ここのところダイニチ加湿器の話ばかりでしたが、そもそも最初に買ったYAMAZENの加湿器VT-256はどうしたのか、と。
ちゃんと使ってます。
前も書いたとおり机で作業をするときに、横において加湿する・・・という感じの使い方をしています。
北側の6畳間洋室で2時間程度の使用です。
効果のほどは・・・というと、これはこれで役立っています。
VT-256は安い割に加湿器としての機能を十分に果たしている
左が作業前の部屋の状況ですが、作業前に10分ほど部屋の空気の入れ換えをしたこともあって室温15度、湿度6.6g/㎥と屋外に近い環境になっています。
VT-256をつけてしばらくするとじょじょに気温と湿度があがってきて、2時間後には右の通り湿度10g/㎥を超えるところまで加湿されています。(g/㎥は絶対湿度表示で、10.5gはイイ感じの水準)
実際の体感としても、多少手足の冷たさは感じるにしても、かなり過ごしやすい感じです。(室内はエアコン含め空調暖房器具なし、足下に電気あんかのみ利用)
これまであまり書いてきませんでしたが、ダイニチをはじめとする電気代の安い気化式加湿器の欠点として
・気温が低いと気化能力が下がってしまい、湿度を上げたいときに限って上がらない
という問題があるのですが、スチーム式の場合は
・常に100度前後で強制的に気化するので気温の影響を受けずに加湿できる
というメリットがあります。
それと同時に、室内に湯気を出すので室温が(少しですが)上がります。
実際上の写真でも3度ほど上がっています。
消費電力は実測で常時300W近く、長時間の稼働は厳しい
問題になる実際の消費電力がどうかというと・・・この通り285Wとかなり激しい。
原理的に仕方ないのですが、この285Wは電源を入れているあいだ常時消費しているので、結果的に2時間の使用で約0.6kWhという結構な消費になります。
電気料金は1.0kWhあたり27円とかでカウントしているので、結果として・・・
このように2時間0.6kWhの使用で16円という感じに。(27円x0.6=16.2円)
8時間だと4倍の60円ほど。
それが30日続くと1800円。
以前確認した理論値と同じくらいですね。(そっちでは6時間で1300円と計算してますが)
まぁ長時間の利用を考えると厳しいコストとはいえピンポイントで
「2時間16円で快適に過ごせる」
と考えれば悪くはない感じではあります。
スチーム式では絶対的な加湿力が足りないのでリビングは無理じゃね?
問題があるとすれば、絶対的な加湿力が足りないためにリビングなどの広い部屋では運用が難しそうということでしょうか。特にこのVT256のような加湿力低めの機種だとパワー不足で間違いなく複数台必要でしょう。(当然電気代が跳ね上がる)
そう考えると、複数台置いてガンガン消費できるご貴族様はともかく自分のような一般平民の場合は
・リビングなど広めの部屋では大型の気化式
・書斎など狭い部屋ではスチーム式
という使い分けがよさそう。
(メンテナンスの手間が少ないことを理由に「とにかくスチーム式がイチオシ」と推奨している人がいたら、その人がどこで使っているか、広い部屋で使っていたら1台で済ませているのか複数台使っているのか、確認したほうがいいと思う。ご貴族様は懐に余裕がある一方で労力を嫌がるので、電気代など気にせずにメンテの手間が少ないスチーム式複数をガンガン使っている可能性があるけど、同じことを庶民がやると電気代で悶絶することになりそう)
部屋を閉め切ると湿度は上がるが二酸化炭素も溜まっていく
というわけで、うちではなんとか上手く使い分けできそうじゃん、、、と思ったのはよいのですが、実はこれでも問題がありまして、
・狭い部屋で使うということは、締め切ることが前提になる
(締め切らない狭い部屋だと広い部屋で使っているのと同じことになる)
・締め切ると二酸化炭素が増えて空気が悪くなる
・空気が悪くなると人間活動の効率が落ちる(眠くなる、頭痛がする、疲れる等)
という悲しい結果に・・・
自分がVT-256と一緒に2時間、6畳間に閉じこもっていた結果がこれです。ヒドい・・・
屋外だと400ppm強の数値らしく実際空気の入れ換えをした直後はそうだったのですが、2時間で3倍ほどのCO2濃度に。
人間がいなければいいのですが、呼吸をしているとどうしても二酸化炭素を放出してしまい、空気が悪くなってきます。
気温、湿度はじゅうぶんで、上に書いたとおりかなり過ごしやすい感じではあったのですが、さすがにこの空気の質には問題アリです・・・
(なお、6畳間といってもかなりモノが山積みの部屋なので、実質4畳間くらいかもしれない・・・)
スチーム式は狭い部屋で時間を区切って使う感じかな?
というわけで、スチーム式を利用するのは・・・
今回のように
・狭い部屋で短い時間利用する
場合のほか
・電気代より快適さが優先される(身体が弱い、ゼニカネに余裕がある等)
・低気温の環境で湿度を上げたい(寒い地方や北側の部屋、壁が薄い住宅など)
・エアコンやストーブのかわりに加湿器で気温を上げたい
みたいな場合かな? って感じです。
少なくとも
・広い部屋(or複数の部屋)を長期間快適な湿度に保つ、できるだけローコストで
というのにはまったく向いていない気がします。