転居とはあまり関係ないのでシリーズには入れませんが、引っ越し後半年ほどして冷蔵庫を買い換えました。
なんかいろいろ動機とか書いてきました。
まぁ色々見てしまい、クドクド書いてしまうのは基本的に家電スキーだからなんでしょうね。
さて、今回は「どこで買うか」を考えるためにも
・延長保証についての考え方をこういうふうに整理した
ということを書いておきます。
延長保証、社外保証、長期保証と「どこで買うか問題」
冷蔵庫は10年単位の長期にわたって利用するし、設置サービスも必要なので、通販ではなくちゃんとしたサービスのある店頭で買った方が良い、、、という意見もあるようです。
そういう人のいうサービスっていうのは要は「(機械のことはよくわからないから)すぐに来てくれる、親身になって相談に乗ってくれる、自分のかわりにメーカーに話をしてくれる」といった窓口対応的なサポートのことのようですが。
確かに薄利多売の小規模な安売り店では、初期不良や保証の際のそうしたサポートは期待できそうにありません。(基本的にはそういう安売り店は、初期不良も含めてメーカーに直接依頼すべし、と言うことが多い)
とはいえ昭和の昔と違っていまどきは、家電量販店の店員だって壊れた家電を半田ごてつかってその場で修理したりはできないので、結局メーカーに話がいくだけなんですけどね。
というわけで、ここでは、そうしたよくわからない「代理人的な、召使い的な対応」「窓口対応的なもの」ではなく、「費用負担という、実体のある保証」について考えてみます。
ケーズデンキとその他有象無象との長期保証の差
家電量販店の長期保証ですが・・・整理された内容をあちこちで見かけたので子細は省略します。
一般的な評価をまとめると
・ケーズデンキが標準で10年無料保証、回数&金額の制限がなく部品代も無料なので最優秀
・他の家電量販店は条件付きの保証で、どれもダメ
という感じです。
ダメっていうのは具体的には
・長期保証がオプション扱いで有料(製品価格の5%など)な例(ヨドバシ、コジマなど)
・修理回数に制限がある例(1回で終わるノジマなど)
・修理金額に上限がある例(ケーズ以外全社が累積修理額<購入金額、かな?)
・修理金額(保証金額)が次第に減額されていく例(コジマ、ノジマ)
・部品代などが保証の対象外で自己負担になる例(ヤマダ)
・他の量販店の様子を見ながら何度も改悪を重ねていて昔の情報や評価を参考にできない例(ヤマダ)
・クレジットカード会員にだけ長期保証が無料になる例(エディオン、ジョーシン)
といったものがあり、「どこもかしこもケーズより劣るじゃん!」という評価になっています。
長期保証がややこしくて頭痛が痛いイタイになってしまう
一例としてコジマを出しますが、このように、、、
商品や価格によって3年5年10年とわかれていて、結構ややこしいことになっています。
内容としては
・商品代とは別に5%の長期保証料金を支払う必要がある
・修理回数は「何回でも」とあるが金額制限はあり、商品代の80%を超えた段階で保証終了する(ただし新品代替品提供あり)
となっています。
上の画像赤線の部分、10年の欄をみると、例外というか冷蔵庫などの10年保証商品の扱いとして、
・6年目以降、保証額が「商品代の30%」に低下する
・修理費がその30%を超えた分は自己負担となる(修理する場合)
・修理しないで新品代替品を「コジマで」購入することもでき、30%分を代替品購入の費用に充当できる(他店購入はNG)
となっています。
うーん、さすが保険だけあって決めごとが細かく、ややこしい内容です。
こういう細かなルールが数年ごとに変更になります、みたいなことになったらネットでいろいろ調べても、サッパリサッパリになってしまいますねぇ。
無限保証は必要か?をリアリティをもって考える
こういうややこしい事例を見てしまうと、回数金額無制限というシンプルなケーズがよさそうに見えてくるのもわからないでもありません。
ただ、シンプルなのは良いにしても、無制限のほうはどうですかね。
無制限だからって、こういう生活家電でそんなに何回も何回も修理になって保証を使うような事態になったら、とてもじゃないけどまともな生活なんておくれないと思うんですけどねぇ。
無制限で安心したい、というのはあったとしても、実はその無制限の保証が意味をなすときってロクでもない事態に陥っていて、もはや別の方法で解決したほうがいい可能性があります。
そういうリアリティをもった想像をしてみれば、実はケーズの無限保証にはあまり実質的な意味はないのでは?と思えてきます。
長期保証料が「込み」になっているか「別」になっているかは見せ方の問題
というわけで、無制限にこだわらないのであれば選択肢は増えます、、、保険料がかかるかどうかという点に関しては
・内容が同じで保証料がかかるだけということであれば、そのぶん本体価格が安ければ解決する話
なので、一概に劣るとも言えません。
要は事前の調べが甘くて(努力せずに)「安く買いたいという欲はあるけど実はいくらなら安いのかの判断がつかない」「とにかく全ての故障や修理をカバーして安心したい」という、無気力ゼロリスク志向の結果がそういう話になるんじゃないかと思います。
