家探しの話の続き。今回が62回目。
本格的に物件を探し始めてからもう1年くらいになります。
物件そのものの購入は半年以上前に済んでいて、今も家探ししているのかというとそうわけではなく、、、
・家は買ったら終わりではなく順次ハウスクリーニングやDIYを進めてちゃんと(自分の気にいった状態で)住めるような家を追求していくんだyo
という話を続けています。
ちなみに購入したマンションは不動産会社の仲介はあったとはいえ個人所有物件の中古購入で「現状渡し」だったため、色々問題もありまして・・・。
今は「リビングと廊下を仕切る扉」が壊れている話で、前回まで、何がどうなって閉まらなくなってしまっているのかを確認して、扉の分解作業をしました。
今回はいよいよ歪みを修整し、元通り組み立てていく作業です。
細部の凸凹を修正していく地味な作業
ここからが本番の作業で、長年の木材の収縮(?)で歪んだ部分を見つけて、削ったり埋めたりして扉を整えていきます。
この作業は
・「その扉がいったいどのように歪んでいるのか」を解析(?)していく必要
があり、
・具体的にどこをどう修正すればいいのかは個体によって異なり
ます。
今回もあちこち調整したので、どこをどうしたかを文章にするのは難しいのですが、、、全体の作業の流れとしては
・仮組みした状態で、扉全体の歪みが減るように整えてみる(実際にはこの時点では歪みがあるので整わない)
・整えた状態で各接続部を細かく見て、歪みの原因になっているところを(分解して)削る
・削っては組み立てて歪みを見る
みたいな作業を繰り返します。(場合によっては「何か薄いモノを挟む」といった削るのとは逆の作業も必要かもしれない)
このあたりは勘というか、経験というか、職人技なのかもしれません。(自分は職人でもなんでもないのでただの勘ですが)
というわけで、もはや「ワーッとやってガーッとやる」みたいなレベルの説明でお恥ずかしい限りなのですが、、、まったく参考にならないというのもアレなので、わかりやすい例を一つあげておくとこんな感じです。
これは「ほぞ」っていうんですかね、木材同士の噛み合わせのためにある内部の出っ張った部分なのですが、そこが横に大きくはみ出てしまっていたものです。これをカッターで少し(薄く)削りました。
他にもこんな感じで、細かなカット作業を繰り返します。
こういう細かな作業を繰り返していきます。
加工作業自体は、カッターと定規くらいしか使わず、本当に素朴な作業です。
ただ、どこをどう削るか、の見立ては結構注意と時間が必要でした。(どこの部位がどのように他と衝突して隙間ができているのか、を見極めていく地道な作業)
概念というか理屈としては、
・過去20年以上の経年により水分(湿気)による木材の膨張と収縮が繰り返されてきた
・繰り返されることで、乾いてもその膨らみが縮まない
というのが原因なので、だいたいは
・出っ張ったところを削る作業になる
ということです。
何度かこの作業を繰り返し、最終的にこれで大丈夫だろうとなった段階でこのように元の扉の枠にあてがってみて、隙間や歪みがないかどうか(許容範囲かどうか)を確認しておきます。
とりあえず24時間ほどこの状態で放置して、ときどき揺らしたりしてみます。変な崩れ方をしなければヨシと。
もしこの段階でキツキツな場所があれば余裕をもった状態に修正しておいたほうがよいです。仮にこの状態でうまく填め込んであっても、余裕がまったくない場所というのはあとでヒンジを差し込んだ段階で擦れるようになったり、突っかかったりする可能性があります。(細かな修正作業なので説明省略しますが、自分がそうなったということです・・・トホホ)
扉のモジュール同士を接着剤で固定する
これでヨシ!となれば、接着剤で木材同士を固定し、修正作業は基本的にこれで終わりになります。
接着剤はコニシの木工用ボンド(乾くと白くなるヤツ)を使う予定だったのですが、アレ、乾いても微妙に柔らかいんですよね。
日常的な開け閉めで発生する扉の揺れがあの柔らかさに伝わると、もしかしたらまた分解の危機につながるのでは? ということと、ちょうどコニシボンドの在庫を切らしていたこともあって、今回は試しにタイトボンドというのを買ってみました。
これです。
これ、コニシと違ってかなり硬化するタイプらしいです。
はじめてだったのですが、実際使ってみるとかなりトロ~リという感じでコニシ木工ボンドよりさらに粘性の低いサラサラタイプ。
やや不安な感じもしたのですが、見ていても木材に染みこんでいくわけでもなさそうなので大丈夫かなと。
接着後しばらく押しつける、とありますが、扉の場合は自重で十分な圧がかかるので、接着組み立て後は元(上の写真)のように窓枠の位置に填め込んでおけばいいかなと。そのまま2日ほど様子をみました。(出入りは真ん中のガラスがあったスペースから)
枠など、扉周辺の調整作業
ボンドが乾くまでの間に、扉の枠に取り付けられた金具なども見ておきます。
このように取付が無理矢理で、ネジを緩めると浮いてきてしまうような金具は、その浮きの原因になるものを削ってフィット感を上げておきます。
上の金具を取り外すと、今度は適当なネジ穴開けの形跡がみられるので、この適当な穴をボンドと爪楊枝で補強、補修していきます。(そうしないとネジがユルユルでどうにもならない)
扉がちゃんと閉まるようになって、満足度高し!
2日後、再度金具を取り付けることで無事にフラッシュ扉の修理が終わりました。やれやれです。
このようにちゃんと閉まるようになりました。
いつもどおり、このように自分で作業をすることで
・どのような素材で扉ができあがっているのか
・どのように組み立てられているのか
ということがわかり、今後自分で何かやるときに活かすことができ・・・るといいな、みたいな話になります。(死ぬまで役に立たないかもしれないけど、まぁそれならそれで別にいい)
極めて乱暴な言い方をすれば、家とか家具とかいっても別段特別なことではなく、小学校の図画工作の授業で使った木工用ボンドで組み立てられているってことです。
(もしかしたら当初はもっと高級なボンドで接着されていたのかもしれなけど、20年もたってしまえばミソもクソも同じ)
ちなみに今回の扉の修正作業、調査、分解、組み立てと3回にわけて書きましたが、実際の作業としても調べ始めてから組み立て終わって戻すまで10日から2週間くらいかかっています。
毎日ずっとこればかりやっているわけではないし、ネットで色々調べたりしている時間もあり(例:上記のボンドの種類とか)、数時間作業をする日もあれば数分やって諦める、みたいな日もあるので実際の作業時間がトータルでどれくらいかかっているかは定かではありませんが・・・
リビングと廊下を仕切る扉は不要では?という考えについて
この扉については、
・そもそもリビングと廊下の間の仕切り扉なんて(ひとり暮らしなら)不要だから撤去でいいのでは?
・枠を2x4材で造り、中に断熱材を埋め込む感じで軽い扉を自作しては?
といったことも頭をよぎり、実際に検討もしたのですが、
・断熱はともかく、防音のために扉はあったほうがよい
・とりあえずこの建物(部屋)が最初どういう状態だったのか見てみたい
という考えもあって修理作業に至りました。
そんなに執着はないのですが、建物内の扉は全部似たようなデザインで統一されているので、敢えてそこだけ違うものにしたいという考えも持ってないんですよね。
そのうちなんかやるかもしれませんが、とりあえず当面はこの「閉まるようになった扉」をどう役立てられるのか、という観点で