家探しの話の続き。今回が40回目。
今回は引っ越し前に行った食器棚の解体処分についてです。
愛用?の食器棚を処分する・・・
引っ越し先のキッチンには据え付けの棚のようなものがあったので、キッチンの食器棚は持っていかずに処分することにしました。(置くスペースもなさそうだった)
この食器棚は
・もともと実家にいた頃にリサイクルショップで買って本棚として使っていた
のですが、
・今の家に引っ越してきた際に本来の目的である食器棚として活躍してもらうことになり
まして、今に至ります。
たぶん買ったとき3千円くらいだったと思うのですが・・・20年以上持ちました。もう十分働いてくれたと思います。
もともとの値段もそうですが、モノ自体もチープ感があり、かなり丁寧に扱ってきたものではあるのですが、それでもあちこちに歪みというか劣化は感じられますね。そのため、誰かに使ってもらいたくても引き取り手がいそうにはありません。
市役所では粗大ゴミとして1000円くらいで処分を請け負ってくれるようです。
ただ、部屋からゴミ置き場まで持っていくのもなかなか大変(台車が必要そうだけど持っていない)なのと、せっかくなので
・この棚がどういう構造になっているのか見たい
ということで、自分の手で分解して素材ごとに分別してから廃棄することにしました。
電動ドライバーの試用、練習
分解にあたって、初めて電動ドライバーを使いました。
以前から「ネジは自分の手で感触を確かめながら回すもので、電動なんて邪道だ!」などとうそぶいていたのですが(単に貧乏性で買えなかっただけ)、先日購入したコレの試験導入です。
使い方を習ったわけでもなく、初めての経験なので、このような失敗してもいいもので練習しておいたほうがいいだろうと。
実際使ってみると、全然慣れないためネジの頭をいくつかナメてしまいました。
かなり押しつけながらレバーを引かないと空回りしてダメージを受けてしまうようです。
その押しつけ加減がなかなか難しい。
ノミとマイナスドライバーと金づちで解体
最初に電動ドライバーを使ったものの、解体の主要な道具はノミです。別にノミじゃなくてもいいのですが、このような「かなり強度があって隙間を広げることのできる何か」が必要。
主要な作業としては、木材と木材の接続部にノミを差し込んでいって(場所によっては打ち込んで)隙間をつくり、そこにマイナスドライバーを差し込んだりしつつ、テコの原理で隙間を広げていくという感じ。
こんな感じでちょっとずつ浮かして、広げていきます。
大半の場所ではダボと呼ばれる長さ数センチの小さな木の棒状の部品が木材同士の固定に使われているようです。当然ボンドなどが併用されています。
木材同士はネジや金具で固定されているわけではないんですね。
ボンドが強固だと上の写真のように周囲の木片ごとゴソッと抜けるし、ボンドが劣化するなどして固定力が落ちていればダボがその形状のままスポッと抜けます。
見た感じ、全体の強度を保つための大事なダボはしっかり接着、固定されていて、強度的に重要でないものは軽く取れるようになっている印象です。
上のほうからどんどん分解していきます。
ロの字状でガッチリ固定されていると難しいですが、一辺を取り外してコの字の状態になったら、もうあとは木材同士を手でヒネる感じにするだけで切り離していけます。
最終的にこのように分解を終えました。
見ると、大半の板がMDFというのか、木屑を糊で固めたような感じの素材でできています。いわゆる天然木とか1枚板と言われるようなものとは違います。
我々一般人が買うような家具や木材製品はだいたいこんな感じに中身(木屑?)が詰まっているのかな~って感じに理解しました。
これはその構造から水に非常に弱く、表面のコーティングが劣化、破損したり、隙間から水気や湿気が入ると徐々に中身が膨らんでいってしまうという弱点があるそうです。
ただ、それを補って余りある低コストと、たぶん隙間に空気が詰まっているため軽くできるっていうのもあって活用されいてるのかな・・・と推測。
分解が終わったらとりあえず周囲の掃除。
ちょっとピントが合ってませんが、このように木片や木屑などのゴミも出るし、そもそも長い間動かしていなかったので後ろや横にはかなりのホコリなんかも溜まっています。(15年近く動かしていない割に、虫の死骸や食品のカスなどがまったくなかったのは我ながら驚き)
なお、発生した木片は尖っていてビニル袋にそのまま入れると破れる恐れがあるので、このように燃えるゴミのなかで少しカタそうなやつのなかに回収していきます。
このあとの作業としては
・再利用する板などはダボを取り除くなどして凸凹を均し
・廃棄するものは一般ゴミの許容サイズまでカットしてから燃えるゴミとして出す
ことになります。
ここまででかかったのはトータル2~3時間でしょうか。時間的にはそんなに長いとは感じませんでしたが、1日これだけやっているわけでもなく、そこそこ筋力も必要で疲れたので木屑の掃除まで終えたところで残りの作業は翌日回しになりました。
翌日、ガラスなどの扱いの面倒なものを取り外すなどして分別、回収日に出せるように袋に入れておくなどの廃棄準備をして作業終了です。
解体作業の感想
作業全体を通して・・・最初の差し込みの際に多少金づちは使いますが、そのあとは差し込んだノミをグリグリやって隙間をあけていく感じなので、あまり音は出さずに分解を終えることができました。
あと、場所によって木材同士の接続が強固だったり、逆に簡単にスポッと抜けたりするので、進行具合の把握、モチベーションの維持のため、そのあたり(どこがスッと抜けそうか、その逆に手間がかかりそうか)の見極めが今回の作業のキモだったかなと思います。
そうそう、上部はそうでもなかったのですが、下部のほうの木材は湿気のためかかなり強度が落ちていて、ノミを入れると板そのものが簡単に割れたり食い込んで破壊されたりして、素材の劣化を感じました。
見た目はそうでもないのですが、やはり30年?もたつと木材も痛んでくるということなのかな? と。
再利用はメタルラックと組ませて足場にする
以上のように、さすがに古いため木材そのものの劣化がみられ、何かを作るための素材として再利用するには強度に不安があります。
そのため大きめの棚板だけ、今後メタルラックの上に乗せて足場として活用する予定です(要は壊れてもいいような使い道)。
メタルラックにそのまま自分の足を乗せるのは(ワイヤーの一部に荷重がかかるため)よろしくないので、荷重分散のため何らか板を作る予定でしたが、わざわざ買わなくてもコレを使えばいいだろうという判断です。
サイズがメタルラックとピッタリではないのですが、そもそも荷重分散のための足場台であればピッタリである必要はありません。
足場を組み終わって使わなければその時点で廃棄すればいいかなと。新居に持っていく手間が多少気にはなりますが、最後に一花咲かせてもらいましょう。
薄い板については、カッター作業の下敷きとして使えそうなので一応持っていきます。
小さい材木は残念ながら燃えるゴミ行きですね。
分解して好奇心を満たしつつ、作業のスキルを身につけ、ついでに不要品の廃棄もできると、いいことだらけで満足度の高い作業でした。(一般の人から見るとくだらない作業かもしれませんが)