ふれふり!

素隠居してお菓子。そして興味がないことは無駄なく。

電気の供給元をおうちでんきに切り替えた(続)が、それが「焼け石に水」的なくらい電気代が爆増していた

 

ちょっと前に、最低契約期間(?)が2022年3月で終了したので、電力会社をソフトバンク(おうちでんき)に切り替えたという話を書きました。

 

2020free.com

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その後、世界的なエネルギー事情や世界的なソフトバンクの懐事情に急激な変化があり、キャンペーン類は新規募集を停止してしまったようです。

 

今回はその後いったい我が家の電気代はどうなったか・・・という話を書いておきます。

 

本当はおうちでんきの「エコ電気アプリ」について書いておきたかったのですが、今回はそれより先に電気料金の変動が気になったので、それについて。

 

2022年夏、電気代がビビるほど高くなっていた

大手の電気代は料金体系がほぼ横並びなので、一般家庭であればどこの会社に切り替えても大幅には変わらない、という話は以前書いたとおりです。

(付帯サービスはソコソコ違うので、面倒な人はガスや携帯などとセット割にするのはアリだし、ギリギリを攻める人は自分のようにキャンペーンを利用して定期的に会社を切り替えるのもアリ)

 

今回、実際の切り替えは6月からだったので、そこから料金がどうなっているのか、確認してみました。

結果は次の通り。

あんまりエコな感じのしない結果になってしまった



2022.06月 250kWh 7,945円(試算)->キャンペーンで0円に

2022.07月 330kWh 12,118円(アプリが算出した予測額)->キャンペーンで0円になる予定

2022.08月 247kWh 9,081円(アプリが算出した予測使用量・予測額)

 

10年くらい家計簿をつけている身なのですが、だいたい電気代は5千円台から高くても6千円台後半だったので、

「え、えぇぇぇぇ?」

という感じの額です。

7月は「試しに電気をガンガン使ったら夏場は快適に過ごせるのか?」というチャレンジをしていたので使用量が多くなっていますが、それにしても1万円を大きく上回るとは驚きです。(ちなみにガンガン使っても自分の場合は快適にはならなかった)

 

といっても、別に

実はソフトバンクでんきはホントは高いのに、大して変わらないと勘違いしていた

とか

オマエはまたダマされたのか!?

・・・といった古来からの「ソフトバンクあるある」的なオチではなく、ニュースになっているエネルギー価格の上昇が現実の家計にメチャクチャ影響出てるという話になります。

 

ちょっと具体的に何がどうなっているのか、料金の中身を見ていきたいと思います。

 

※6月の料金は、エコでんきアプリが料金表示を「算出額」ではなく「請求額(0円)」に切り替えてしまったため不明で、自分で適当に試算したものです。燃料調整などの一ヶ月単価は1日から月末までの月単位、自分の契約上の一ヶ月は9日から翌月8日までなので、実際は多少差が生じますが、そこまで細かくは計算していません。

 

 

電気料金の大幅アップの犯人は燃料費調整単価

燃料費調整単価。

これはよく言われていてニュースにもなっているので、言葉の上では知っていたのですが、実際どれくらいの影響があるのかはわかりませんでした。

これの影響がかなりでかいです。

 

ちょうど2022.09.01付で公式サイトに掲載されたお知らせによれば、これまた11月から上がるとのことです。

公式サイトに掲載された内容(中国~沖縄あたりは一気に3倍前後?)

単価が1.37円上がるということで「なんだ1円ちょっとか」と思ってしまったのですが、考えてみると元の額が5.13円ということを考えると約30%のアップです。

スーパーで牛乳が2ヶ月後に30%値上がりしますなどと言われたら大騒ぎになりそうですよね。

 

※このお知らせの単価表全体を見ると、燃料費調整単価ってやつはエリアによって結構バラツキがありますが、これは各エリアの電力会社によって電源構成や料金体系が違うため、一概に燃料費調整単価が高いからトータルの請求額が高いとかその逆とかではないようです(よく調べてないので、もしかしたら一概に言えるのかもしれない。けど、なんか関西の人が昔「関東とは料金体系が全然違うので~」と言ってた気がする)

 

とりあえず我が家は東京電力エリアなので、以下、その前提で公式サイトに掲載されている燃料費調整単価の表から、数字を拾ってみていきます。

 

下の表が、これを書いている現在2022.09のもので、当然ですが5.13円というのは上のお知らせの額(9月分)と一致しています。

2022.09の燃料費調整単価は5.13円

 

続いて前の月、2022.08ですがこれは5.10円ということでほぼ変動なし。

2022.08の燃料費調整単価は5.10円

次に、さらにひと月前で、2022年7月。

2022.07の燃料費調整単価は4.15円

4.15円ということで、8月の5.10円とは0.95円の差があります。

4.15円->5.10円なので、この月も2割以上あがっていることになります。

 

もう少し期間を空けて見てみるとどうなるのか・・・と思ってさらに遡ってみると、、、

2022.01の燃料費調整単価はマイナス!

おぉぉ!

ビックリすることに、2022年の1月、つまり今年の1月には燃料費調整単価ってマイナスだったんですよね。

なるほど、これはマイナスになることもあるんだ・・・。


ここで、さらにさかのぼって1年前の2021年1月の調整単価を見てみましょう。

2021.01の燃料費調整単価はマイナス5.20円

おぅぅぅ!