(とはいえ、各社ルールはバラバラで、ノジマのように無料/有料/物損付等の複数の保証プランを提示する会社もあれば、ヨドバシのように冷蔵庫や洗濯機といった品目別に補償内容が違う会社、ジョーシンのように修理時と修理不能(金銭補填)の場合とで保険額が異なる会社など多種多様。比較するのは面倒くさい、という気持ちはわからないでもない)
というわけで、「わからないからとにかく無限に保証してほしい!」という人たちは放っておいて、自分の場合は
・少なくとも「保証が良いから多少高くてもケーズで買う」というのはおかしな判断
だという認識を持った前提で考えていきたいと思います。
家電の汎用保証はどういうものか
ここで出てくるのが以前、少し触れた「汎用の保証」というもので、こんなやつです。
要は、メーカーや家電量販店とは関係なく、家の中の家電の修理費用をまるっとまとめて面倒みます、というサービスです。
といっても、エアコン、冷蔵庫、洗濯機の3つだけなんですけどね(だから掛け金を安くできる)
もともと物損(落として壊した、破損したといったもの)は火災保険等のオプションでありますが、それらは自然故障は対象外で、通常のメーカー保証や家電量販店の延長保証でカバーされるものと棲み分けがありました。
その、後者の領域に割って入ってきたのがこの保険です。
この東電の保証サービス商品そのものの善し悪しはわからないので評価しませんが、こういうのの存在を知っていると家電量販店で製品を購入する際に延長保証に入るかどうか、という判断材料になるかと思います。
汎用保証のリスクは継続性への不安
このサービスの懸念点しては、家電量販店のような前払いのFixした保証ではなく月払いのサブスク方式なので
・途中で突然サービスが終了するリスク
・途中から保険料があがったり、保険内容の見直しが行われるリスク
はあります。ありますが、まぁ図体の大きい東京電力なのでそうした動きもまたスローモーで変更するにしてもかなり時間がかかるのでは? と変な期待(?)をしています。
(とはいえ、窓口は東電だけど保険引き受けは三井住友らしいので、なんともいえない。年払いが用意されていないのは、そうした見直しが機動的に行えるように敢えて用意していないのではないか?と勘ぐりもできる)
自分の長期保証に関する姿勢はこれだ!と決めておく
というわけで、自分としては
・故障率の低い購入後5年間はメーカー保証や量販店のローコストな延長保証で
・故障率の高くなった購入後6年目以降はこうした汎用の保証で
カバーしようかなと。
(上記汎用保証は包括的なものなので、故障リスクの低い1年目も、リスクの高い9年目も保険料が変わらず、そういう使い方がお得)
特に冷蔵庫の場合は、基幹部品であるコンプレッサー(修理費用も高い)についてメーカー5年保証が標準で付与されているので、6年目以降の故障にだけ備えれば良いということになります。
再掲になりますが修理価格はこんな感じで、2行目の61,600円~104,500円という欄がコンプレッサー(冷媒回路)の故障の価格です。
こんなの知ってしまうと、「5年目までは手厚い保証はなくてもいいんじゃない?」と思えますよね。(そう考えると6年目以降、額の下がるコジマやノジマの保証がヒドい・・・いや(会社からすれば)合理的なものに見えてきますな・・・)
加えて言うなら、
・そもそも長期的に故障がないような製品を選んだ結果が三菱の冷蔵庫だった
わけなので、
・6年目以降の保証すらも果たして入る必要があるか、屋上屋を重ねる的な状態にならないか
という意味で要検討だなと思っています。
(ちなみに、今回買い換えるまでの旧冷蔵庫では何の保険も入っていませんでした)
家電量販店のネット販売は保証を敢えて弱くしている例が多い
当然そうだろうと言われれば確かに、、、と思うのですが、上にいろいろ挙げた家電量販店も、店頭では長期保証を売りにしている一方、自社で運営しているネットサイトの販売では延長保証を適用させない(ヨドバシなど)、もしくは別料金にしている、という例が多いです。
なので「この会社の長期保証が気に入ったからそこで買いたい」と思ってそのグループのネットサイトで注文しても、同じ保証が得られないことがあります。
(このあたり、どこで買っても(例:楽天市場内であっても)同じ保証が得られるという意味では、ケーズの保証適用はシンプルで良い)
これは量販店が
・実店舗をネットとの競争から守るために編み出した差別化
のようなんですけどね。
つまり、店頭でネットの価格を示しても「ネットでは長期保証はやってないですよね?」と言われて、価格競争に乗ってくれない、ということのようです。
まぁ残念ながらネットでも長期保証はつけられる店もあるし、汎用保証のような別の仕組みがあったりするので、長期保証がいつまで実店舗の守りになるかは疑問がありますが。
結局ケーズってどうなの?
今回ケーズを持ち上げたり落としたりしていて、どっちなんじゃい!?と思われるかもしれませんが、いいところもあれば悪いところ(経験上、だいたい割高)もあるということです。
なので、まず最初の選択肢としては入れておくべき、と考えます。(価格的に納得がいくなら非常に優秀な保証に見えます)
ただ、その保証を過大評価して「多少高くてもケーズで」というのは、我々ビンボー人の戦略としてはナシでしょう、と。