こんな感じで今年も自動車の任意保険を更新したわけですが、契約内容について少し気になることがあったので次回の契約更新に向けて確認しておこう、という話。
補償の種類はいろいろあるし人それぞれ
自動車保険(任意保険)についてはその人の考え方次第なので、コストをかけるもかけないも自由だと思っています。
そして、昔と違っていろいろ選択肢が多いため、いまどきの補償内容は人によってものすごい千差万別でバラバラなんだろうと思っています。(ディーラー丸投げの人はワンパかもしれませんが)
というわけで、面倒ですが自分の場合はどのような内容で契約しているのかざっくり記載していき、そのなかで気になったところを詳しくみていきたいと思います。
基本的な考え方としては「最低限必要なものだけ取捨選択して最小限のコストに抑えている」つもりですが、こうして書いて整理していくことで新たな気づきがあって過不足が見つかればいいなと意図しています。
なお、今回は自分の契約したセゾン(おとなの自動車保険)をベースに記載します。会社によっては特約の名前や内容が違うかもしれません。
基本条件
内容の前に保険の基本条件を書いておきます。絞った状態になっています。
保険対象者
ソロもんなので当たり前ですが、本人限定です。
自分の自動車を他人に運転させることができませんので、自由がきかない、リスクがあると言えばあるのですが、世の中の自動車はこの1台しかないわけではないので(ほかの自動車を使ってもらえば)いいかなと。
免許証の色
ブルーです。北海道の大平原でスピード違反で捕まったことがあるためですw
ポツンと建っている小屋の陰から突然パトカーが出てくるとか勘弁して欲しい。。。(気をつけましょう)
時期が免許更新の直前だったうえ、免許の更新期間が5年になったため4年9箇月くらいブルーのまま過ごすことに・・・(他の違反や事故はゼロ)
走行距離
あまり乗らないため、3000km以下で契約しています。
相手・自分・同乗者への補償
メインの補償内容です。
他人様に迷惑を掛けてしまった場合の補償、いわゆる対人対物等の基本補償は当然無制限でみな同じだと思うので省略します。
逆に自分側の補償は選択の余地がありますが、人身傷害は限定金額とし、搭乗者傷害特約は資金繰りの問題との認識のため外しています。(これまたソロゆえの話で、同乗者、家族がいたら違う考えをするかもしれません。)
その他2点だけ。
無保険車の補償
事故の相手が保険に入っていなかった場合の自分側への補償で、こんな内容。
相手が保険に入ってないとか本当にヤバいだろ、コレは絶対に必要だ! と思っていたのですが、自分の検討した範囲では上のセゾンと同様に全部基本補償に入っている(つまり外せない)会社ばかりのようで、あまり考える余地がないようです。
まぁでも、コレもよくよく考えてみれば、自分が死んでしまえばそれまでよ(養う家族がいない)というソロもんにとって、仮にこの補償がなかったとしても、そんなに心配するようなことでもないのかもしれません(涙
とはいえ、可能性が低いとはいえ、事故で自分が死亡せず後遺障害が発生してツラい状態になった際に、任意保険に入っていないような人を相手にしなければならない、というシチュエーションが発生するとかなりキツそうなので、あったほうがいいのかなぁ。
仮にこの補償を外すことを考える場合、セゾンでは上のとおり必須となっているので他の保険会社を検討することになりそうです。
対物全損時修理差額費用特約
事故の際、相手の車などの修理費実額が通常の補償基準額を上回ったときに50万まで上乗せされるというシンプルな内容。これは内容がわかりやすいうえ、費用が安く250円/年なので入れました。
車両保険関係
すべてなし。
自分の車両のことなので、事故があった場合の修理は自費で行うか買い換え、もしくは自動車の所有自体をやめる予定で、これは現在の車両を購入したときからずっと、そのつもりで補償を入れていません。
ちなみに、車両の修理は過去に1回だけ。
山中の温泉に行った際に、道のデコボコがひどくて車両下部のカバーを破損してしまい、後日交換しました。
その他補償
簡単な方から順番に。
ロードアシスタンス特約
なし。
以前書いたとおり代理店のNTTif側で無料サービスされるので除外しています。
ただ、ロードサービスは各社特色を出せる分野でもあり、魅力を感じるサービスがあればそれを基準に選ぶのもありかもしれません。
(ちなみに自分はNTTifのロードサービスは最低限度のものと認識していて、それでもいいと思っている)
自転車傷害特約
なし。
紛らわしいですが、これは時々ニュースになる
「自転車に乗っていて他人にケガをさせてしまい○千万円請求された」
みたいなのの補償ではなく、一般の生命保険とかと同じで、自分がチャリ被害にあった場合の補償。
生命保険と違ってチャリの被害事故は誰か加害者がいるわけで、本来その相手加害者に請求すればいい話だと思っていて、除外。
(ただし、チャリに乗った自分がひとり勝手にスッ転んだ場合のように相手がいない場合も被害として補償されるようなので、そういう心配がある場合はアリかな?)
