最近、いわゆる「ひとり社長」の法人、、、個人事業主の「法人成り」とか「マイクロ法人」などと言われるものについて、少し考えてます。
前回、、、というか(余談が入ったため)前々回になりますが、法人設立から解散までの流れとトータルコストを調べてみました。
設立から解散まで1年で22万くらいかかります、2年目以降は+7万/年かかります、みたいな話でした。(詳しく調べてはいないけど法人住民税の均等割7万円は月割になるので設立翌月にすぐ解散すれば15万チョイくらいで済むかもしれない)
前々回はこれ。
前回の余談はこれ。
というわけで、実際に設立登記をネットで行ってみます。電子申請というやつですね。
読む限り登記自体はネットで完結できるようです。
ようやくか、という感じではありますが、便利になったものです。
道具を揃える
Windows10PCのほか
・マイナンバーカード(公的個人認証用)
・ICカードリーダー
を用意して動くように設定しました。
マイナンバーカードはマイナンバーそのものを使うのではなく、カードに格納された公的個人認証(署名用電子証明書)を使うために使用します。
電子証明書は昔からセコムなどが提供していましたが、当然ながら有料だったのでマイナンバーカードができて無料で使えるようになってようやく、、、という感じです。
※ICチップの容量が少ないとか自治体ごとに提供サービスが違うとか、、、カード自体にも色々問題がないでもないけど、ゼロよりマシかなと・・・
なお、ICカードリーダーは内部回路としてジェムアルトという会社のチップが使われていれば、このような社名どころか製品名すらないようなアヤシげなリーダー/ライターでもドライバはWindows10が自動でインストールしてくれ、比較的安定して使えるようです。(上の写真のものはジャンクで108円だったけど問題なく使えている。価格からわかるとおり消費税が8%だった時代に買った古いもの・・・)
JPKI利用者ソフトのインストール
公的個人認証システムを利用するため「JPKI利用者ソフト」という無料ソフトをインストールします。
なんかお行儀が悪いのか、他のプログラムが動いているとインストール中に止まったりするようなので、こんな表示が出て進まない場合は一度再起動してからインストール作業をすると良いです。
インストールが完了するとこんな感じ。ちょっとボタンとかバグってる感じがするけど・・・
とりあえず動作確認ボタンを押すとこうなります。
続いてマイナカードを挿入してから同じように動作確認をすると・・・
カードのステータスも含めてALLokになって使えるようになりました。
電子証明書の中身を確認して住所をコピーしておく
ついでなので、署名用電子証明書の中身を確認します。
これ、何かというと旧来の印鑑登録のデジタル版です。
ハンコ文化に毒されていて署名、サインという文化に慣れていない身だとなかなかスッと入ってこない感じがありますが、イメージとしては「デジタル印鑑登録」みたいなものだと思えばよいかと。
いろいろなサイトを見ると紙で登記手続を行う場合の説明で
・定款の住所氏名は印鑑証明書どおりに記入する必要がある
と記載されているものがありますが、これは電子申請の場合
・定款の住所氏名は署名用電子証明書どおりに記入する必要がある
と読み替えます。
なので、登記の際の住所はうろ覚えの「○○町1-4-7」みたいなのではなく、この証明書に表示されている内容と完全一致する「○○町1丁目4番7号」みたいな感じの正確な表記を、手続全般において通して使う必要があります。
具体的には、この中央(A)欄に「住所」という項目があり、コピペできるようになっているので抜き出してテキストファイルなどに転記しておきます。
JPKI PDF SIGNERをインストールする
なんと説明したらいいか、、、紙の印鑑証明書は実際に物体としてのハンコがあって押印作業ができますが、デジタルの署名っていっても物体としてのハンコがありません。
そのハンコにかわるものがこのソフトです。
上で見たJPKI利用者ソフトって、見えないハンコをしまっておく箱みたいなもので実際にハンコを押す機能がないんですよね。なんでだろう?(一応、別ソフトで用意されているようですが、どうも実際には使えないらしいという情報を見かけたのでこちらを選択した)
デジタル印鑑を文書ファイルにペタンと押すソフト、といえばいいでしょうか。
このソフトは無料で公開してくれています。本当にありがてぇ。
コレをインストールし終わると、ようやく定款に電子署名が出来る状態になります。