ふれふり!

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引ソロ家探し(その28 不動産屋で聞いた話=雑談)

国土交通省サイトより

家探しの話の続き。今回が28回目。

 

モゾモゾと活動はしているものの、現状まだ家を買うには至っておらず、、、

 

今回は「物件探しをしていた時に不動産屋で聞いた話」を少しまとめておきます。

そんなの常識でしょ!みたいな話もあるかもしれませんが、自分は初耳だった内容も多いので同じような人の参考になれば。

 

内容はちょっと脈絡なく雑多になります。

 

1.よい物件はすぐに売れて、よくない物件は残り続ける不動産市場

不動産屋の店頭やサイトを見ると物件が大量に載っていますが、

・売れない物件はずっと残り続けて、売れる物件はすぐになくなる

という傾向が強いとのこと。

確かに情報サイトを長期的にフォローして見ていると、残っている物件はずっと残っています。しかも、ほうぼうの不動産会社の名前で同じ物件がこれでもかというくらい並んでいます。「もうこの物件出てこないようにできないかな?」ってくらい邪魔でうっとおしい。

残っているのは正直、ほかの物件と比べてちょっと割高過ぎるのでは?って素人目にも感じるものばかりなのですが・・・

 

売れない物件を載せておいてもコストばかりかかってしょうがないのでは? と思って聞いてみたところ、売主としては売りたい額が決まっていて、不動産屋としては可能性が低くても商売の種であれば拒否することもできず、店頭の品揃え確保のためのコストとして受け入れているらしい。(売れない物件を載せておくコストは基本的にすべて不動産屋の負担)

 

売りたい額が決まっているというのは、

・住宅ローンの残債を返済できる額でないと売却自体ができない(抵当権が解除できない)

という経済的な意味でやむを得ない場合もあれば、

・単純に売主の思い入れが強いだけ

・不動産相場が高いのでこれくらいなら売ってもいいかな?と思っている価格で出してみる

という場合もあるそうです。

思い入れというのは「これぐらいの額で売れるはず」「これくらいの価値があるはず」といった話で、どっちかというと「思い込み」と言えるかも。

 

なるほど。。。

 

2.安い物件は即決できる再生業者へ流れる

どうも物件の価格はかなり鉛筆ナメナメの適当な決め方をされているようなのですが(というか売主がコレだ!と決めた額になる)、状態の悪い物件は当然相場より安くせねば売れないわけで、仲介の不動産屋の客観的なアドバイスを考慮すれば安くなります。

しかし、物件の価格が安くなると販売手数料も下がります。不動産屋としては安いものにコストはかけたくない。

 

というわけで、どうも

a.そのまま住めるような状態の良い住宅は自社で仲介して広告等を打って販売

という通常ルートのほかに

b.リフォームしないと住めないような物件はリノベ業者に直流し

というルートがあるらしいです。

 

b.の「要リフォーム物件」は例えば

・状態が悪く内見時の印象が悪いため成約に時間がかかる

・割安物件を探している客は資力的リスクがある(銀行審査が通らないなど)

・そのまま入居すると面倒ごとが起こることが多い(破損箇所が多いなど)

ため、通常ルートで一般顧客に仲介物件として販売するより、多少安くても即断即決即契約、自己責任でどうにでも再生できます、みたいなリノベ業者に販売したほうが不動産屋にとってもいいらしい。

業者間の値引き交渉は普通にあるらしいですが、リスク込みで一般顧客に売るより多少安くなっても後腐れがなくて良いとのこと。(ちなみに例示として一般人に1500万で売るなら業者に100万安く1400万で売ったほうがよい、くらいのことを言っていた不動産屋もいた)

 

なるほどね。こういう割安な物件を買いたいとなると、個人の立場でありながら昨今(税制支援もあって)ブイブイ言わせている再販事業者と競争しなければならないわけで、かなりハードルが高くなってきそう。

 

3.転勤で住宅を売却する人はほとんどいない

これは意外だったのですが、転勤で引っ越さざるを得なくなった人が住宅を売る、みたいな例は少ないらしいです。

 

じゃあどんな人が売るのかというと、

・子供が大きくなったので戸建等への大きな家への住み替え

・子供が出て行ったので小さな家への住み替え

という一般的なパターンのほか

・離婚などのイベント

・破産などのイベント

が多いらしい。

 

そのため、分譲マンションの場合は引っ越しシーズンをターゲットに探しても賃貸物件のような時期的なアドバンテージ(年度末は流通物件が多い等)は少ないとの話です。

 

しかし転勤で売らないとなると、その間どうするんですかね。貸して賃料を得る感じになるのかな・・・

 

4.中古不動産の販売は現状渡し

フリマサイトやオークションなどでは2N(ノークレーム、ノーリターン)みたいな話を聞くと「ジャンク? 部品取り? うーんちょっとねぇ~」みたいな感じですが、中古の不動産は現状渡しというのがデフォルトらしいです。

ハウスクリーニングとか掃除とか、穴のあいた壁の補修とか、その程度のことは仲介する不動産屋がするのかと思っていましたが、そういうのは一切やらない、とのこと。

ということは、6.6%+13.2万円の仲介手数料は物件のPRやら内見の案内やらといったおキレイな仕事に対する対価ということになります。

 

5.不動産屋店頭まで行く価値はあるのか?