スゴく紛らわしい名前だけど、自転車事故の相手への補償はされないので注意が必要。
ただねぇ。よくよく考えてみたら、これって本当は自動車保険と全然関係ないんじゃ?
(「その他の補償」という区分にはロードサービスのような自動車用の補償や、この特約のように自動車まったく関係ないんじゃね?的な補償が混在している)
ファミリーバイク特約
なし。
バイクには乗らないためつけていません。この補償は上の自転車傷害特約と似たような名前ですが、自分に加え相手のバイク被害も補償されるらしく、、、本当に紛らわしい名前になっています。
ちなみに今気付いたのですが、この特約をつけずにたとえば歩行中なんかにバイク相手の被害事故にあった場合にどうなるのか、まったく把握してなかったです。(まぁそんなこと気にして生活している人なんてあまりいないだろうけど・・・)
バイクも自賠責はあるけど、それ以外の任意保険って、バイク乗りの人たちはちゃんと入っているんだろうか・・・
次からは他の保険との重複が気になって調べた項目です。
個人賠償責任特約(無制限)
なし。
これまた自動車保険の特約でありながら実は自動車とは関係がなくて、むしろ自動車保険でカバーされない範囲を補う性質の特約。
具体的には(自動車ではなく)徒歩やチャリに乗っていて誰かにケガをさせてしまった場合の、相手への補償。
上の「自転車傷害特約」より、むしろこちらが「自転車(チャリ)保険」そのもの。
自動車ぜんぜん関係ないのになんでこんな特約があるの?という感じですが、自治体によっては自転車保険への加入が義務化されているところもあるようで、これに入っていればクリアされることになります。(単体で自転車保険に入るより手間が減るので低コスト、というメリットはありそう)
【他の保険との重複は?】
自分の火災保険に個人賠償がついていて、内容を確認したところ、そちらの内容で自転車事故の加害もカバーされるので除外しました。
ただし、セゾンの場合は金額が無制限なのでまったく同じレベルの補償が得られるわけではないようです。(AIGの火災保険の場合は支払限度額がある)
弁護士費用特約
あり。つけました。
もらい事故などこちらの保険会社に関係がない(保険が使われない)自動車事故で交渉する場合に、弁護士に示談を頼めるというもの(正確には頼んだ費用が補償される)。
等級が上がり、自動車保険本体の価格が下がってきたため、この特約が割高に感じられるようになってきました。(この特約の価格自体も以前は2千円以下だったように記憶しているけど2022年現在3,500円になっている)
もともと、任意保険に入っていないような危険な(やっかいな)相手との間で事故が起きた場合のことを考えてのリスク回避費用だったのですが、考えてみれば上に書いたとおり無保険車補償はついているし、割合が相手9:自分1だろうがこちらの保険会社の保険が少しでも使用される場合は示談交渉は保険会社が代行するので、弁護士特約を利用する機会って実は少ないのでは? という感じがしてきた・・・
この特約を使うことになる相手10:自分0の事故を具体的に想像してみると、自分の身体に大けが、という可能性は低そうです。というのも、10:0はたとえば停止中の追突とか、駐車中の当てられ事故みたいなものくらいで、想定されるのは物損だけ。ある意味「もらい事故限定の車両保険」的なものかもしれない。
そうすると、車両保険は不要という考え方の自分にとっては、これも要らないということになります。
これまで自信を持って必要だ!とつけてきた補償ですが、来年以降は外すかもしれません。
(しかし、自分が信号待ちで停車中のところに後ろから時速100kmの暴走無保険車両が突っ込んでくる、みたいなシチュエーションだと必要かもしんない。ただ、それで示談交渉を弁護士に依頼して、そんな相手からちゃんと補償してもらえるのだろうか・・・。考えるとキリがないなぁ・・・)
【ほかの保険との重複は?】
