スチーム式の加湿器というものを初めて買いました。
破潰れのB級品を買ったら本当に箱がベコベコだったアル、という笑い話はこちらで、、、
今回はそのときに書き切れなかった製品の話。
定番の象印を諦めた理由
調べていくとわかるのですが、スチーム式の加湿器といえば象印のポット型がド定番で、デザインやサイズ以外にほとんど悪評を見かけない、いい意味で安定した製品のようです。
が、今回は諦めました。
単純に絶対価格が高かったからというのと、その価格の理由になっているタイマーなどの制御機構、チャイルドロックなどの安全装置が自分の場合は不要だったから。
(同じ値段なら間違いなく象印を買っていたと思いますよ、同じ値段なら・・・)
なにしろ、スチーム式の加湿器がやっていることといえば、お湯を沸かすだけですからねぇ。お手入れが不要になる高度な加工がされているわけでもなく、定期的なスケール(固着したミネラル分)除去は必要だそうで、上部に穴のあいた電気ポットに1万円は高くないか? と思ったのです。
もっとも、高いといっても値札を見るだけで胃がキリキリするほどの価格帯でもないし、なにしろ長年キッチンで主婦たちに鍛えられてきた象印なので信頼性もあると思います。
なので、後述しますが、愛用するためどれか1台買うなら象印もアリだと思います。(うちは既にダイニチの6Lサイズのハイブリッド型を導入済みで今回のはサブ)
参考までに、象印のはこんな感じです。
まぁどう見ても電気ポットです。
これよりもっと高くて大型のやつもあって、そのほうが水入れの回数が少なくて楽そう・・・ですが、加湿器に関しては水入れの際の重さや水そのものの鮮度(水アカ、ヌメリの発生原因)の問題もあるので、個人的には小型~中型くらいのを買って、ひんぱんに水を入れ替えて新しい水を使うようにしたほうがよいのでは? と思います。
今回買ったYAMAZENのも2.5L入りの中~小型タイプです。
お値段は2480円ですから、象印のはサイズはほとんど同じなのに価格としてはちょうど4倍ほどします。
この価格差は何なのか。。。すぐにわかりますた。
価格なりでオモチャのような質感
今回買ったVT-256の中の構造はこんな感じ。
うーん、チープ。
チャチいこと、この上なしです。
外装はペラッペラのプラスチックでできていて、ドンキの店頭で980円とかで売られてそうです。980円でもまったく割安感のないレベルの、極めてチープな質感です。
何度も言うけどチープ以外に言い様がない。
見てくださいこのバリ!
いやはやなんとも・・・。
蒸発皿ならぬ蒸発コップ部
とはいえ、唯一、まともそうなのが金属製の加湿部分。
この蒸気生成部がこの製品のキモなので、ここさえしっかりしていれば悪くないとは思います。(バリはあるが・・・外周のプラ部分だし・・・)
この製品の説明書もそうだし一般にも「蒸発皿」という名称で呼ばれているので、
・もっと薄べったい、計量秤の皿のようなものをイメージしていた
のですが、意外に深さがあって
・皿というよりはコップのような感じ
ですね。
もっというなら、上の象印のポット型加湿器の中身を小さくしたような感じです。
象印の中身がこれ。
印象としては良く似ています。
あ、この画像は象印のほうがかなり縮小されていて小さく見えるけど、実際のサイズは象印のほうが数倍デカいです。
象印は花瓶で、YAMAZENのほうはコーヒーカップ、みたいな感じのサイズ感。
たぶん上の象印と同じ縮尺にすると、ざっくりこんな感じの比率じゃないかと(適当)
上の、自分がイメージしていた薄い皿タイプだとお湯は熱せられてすぐに蒸発という感じですが、このように深めのコップタイプだとこの中でお湯はしばらくの間グツグツと高温状態を維持してから気化していくので、前回書いた「殺菌時間が短すぎるのでは?」という疑問は解消されます。
スチーム式は衛生面から安心度が高い、と納得できました。
蒸留水は使ってはいけない、とは書いていない?
