家探しの話の続き。今回が48回目。
家が決まったので、あとはどうやって引っ越ししていくか、みたいな話がしばらく続きます。
前回まで引っ越し業者の選択と契約について書いてきました。
話の流れでサカイの引っ越し作業の話を書いておきます。
前日の準備
冷蔵庫の電源を抜いておき、洗濯機は購入時についてきた運搬用の固定ネジを出しておきます。(アイスや冷凍食品などは「引っ越しするかも?」と思った段階から計画的に消化しており、この時点ではゼロ。)
「翌日の作業で持っていかないもの」を部屋の端によけて、初見の人が見てもわかるように地面にガムテープで仕切りをつくってエリア分けをしておきます。
(まだ残っている旧居の契約期間中に使うものや自分で運搬するもの。具体的には掃除機だとか、ノートPCだとか)
ちなみに、冷蔵庫の電源を早めに抜いておかないとどうなるかというと
・引っ越し作業中に霜が溶けて他の荷物が水浸しになる可能性がある
そうです。
この理由だと、もしかしたら冬の近距離なんかだと、むしろ溶かさない状態で運搬した方がいいのかも?って気がしてきます・・・(今回は暑い時期のお引っ越し)
引っ越し当日、1日がかり
当日はサカイの営業の人は来ず、現場の人のみ。
リーダーのような人がやってきてお互い挨拶をして、準備(養生など)するところからスタート。
概略としては
・車が2tワイドロングx2台
・人は5名
・9時スタートの17時過ぎ終了
・午前中に旧居からの搬出
・移動は昼休みを兼ねて12時から13時半
・午後が新居で搬入
という感じでほぼ1日がかりの作業となりました。
前回までで書いたとおり、見積書の段階では「2tロング1台+人員2名」という内訳だったので、いったいあれは何なんだという感じの話になりますが、、、積みきりではなく全部運搬するという契約なのでこうなった、ということなのかと思います。
終わってから聞いたところによると荷物は2tワイドロング車2台でギリギリ載るボリュームだったそうで、その判断、差配にはプロのスキルを感じました。
近距離の移動だったにもかかわらず5人で1日がかりだったのは、マンションの6Fから8Fへの運搬でエレベーターが各1台という条件だったため、エレベータ待ちの時間が結構あったことも理由のようです。
当日の人員態勢など
当日の人員は
リーダー
30代後半~40代 サカイ社員1名
副リーダー
30前後サカイ社員?1名
アルバイト風?
男性2名
女性1名
という組み合わせでした。
基本的には
リーダーが荷物を選別、部屋から運び出す作業をしつつ他のメンバーに指示を出す
何かあればメンバーはリーダーに相談して、リーダーで判断つかなければ依頼主(自分)に相談
という感じ。
バイトと思われる人たちはおそらく10代から20代前半という感じのかなり若い人たちでした。
当日自分でやらなければならないこと
今回は依頼主の立場なので基本的には自分がやる作業というのはありませんが、役割としては主に次のようなことが求められました。
・運搬すべきか、運搬しなくてよいかの判断
・新居での荷物の配置についての指示(何をどの部屋に)
・靴や吊しの服などを、当日サカイが持参したラックへ収納し、移送先で取り出す作業
標準で梱包サービス(運搬のための簡易的なもの)がついている大型の家具などを除き、梱包されていないむき身の家財、生活物資には触れない、それは依頼主が自分で行う、ということのようです。(エコノミーコースなので)
あー、あとは、マンションの管理人室への挨拶などもしました。当然事前に届出はしてあったのですが、当日も礼儀的な意味で顔を出して挨拶。
それから、旧居から新居への自分自身の移動は、自分の足で行います。(引越業者は荷物は運べるが、人は運べない・・・らしい)
運搬すべきかすべきでないか、とは?
