「正月ですら元旦しか休まず2日から通常営業」という近所の食品スーパーが、改装するため一週間ほど休業することになりました。
生鮮品は当然4日も持たないし、日配品(ヨーグルトや牛乳など)も持たないものが多い。
なので、休みに入る前に処分セールをやるだろうという見込みでそのスーパーに突撃してみました。
そこで見たのは世にも恐ろしいおばちゃんたちの特売品争奪戦でした・・・こえぇぇ。
なかなかこういう機会もないので、彼女たちや店員の動きを眺めてみることにしました。(もちろん、可能であれば参戦する)
1.特売品コーナーに群がる
これはよくありますね。わかります。
食品スーパーでも日用品など日持ちの関係ない品もあり、そういうのは処分していません。
ただし、中には「改装で棚のレイアウト自体を変更する」という理由で品物の入れ替えがてら在庫処分することもあるようで、一部のビニール袋(ゴミ袋的なもの)とか洗剤とか、催し物コーナー的な場所に集められていて、そこに人が群がっていました。
時々店員が追加の物品を流し込み(?)に来るのですが、そこに左右から群がる群がる。とても割っては入れる感じではありませんでした。
ただし、例外があって、彼女たちがほかのタイムセールに夢中になっているときに限っては、ここでゆっくり物を選ぶことができます(たいがい、余りものしかないのですが…)
2.値引きシールが貼られた品が店頭に並ぶ前に奪う
生鮮品はバックヤードで期限が短くなったモノを整理しているらしく、ときどきガーッとまとめて台車に乗って運ばれてきます。
品出し店員がせっせと台車から保冷ショーケースに移す作業を実施しているのですが、その横から手を出してショーケースに並ぶ前に奪ってしまう。
サッと奪う。
バッと奪う。
とにかく奪う。
賞味期限があるのにそんなに食べきれるのか? どんだけ大家族なんだよ、と言いたくなるような確保ぶり。(一応、選んではいる様子)
ただ、様子を見ていると、どうも「とりあえず一度確保してから、要らないものを返す」ようです。
こえぇ。
3.シールを貼っている店員に群がって手持ち品に貼ってもらう
バックヤードから新しいプライスの貼られた商品を運んでくるほかに、店頭に並んだ商品に値下げシールを貼っていくパターンもあります。
店員は小型の台車のようなものに、新しいプライスシールを印刷する小型プリンタのようなものを載せ、商品のバーコードをひとつづつ読み取ってOFFシールを貼っていきます。
(ものによって、50%offシールだったり、50円引きシールだったりといろいろあるようです。おっふ。)
ところで、最初のうちはそんなことをしていた店員ですが、だんだん左右におばちゃんたちが集まってきて貼ったそばからゲットしていくようになります。
半額シールを貼る作業とはいっても、自分が手を加えた商品がバンバン売れていくのはなかなか気持ちがいいのではないでしょうか。
そうこうしているうちに、その店員の前に行列ができはじめました。
なんだろうとみていると、店員は棚の商品にシールを貼るのをやめて、その行列の人から受け取った品を読み取り、シールを貼っていく作業をしていました。
すでに一度自分のカゴにゲットした商品に値引きシールを貼ってもらう、という行列ができていたことです。
まじか。そんなワザがあるのか。アリなのか。。。
まぁこれがルールならそれに従うのですが、値引きシールを貼るタイミングとかわからないし、情報量の差が大きすぎて仮にこれに参入しても、オバチャンたちに勝てる気がしないわw
値引きシールの意味と効率化を考える
しかし、よくよく考えてみると、こんな状態ならもう逐一値引きシールなんて貼らないで
「今この時間から、このコーナー(例えばお総菜コーナー)の商品は全部半額」
とレジに登録すれば、このシール貼り作業が省略できるのでは?と思いました。
まぁでも賞味期限ってモノによってバラバラだから難しいのかなぁ。あとは、その直前にレジ通って値引き前の金額で買った人から文句が来るかな。
ということは、シールを貼るという作業は単にプライスの変更ということではなくて、シールを貼られた新しい商品を売り出す、同じ品でもさっきまでのとは違うよ、という差を明確にする作業なのかもしれない。
勤め人にはわからない処分セールの実体
まぁ一種のお祭り、イベントだからねぇ~と思えば、それはそれでOKなのかもしれませんが、今回のオバチャンたちのパワーにはタジタジでした。
特に最後に挙げた「半額シールを貼っている店員の前に行列をして、各自のカゴの中のものにシールを貼ってもらう」という慣習には驚き。
勤め人だった頃は、帰りの道すがらスーパーに駆け込むと閉店間際なことも度々ありましたが、そのときにはすでに半額シールは貼られたあとで、アクティブにシールを貼っている姿を見ることはなかったんですよね。
つまり当時自分がラッキー半額じゃん! と喜んで買っていた半額物品は、剛の者たちが一通りチェックして不要と判断されて売れ残った、いわゆる売れ残りばかりだったのか・・・??って感じです。
改装セールのありがたみを感じた
今回は普段の処分品(賞味期限が近いとか、商品が終売になるとか=つまり人気がない)と異なり、店の改装というイレギュラーな事情で、まったく罪のない商品たちが値下げされているというありがたい状況でした。品の良しあしの判断関係なしに手に取って半額ゲットできるというのは、本当の意味での祭りだったのだ、と思います。(なかなか争奪戦は大変だったけど)
ちなみに、男性はコスト意識が低いのか、適当なのか、妙な虚栄心があるのかわかりませんが、年齢にかかわらずセール現場にはほとんどいませんでした。