加湿器はドコのメーカーも「水道水を使うべし」「カルキ(塩素)は抜かずに使え」と訴えています。
だらしない利用者が使い残した水を機械の中に数日放置して腐らせたりしてしまうと大変なことになるので、できるだけそうならないように塩素が残っていて数日くらいは放置しても大丈夫な水道水を使うように、口酸っぱく言っているわけです。
しかし、この製品の説明書にはそうした記載が見あたりません。
まぁYAMAZENだしね・・・というのはあるのですが、なんでもかんでもクレームが来るのが面倒で上のような逃げの姿勢を見せるメーカーよりは、こういうユーザーに委ねる姿勢のほうが好感が持てます。
・・・などと思っていたのですが、見逃していました。
ちゃんと書いてあった。「必ず水道水を使用」とのこと。
いや、そりゃそうだよね、YAMAZENだってメーカーだものね。(すみません)
んーーーーでも言わせてもらうなら、、、
うっせぇわ!!
水は毎日新鮮なものに入れ替えるからほっといてください!!
ということです。
まぁそれでも、蒸留水は入れるなとは書いてないんですよね。(アロマとか汚れた水はダメって書いてあるけど)
ちなみに加湿器メーカーの多くはこの水を入れるタンクのキャップあたりに銀イオンなんちゃらを使ったパーツを組み込んで、除菌(抗菌?)処理をしているようです。
YAMAZENはそんなコストかけられないので、よくわからない水アカフィルターなるものがついているだけで、除菌機能はなさそうです。
気になるヒトは上のシャープのカートリッジ(フタと分離できる構造)だけ買ってきてYAMAZENのタンクの中にそのまま転がしておけばいいのでは?
これは冗談ではなく、前回紹介したスタドラフォームの超音波式加湿器に使われている銀イオンユニットは「シルバーキューブ」と称されていて、そんな感じの設置構造なんですよね。(ユニットを水が通過するように、というのではなく、水と接するように、という感じの据え付けで、銀イオン成分が溶出する・・・らしい)
本当にただの湯沸かし電気ポットで、密閉されていないので倒れたら危険
コップ部分の実際の稼働中の状態がこちらです。
思いっきりコポコポ音がしています。
なかなか蒸気がうまく撮影できなかったため、フタの部分の水滴で代替します。
結構ちゃんと湯気が出ており、加湿されている感じはあります。(6畳間に2時間ほどで絶対湿度が4.3g/㎥->8.2g/㎥になった)
ただ、上の写真のようにフタとダクトをスッと手で持ち上げるだけで、加熱するコップの部分が容易に撮影できてしまいます。ということはこの加湿器、仮にコテッと倒れると熱湯がドボドボ~と周囲に垂れ流されることになります。
小さな子供がいるような家庭では絶対に買ってはいけないタイプです。
大人の人も注意して使う必要があります。
アロマ対応機能は褒められるかも
上の写真のフタは真ん中の丸い窪みがありますが、ここにアロマオイルが入れられます。
タンク内にアロマを入れてはいけない、と説明書に記載がありますが、この窪みに入れることで加湿する金属製のポットの部分にほぼ影響を与えることなくアロマを利用することができます。
おそらく他の製品も金属部分にアロマを接触させることは御法度だと思うので、これは非常に簡易な仕組みではあるものの、アロマを使うには効果的な方法だと思います。
なので、上に書いたとおり子供がいる場所ではNGですが、逆にアロマを使いたい大人の用途としては、積極的に選ぶ理由になるかもしれません。
(ただ、この設置形態で本当にアロマ機能が有効に動くのか、少し疑問もある・・・)
・・・というわけで、ある程度品物についてはわかりました。あとは電気代がどうなるか・・・次回に続きます。