール的なものは用意している模様。ただ、それを込みにしてもちょっと高杉・・・
まぁ本気で交渉するならこういうのを話の導入にして「ここに1万円以上ってあるけど、この「以上」ってやつに上限ってあるの? 高い冷蔵庫買ったら5万円とか10万円とかガッツリお値引きしてくれるの?」みたいな感じで交渉してみるのかなぁ、などと思いながら店を出ました。
・Cデンキ(店頭展示なし)
以前は地域の小規模チェーン店であったものの、会社ごと大手に買収されてグループ店入り。店舗面積の拡張などはしていないため、いまだ小規模な店舗のままです。
自分はかなり昔に一度だけ、人気の携帯端末(1円)が売れ残っていたので契約したことがあります。それくらい当時から寂れています。
冷蔵庫の展示はあるものの大型モデルは少なく、目的のモデル61Jは店頭に展示なし。
買収されても放置されている感があって、店内にはまったく活気がなく、どこかのド田舎村パパママ家電ショップ(?)に迷い込んだような印象です。
新生活セールで「複数家電のまとめ買いで値引く」というアナウンスをしていたものの、ほかに買うものもなく、展示してない製品での単品価格交渉はハードルが高そうだな~と判断して撤収。
冷蔵庫の価格より、買収されて数年たつのに店頭からは今後この店をどうしたいのか、生き残り戦略的なものがほとんど何も見えてこない点が気になりました。
・Dデンキ(リ別5年保証263,780円pなし)
表示は今回回った中では一番安かったです。でもこれ、通常価格ではなく、在庫処分価格として出ていたもの。
口コミではリ別208,000円との情報があったので結構期待しており、交渉次第ではそこそこいけたかもしれない。
ただ、広大な展示スペースに対して店員が極めて少なく、手すきの店員がまったくおらず、、、一応30分くらい見て回りつつ様子をうかがっていたのですが、じっくり価格交渉するのは難しそうな状況だったので撤収しました。
・Eデンキ(リ別10年保証294,800円pなし)
少々足を伸ばしてBと同じグループの新しくできた店舗に。
オープニングセール的なものの残り香みたいなものがないかな?と期待していたのですが、もはやそういうのは終わって通常モード。表示金額はB店とまったく同じでした。
ところがここ、Bではわずかにいた店員が、まったくいません。首を伸ばして店内を見回しても人がいない。レジの奥でパートのおばちゃんがくっちゃべっているだけという状態。
正直、このレジのオバチャンに価格決定権があるとは思えないので話をすることもできず・・・まぁB店もダメだったからココもダメっぽいな~、と撤収しました。
・Fデンキ(リ別10年保証289,300円-10%)
店内一部を改装しており、一部商品は「改装準備の処分価格」との値出しのほか、冷蔵庫コーナーは(一部除き)「在庫限り表示から10%オフ」のPOPを出している、という感じの売り方をしていました。
しかし、、、在庫処分的なノボリを出している割に、ちょっと値札を見た限りでは別に処分というほどの値段ではないんですよね・・・これはダメダメなパターンではなかろーか?
ただ、平日にもかかわらず客がそこそこいる一方、店員の数も多くもなく少なくもない感じでうまくマッチングしていて、活気がある店内でした。
店員側からはガツガツはこないものの、目が合うと控えめに声をかけてくる、という営業スタイル。
自分はすでにいくつも店をまわって疲れていたこともあり、目のあった店員をつかまえて半ばやけくそで「機種が決まっていて、価格によってはここで買いたいと思っている。少なくとも見積は欲しい」的なことを申し出て、機種の前に連行(?)。
店頭価格は上記カッコ内の通りでしたが、その場で電卓を叩いて出してもらった額が
リ込283,800円-一律10%引28,380円-特別割引(下取り)33,000円=222,240円
というもの。
ここから交渉により1万円減額としてもらい、さらに手持ちの割引券を利用して19万円強での購入となりました(現金払い+ポイント1%付与)。
価格交渉で目標達成
冒頭の前提条件に書いたとおり
目標価格
リ込み(リサイクル料込み)で20-22万円(当日の価格.comでは本体のみ22.5万円が最安だった)
という想定だったので、なんとか目標達成することができて無事ゲームクリア、上々の結果だなぁ、というのが感想です。
こういう価格が出てきたのはどうしてなのか考えるに
・機種が決まっている=製品比較や説明の必要がない
・希望価格が決まっていて買う気がある=説得の必要が少ない
という客は、店員個人にとっては
・手続だけすればすぐに売上につながる楽な客
であり、会社にとっては
・時短販売ができて、浮いた従業員の時間を他の接客や作業に充てられる
という意味で、「多少利益を犠牲にして売ってもいい客」といえるのかなぁと。あくまで推測ですが。
(ちなみにこれ、「相手の立場になって考えましょう」という小学校で習うことを家電量販店に適用しただけで、別に難しいことを言っているわけではありません)
今昔冷蔵庫価格
割引券はともかくとして、その割引前の額でも21万ほどになるわけですから、店頭表示の30万近い額というのはいったい・・・という感じですね。(何も交渉せず「これください」だと10万円近く高い値段で買うことになるわけです)
ちなみに、買い換え前のモデルは、当時のレシートを見ると13万強から1割強ほど値引いて購入しているようです。
それに比べると今回はだいぶ高くはなっていますが、17年経過したうえ3割ほど容量アップ、冷蔵庫のグレードとしても普及モデルから上位モデルへの買い換えなので、やむなしかなと。
当時は今ほど冷蔵庫について調べてなかったので、当時としてこれが安かったのか高かったのかまでは覚えていないのですが、ヨドバシさんの過去の記録を見ると同じくらいの価格なので並レベルだったのかなと(当時はヨドバシも安売り店のカテゴリだった気がするので、だとすれば安い方だったのかもしれない)
あとは壊れずまた15年くらい使えることを祈るのみです。
(うーむ、買い換えの動機について「10万円なら・・・」とか書いてたのに結局倍くらいの価格のを買うことになってしまったぞ・・・これをダメな例だと思うなら反面教師とすればいい!)
ちなみに、値段だけでいえばイオンの直売所(?)も結構割引してました。
この先着5台だの10台だのっていうのが本当なら瞬殺でなくなりそうですが、実際のところはどうなのか・・・
(展示品なのにたった1万円しか引かないのはどうなのか?って感じはしますが)