なんとマイナス5.2円です。

えぇぇぇーっ!? という感じです。

2022.09現在のプラス5.1円との差額を考えると1kWhあたり10円強。

月に250kWh使う場合、月額2500円ほどの差になります。

どうりで電気代の請求金額が目に見えて高くなっているわけですよ。

 

燃料費調整単価の影響度が大きすぎる

うーん、この燃料費調整単価ってどうなんでしょうね。

元の1kWhあたりの単価って20円とか30円とか、そんなレベルですよ。

こんな感じ。

元の1kWhあたりの電気料金は税込19円とか26円とかそんなレベル

元が税込みで19.68円~高くても30.26円。

それに対して10円単位でプラスマイナスの調整が入るというのは、ものすごい影響と言わざるを得ない。

 

加えて、元の電気料金とは別に負担しているものとして、再生可能エネルギー発電促進賦課金というのもあって、こちらも1kWhあたり3.5円ほどかかっています。(単価変動は年1回みたいですが)

 

3円台なかば

こちらは国際的なエネルギー価格の直接の影響というよりは、日本政府の政策的な影響を受けての負担と理解していますが、太陽光が好きだろうと憎かろうと、料金に組み込まれている以上は拒否するわけにもいきません。

 

これらをあわせると、たとえば・・・という例ではありますが、元の単価19.68円に対して

・燃料調整2021.01月のマイナス5.2円と2022.11月からのプラス6.5円の差11.7円

・再生賦課3.45円

をあわせて15.15円の影響が生じていることになります。

 

元は19円なのに15円のブレ幅!

もはや、元の19.68円とかいう単価は何なんだ?というレベルです。

 

 

※注釈

これはあくまで

・本則の料金に対してエネルギー価格の変動がどれくらいの割合で影響を与えているか

という影響度を見るために作り出した額で、実際の支払額から見ればいわゆる「吹かし」的な表現になっています。

(たとえば、再生賦課に関していえば実際には2021年01月にも存在したので、我々の支払額という観点では3.45円の差ではなく0.09円の差に過ぎない)

 

 

元単価に対して定額15円もの調整が入る料金体系は省エネ誘導に反するのでは?

見ての通り、燃料調整&再生賦課は従量単価にプラマイされるため基本料金には影響がない一方、そのプラス額は定率でなく定額であるため電気使用量の多い利用者(元の従量単価が高い)から見れば負担割合が少ない一方、使用量の少ない利用者(元の従量単価が低い)から見れば負担割合が多く見えます。

エネルギー価格が上昇して省エネを呼びかけているなかで、このように

省エネせずガンガン使うほうが単価上昇が穏やかになる

というはどうなんだ?という感じはしますね。

できれば従量単価が高い部分に関しては、燃料調整&再生賦課の額は増額するといったかたちにしてほしい感があります(その場合、燃料費調整単価がマイナスになった場合は従量単価の高い方がメリットを享受できるが、それはしかたないと思う)

 

 

すでに電気代は7割アップしていた

自分でがんばって自転車でもこいで発電できるわけでもなく、あまり電気代を気にしてもしょうがないのですが、この上がりっぷりにはちょっとビックリしました。

他国の例で「電気料金が80%アップ」(?)などといったニュースを見かけましたが、実際に日本でもこのようにすでに(安い時期からすれば)50%くらいは余裕でアップしている感じがします。

 

試しに「元の単価±燃料調整+再生賦課」で実際の単価を試算してみましょうか。

 

(2021.01)

 19.68円-5.2円+3.36円=17.84円

(2022.11)

 19.68円+6.5円+3.45円=29.63円

 

=>>29.63/17.84=166%

 

本則の料金19.68円に燃料費調整単価の増減を加え、再生賦課の増額を足したものです。

驚くべきコトに既に約7割の上昇です。

 

(もっとも、基本料などを無視したうえ120kWhまでの「単価だけ」の比較だし、最も安かった時期と高い時期というピーキーな比較をしているのでセンセーショナルな数字になっているだけって感はあります。が、今後さらにエネルギーか価格が上昇する可能性も・・・)

 

節電くらいしかできる対策はないのか?

原因が原因だけにしかたないとはいえ、なかなかの爆増ぶりにビックリしています。

なんかいい対策はないですかね。

基本的には

・家の中のエネルギー効率を上げる(省エネ家電への買い換えなど)

・無駄なエネルギーをカットする

といったくらいなんですかね~。

エネルギーのカットはよく「コンセントを抜く」対策が言われますが、アレってどれくらい効果があるんだろう。

そのうち調べてみようかな・・・(今どきの家電は待機電力も少ないと信じているので、あまりやる気が起きない)

 

と、それだけではただの愚痴で申し訳ないので一つ提案をしておくと、これから寒くなってきますが、ふだん電気で暖をとっているような人はこういうのを買ってみるといいのではないでしょうか?

あと、真冬になると手足の末端が凍えたりするので、局所的に温めるものとしてこういうのもありです。

 

「いいのではないでしょうか?」などと言ってますが、これはすでに自分が実行しているもので、暖気の出る暖房器具と違って室内の空気も汚れないし、結構いい感じに過ごせています。

(あまり室内でウロウロしないのであれば、という条件がつきますが)

 

※上で紹介した商品は、自分が使っているものが見あたらなかったので代替です。同じものを買ってイイ感じに過ごせている、ということではないのでレビューなどを参考に。