搬出時、梱包が不十分だったり、仕分けがじゅうぶんでないなどの理由で、サカイの人がどうしたらいいのか判断がつかないものについて、指示を求められます。
いろいろありました。
梱包漏れだったり、自分としては梱包したつもりでもプロから見ると「これでは破損するリスクが・・・」みたいなもの、ガムテープで封緘されていないものなど。
ガムテープ漏れは一部エリアに置いたものをまとめて忘れている、みたいなことがあったので、それは自分でその場で実施。(後でまとめて封緘するつもりで、忘れてしまったパターン)
梱包がじゅうぶんでないものについては、持参したテープやリサイクル段ボールでサカイの人が補強作業をしてくれました。助かりました。
タテマエはともかくぶっちゃけ話としては、多少梱包に問題があっても、そのこと自体が問題というよりは「運ぶか、運ばないか、がハッキリしていない」ことが問題で、それさえ決めればあとはなんとかする、というスタンスのようでした。
(ただ、一つだけ、ややグラついたラックについては「このまま運搬すると破損する可能性があるがそれでもよいか?」という判断を求められました。破損時は自分で補修をする前提でOKを出しました)
どの部屋のどこに運ぶ(置く)か、の判断
サカイの段ボールには「その段ボールをどこの部屋に置くか」を書く欄があるのですが、書いてないものや、2つ以上あったり(例:6畳の洋室が2つあるが段ボールには洋室としか書かれていない)して判断に迷うものがあります。
というか、今回、自分はどれ一つ記入しなかったんですけどね。
理由は2つあって、一つはこの区分けどおりに中身を分けて収納したわけじゃなくて、運搬が終わってから自分で開梱仕分けをしてそれぞれの場所に持っていく、という前提だったからで、もう一つは支給段ボールに複数のレイアウトがあって困惑したためです。
とはいえ、とりあえず運び込んだ段ボールを一度はどこかに置かなければならないので、転居先ではそれらの指示を求められます。
リーダーの人に「食器はリビングのココらへんから、家電品は洋室の奥から・・・」みたいに説明したのですが、なかなか運搬担当者まで貫徹されずに、別の場所に持って行かれたりしてしまうこともあり、後日多少面倒だなと思ったこともありました。
いや、わかってるならその場で言ってなおさせればいいじゃん?と思われるかもしれませんが、当日は
・ヘトヘトなうえ膨大な荷物の山が次々作られていくので逐一修正指示などを出すことができなかった
・そもそも段ボールの種類が多すぎて指示が難しい(サカイの統一サイズ段ボールは半分以下)
といった問題があって、これはやむを得ないかな~、あとで自分でやればいいや、という判断になりました。
それでも時間は余るので清掃作業をする
というわけで、主要な作業は彼らに任せ、自分は追加梱包をしたり、(自分で持っていく)小物をまとめたり、荷物がなくなってあいたスペースの掃除機掛けをしたり、といったコマゴマした作業をしていました。
運搬先でも主に清掃作業。
家電の話のところでも書きましたが、この機会でないと掃除ができないものもあるので・・・
具体的にこの日やったのは、冷蔵庫の中のトレーなどの掃除です。
順番にやれば平時でもなんとかなるのでしょうが、今回の引っ越しで冷蔵庫内の備蓄は全消化してカラにしていたので非常にやりやすかったのです。
カラになった冷蔵庫のトレーやら棚やら、取り外せる部分は全部外して掃除をしました。
庫内(内壁)については、平時に扉を開けたまま長時間ガッツリやると(真冬であっても)庫内の温度があがってしまってピーピー鳴るので、一度電源を切ってしまったこの機会に上から下まで中性洗剤をつけたタオルで洗いまくりました。
それなりに丁寧に使ってきたし、3年に1回くらいはトレーを取り外して掃除なんかもしていたのですが、隅の方はやっぱり粉みたいなのが落ちてたり、結構汚れています。
まぁここまでガッツリやったのは初めてなのでしかたないですが。
引っ越し作業の終了
そんなこんなで、荷物を全て運び終わったことの報告ののち、最後に「トラック内に積み残しがないこと」の確認を求められ、サインをしてこの日の作業は終了となりました。
自分で動かすのが難しい冷蔵庫と洗濯機の位置についてはよく確認して、人のいるうちに少し動かしてもらいました。(配線、配管などはやってくれないのであとで自分でやるのだけど、設置位置が悪いと接続に支障が出る)
いやー、1日お疲れ様でした。
正直、自分でも気が遠くなるほどの量の荷物だったのですが、人の手というか、人数がいれば作業がどんどん進んでいくんだな~と実感。