不動産屋の店頭ではネットに載っているものの中から、その店舗に近い物件をプリントアウトして置いてあるのがほとんどで、いまや店頭に行く意味は全然感じませんでした。

が、パラパラ店頭で見ているとごくまれに「ネット掲載不可」と記載された物件が。

一応、その不動産屋だけでこっそり出しているものが存在しているようです。

不動産屋店頭でゲットしたチラシ(いわゆるマイソク)

理由としては売主の個人的な都合(売り出していることを知られたくないとか転出のタイミングがかなり流動的であるなど)によるものらしく、条件を飲めればアリかもしれません。

 

ただ、上の写真の物件もそうですが、なんか見ていても

・ネット掲載不可だから条件が良いというわけでもないのでは?

という印象なんですよね。

まぁこれ以外に数件程度と、見た絶対数が少ないので何ともいえないのですが正直あまり期待はできそうにないなぁという認識をしています。

 

ちなみに、以前書いたリフォームのショールームと異なり、不動産屋の店頭に行くと必ず声をかけられます。

大手チェーンの店だと

「ちょっと寄っただけなのですが見させてもらっていいですか。聞きたいものがみつかったら声を掛けます」

くらいのことを言っておけば放っておいてもらえますが、小さい店だとそういうのも難しそうなのが難点ですね。

(ただしチェーン店でも店頭ビラはなくて、いきなりカウンターで相談するというスタイルの店もあった)

 

自分は小さい店は店先(道路から見える位置)に貼ってあるのを見るくらいで、中には1度も入ったことがありません。

 

6.不動産屋に条件提示で声をかけておくという方法

これは実際にやったわけではないので聞きかじりを元にした推測なのですが、条件がかなりの程度絞り込まれていて(まがりなりにも)転居の意思があるのであれば、

・該当するエリアの不動産屋に「こういう物件があったら声をかけてほしい」と頼んでおく

という方法もあるようです。

不動産屋としても広告を作ったり印刷をし不特定多数にばらまいて客からの問い合わせを待って日程調整をして内見につきあって、それでも買うかどうかわからない、という薄利の作業よりも、

・条件確認の作業だけで直接声をかけられ

・そのまま売却して手数料を両手でガッツリ取れる可能性がある

という客がいればそのほうが楽です。

(これは物件の売却はまず最初に地元の不動産屋に持ち込まれるだろう、という想定で書いています。大手のチェーン的な不動産屋に持ち込まれる場合はもっとシステマティックに処理されていて、たいした手間ではないのかもしれない)

 

自分は1店舗だけ少し話をしたことがあって、多少アバウトな条件で案内を頼んでいたのですが、その後メールで送られてきたのはネットにだいぶ前から掲載されている物件について「あなたの条件に近いですよ、内見どうですか?」みたいなメールが来ただけでした。

たぶん普通に掲載していて全然売れないので、こいつに軽く営業かけてみようか、みたいなスタンスだったのではないかと思われます。(要するに自分のオーダーに対してマトモに探してくれているわけではないんだな、という印象)

 

7.割安な不動産は買えるのか?

マンションの場合、特に事情がある場合を除いて、周辺の相場や過去の取引価格を参考に値付けをするようなので、がんばって探しても「飛び抜けて割安なものに出会える」という可能性は低いみたいです。

(もちろん全体が割安な時期はある・・・けど残念ながら2023年の今はむしろ逆に割高な感じの時期になっている印象)

 

1年の中の話としても、以前は地方の物件など夏期になるとわざわざ不動産を買って引っ越そうという人もおらず、なかなか売れないので相場より下げて早めに処分する、ということもあったようなのですが、今はリフォーム再販業者が仕入をして販売するのにいいタイミングになっているようであまり安くはないようです。(ホントかな?)

 

ほかには、上で少し触れたパターンですが

・経済的な事情(例えば債務整理など)で早期に売らざるを得ない

といった例だと

・弁護士から取引のある不動産会社への紹介があって仲介に入る

という、通常の売買とは違うルートで不動産市場に物件が放出され

・該当物件がその不動産業者の主要取り扱いエリアから大きく外れているので扱いがぞんざい

・周辺環境や取引相場等をサラッとなぞっただけで査定、売却に入る

という結果になり、周辺相場とはやや違う感じの値付けになることがあるようです。(ようです、というか、ありました)

 

いわゆる任意売却、、、というやつの一歩手前みたいな感じの物件ですね。

投資をやっているわけではないので割安だったらそれを買うという話ではないのですが、うまい具合に自分の条件にあった物件がこういう状態だと安く買える可能性があるかもしれません。