家族の自動車保険や火災保険などに弁護士特約があれば重複になることもある、とのことで自動車保険の会社も注意喚起はしているようです。
セゾンの場合ですが、内容を見ると対象が本人と家族、別車両でも可とあるので、どうやら車両ではなく人に紐付く特約のようです。(ただし、自動車事故以外の、たとえば個人賠償などでは使えないらしい)
自分の場合は火災保険に入っているので確認したところ「標準で示談交渉サービス付き」との表記がありました。が、会社に確認したところこれはあくまで「個々の補償に関して加害者の立場になった際の示談交渉を代行する」という当たり前のことでしかなくて、同じ事故内容であっても被害者になった場合(上で言うなら「もらい事故」)の示談交渉などは含まれていないとのこと。
また、自動車事故についてはそもそも火災保険の対象外なので、示談交渉だけする、といったサービスも(当然ながら)ない、とのことでした。
火災保険の種類によってはオプションとしてある程度ワイドに(つまり自動車事故でも)使用できる弁護士特約が用意されている例もあるようですが、うちのはそれもなかったので諦めてセゾンの自動車保険のオプションとしてつけました。
車両身の回り品補償
なし。
車に乗せていたモノが自動車事故で破損等した場合に補償されるらしいですが、載せていたものが破損するレベルの自動車事故があった場合はもはや身の回りの品どころではないだろうということと、そもそもPCやスマホなど補償対象外の品目が多いので除外。
スキー板とかが例示されており、古い時代の特約が残っているのかな~?という印象です。
【ほかの保険との重複は?】
車に乗せている身の回り品、というくくりではなし。
事故も車も関係なく、どこでもいつでも補償されるような、一般的な生活用品の補償があるといいのですが、そういうのはないようです。
ただ、火災保険の一部には家にある家財の破損(火災に限らない)を補償するものがあって、そこに家電品が含まれていることがあります。
今年もあまり見直しはできなかった
もともとかなり削っているため、ほとんど見直しの余地がない感じではあるんですよね。
ここから弁護士特約を外せば、CMなどでアピールされる「タナカさんの場合は年間保険料1万5千円!」みたいな世界になってきます。
ただ、今回よくよく見てきて、補償対象の重複やらそもそも対象外だとか、自動車関係ないだろとか、自動車保険もグチャグチャでややこしいなぁという感じも受けました(ある程度わかっているつもりだった自分でさえ)。
会社としても本体の補償契約だけでは利益率が上がらないので、いろいろ考えてオプションを付加しているのだと思いますが・・・安くしたいなら何も考えずオプションは全部外してしまえ!みたいな対処もアリかも。
平均的な保険料は普通自動車7.4万、小型車5.7万円?
ところで、一般の人がどれくらい任意保険料を払っているのか、損害保険料率算出機構の統計をもとに試算すると
普通自動車=74,439円 (1,273,117,759千円/17,102,722台)
小型自動車=57,705円 (886,484,388千円/15,362,182台)
のようです。
単純に割っただけなのでこの試算が適切かわかりませんが、5万とか7万とかいう数字は感覚的にもなんとなく正しそうです。
(推測ですが、小型車と普通車の違いは、車両価格の違いが車両保険に反映されているのかと思います。同様におそらく軽自動車は車両保険が安いため保険料も安くなっていると推測)
高額な車で高額な車両保険料が必要だったり、対面型、ディーラーお任せで高額なままの人、逆に自分のような通販型で低額の保険料しか払ってない人がいるためなんともいえませんが、平均7.5万のところ自分のように平均2.5万で済ますと各年5万、それが10年継続すると50万円の差額が生じます。
冒頭に書いたとおり他人様がどれだけ保険料を支払おうが好き好きだとは思うのですが、自分で選択をすることでこれだけの削減ができるなら検討する価値はあると思うんですよね。