ふだんは「ゼニカネなんて~」みたいな感じで、「できることは自分でやる」「自分でできることを増やしていく」という方針で生きているのですが、この運搬作業については自分ひとりでは絶望していたと思います。
頼んで良かった。満足です。
珍しくゼニカネのチカラというか、ありがたみを実感しました。
開梱時の支障(違う種類の段ボールの混在と配置場所の気遣いの有無)
というわけで、転居作業のメインである荷物の運搬が無事に終わったことに満足しているのですが、とはいえ多少問題もあったので書いておきます。
サカイに恨みがあるとかではなく、今後引っ越し作業をする人の参考になるかも?という程度の意味合いです。(前述の通り、作業全体としては満足感が高い)
2つあって、
・支給品のサカイ段ボールに2種類のデザインが混在していた
・転居先での段ボール配置が人によって雑だったり丁寧だったり差があった
ということ。
デザインといってもパンダのイラストのことではありません。記入欄の配置のことです。
新居において中身を取り出す際に、必要なものがどの段ボールに入っているか探すわけですが、デザインの混在は一覧性に問題が出てきて、極めて使いづらかったです(目がor脳がおかしくなってくる)。
もうひとつの「転居先で段ボール配置がバラバラ」っていうのは何かというと、人によって縦横に並べられたり、品名の書かれた欄を壁に向けて置かれてしまったりして、これまた一覧性に問題がありました。
こちらは結局、あとで自分の見やすいように段ボールを並び替えるのでさほど大きな問題ではなかったのですが、なかなか「どういう風に配置したらあとで開梱作業がしやすいか」は考えてもらえず、指示が貫徹されないというか、理解してもらえないのかなとちょっと残念でした。
荷物の多い人は、このあたりの対策は考えておいた方が良いかと思います。
引っ越しを終えての感想は「早めの契約で、任せるところは人に任せるのが吉」
というわけで、多少費用に関する懸念(あれでよかったのか?的なもの)や当日の細かな対応についての問題は感じたものの、全体としてはじゅうぶん満足のいく内容でした。
ここ数回、引っ越し契約に限ったミクロな話ばかり書いてきたわけですが、住宅購入から旧居の退去までの大きな流れのなかでの評価をするならば、
・早く決めて、無事に荷物の運搬を終えられて本当に良かった
ということに尽きます。
特に、自分のようにあまり頼る人もおらず、他に色々やることがあるソロもんの場合は
・とにかく一刻も早く日程と業者を決めておくこと
が重要だったな、と感じます。(先送り癖があるのですが、今回はそれに抗してがんばった!)
ありきたりの話ではありますが、カネより時間、ということです。
追い込まれて時間がなくなってからでは人間、ロクな判断がができなくなってしまうので、このように任せるところは信頼できるところに任せて自分の頭から除外し、自分でやるべきこと注力する、ということができた点が良かったなと。
価格以外に評価基準のない引っ越し業界の問題?
引っ越し作業は一期一会的なものがあってなかなか難しいところですが、契約の段階から
・価格以外に評価の基準がないのが厳しいところだな
と感じていました。
(前回までのやりとりをみるとわかるのですが、ほとんど根拠もなく価格交渉をしていて、逆にいうと価格以外なんの交渉もしていない)
例えばですが、作業員にAランク、Bランクみたいな資格があって、Aランクならひとり5万円、Bランクなら4万円みたいな差があれば選択基準になるとは思います。
しかし、じゃあBランクだったら荷物をブン投げるのか、というとそんなことにはならないでしょうから、AとかBとか、なにで線引きをするのか、難しそうなんですよね。
たぶんそれができなくて、いまふうに言えば「引っ越し作業員ガチャ」みたいになってしまっているのが現実なのかなぁと。
一応、客からの評価をフィードバックさせる仕組みはあるようなのですが、どこにどのようにフィードバックさせたらいいのかわからないのか(自分もわかりませんが)、あまりそこに力は入れていないように見えます。
こちらが後日届いたレビューの依頼ハガキです。
たいへんお役立ちで助かりました、というネット回答しましたが、、、残念ながらキーホルダーは当選しなかったようです。
まぁそういう、「引っ越し作業は評価が難しい」という事実の結果が比較サイトでの競争だったり、5割を超える大幅な値引きの常態化(正価の水ぶくれ?)みたいなことになってしまっているんだろうなぁと感じました。