
少し前に、窓の断熱用にスタイロパネルというものを製作しました。
・・・少し前、などと言いつつ、実はコレ、2年前からアレコレ延々やってる作業だったりします、書いてる時間がなくて放置されているのですが・・・。
(入居したかなり初期から取り組んでいるのですが、その理由が夏暑く、冬寒いからという悲しさ・・・orz)
当初・・・というのは2023年とか2024年初め頃の話ですが、その頃はスタイロを通常のカッターで切っていたものの、なかなかまっすぐに切れずこのザマでした。

2mの金定規(L字アングル)をあててまっすぐに切っていたつもりなのですが、途中でどうしてもフラフラしてしまうんですよね。(切ってる側はまっすぐでも、奥の方が曲がる)
それでも、その当時は2cm厚のスタイロだったのでまだよかったんです。
これが3cmとか4cmになると、まっすぐ切る以前に、切断そのものがかなり大変になってきます。
というわけで、スタイロを上手く切断しようと試行錯誤した記録をまとめておきます。
最終的には
1.ニクロム線を使った温熱切断
2.波形カッターを利用した物理切断
の2パターンが切りやすいかな? という結論になりましたが、それに至る話です。
前提条件は縦切りで、確実な切断方法求む
今回はフルサイズ(1820x910mm)で厚み4cmのスタイロフォーム(カネライト)を、縦にキレイにカットすることを目標にします。
※スタイロのほうがわかりやすいのでそう呼称していますが、ほかにカネカのカネライト、JSPのミラフォームなど同等品があります。今回は実際に水色のスタイロのほか、ややピングがかった乳白色のカネライトを使用しています。以下、特に区別せず総称してスタイロで通します。
大きめのホームセンターでは扱いがあると思いますが、結構いい値段するうえ、切らずに家まで持って帰ってくるのは大変で、失敗したら気軽に1枚追加で買ってくるか、みたいにはいきません。(軽トラ借りて往復しなくてはならず・・・引きこもりにはキツい)

もちろんこのサイズなので、通販での入手は難しいです(送料が高額だったり、法人限定だったりと配送のハードルが高い)。
そんなわけで、なんとか失敗せずうまく加工する技術を手に入れたいです。
先人たちの知恵を拝借したいが・・・
いろいろ先人DIYにおけるスタイロ切断術の事例を調べてみたのですが、ギミック(構造)としては「これいいかも~」と思えても、横(910mm)側は切れるものの、1820mmの側をキレイに切れるものは見当たりませんでした。
だいたい枠や台をつくって、そこでカットするみたいなスタイルなのですが、それが910mmしか想定していないと、物理的に無理なんですよね。紙のように折り畳んだり曲げたりすることもできず、910mmを2回カットして1820mmを切断、みたいなこともできません。
1820mmを切りたければ1820mmをスッと1回でカットせざるを得ないのだけど、そういうのが見当たらない。
ニーズがないのかな・・・
普通にカッターなどでサクッと切れればいいのですが、厚みもあるし、ものすごい摩擦が強い素材なので簡単には切れません。(そんなにキレイに切れなくてもいいと思ったとして、それなりにまっすぐ切ることすら結構大変)
という前提で以下、色々試行錯誤してみた記録です。
初回はまず、刃物で物理的にカットした記録から。
カッターをまっすぐ動かすための土台(ガイド)を作る
まっすぐカットするためには刃をまっすぐにしなければならないのですが、スタイロフォームは摩擦抵抗が激しく、また厚みがあるものだと刃が負けて歪んでしまって断面が曲面みたいになってしまうことがわかっています。
冒頭の例のほか、いくつか試してもこんな感じになりまして。。。

見ての通り波うちがヒドい。
というわけで、切っている途中で刃先の位置が上と下でズレないように、というか「たわまない」ようにガイドをつくりました。
2x4材を2つ並べ、その隙間にアルミのL型アングルを両面テープで取り付けた簡素なものです。
上から見た写真がこちら。

アルミアングルを乗せるのは刃が2x4材に食い込んだりしないようにという点と、直線確保のためです。
以前見たとおり、2x4材は結構曲がってたり、捻れてたりするんですよね・・・。
長さが1m程度ならともかく2mともなるとL型アングルアルミ材でも多少曲がります。なので、多少厚めの2.0mm厚としました。
が、2.0mm厚だとかなり高価になるというデメリットもあるんですよね(1本2千円近くしたような)。なので、ここでは片方だけ2.0mm厚、もう片方は1.0mm厚としました。
刃先を差し込むための隙間は間に何か適当な金属を挟み込むことで実現します。(ここでは1円玉を使いました)
こんなガイドがなくてもまっすぐ切れるって人はいいかもしれませんが、自分のように「塗り絵をしているとすぐはみ出してしまう」ようなタイプの人間には、こういうのがないとマトモにカットできません。
カッターその1 通常のカッター刃にシリコンスプレー
まず最初に通常のカッター刃を使ってカットしてみます。
うちで普段DIYに使っているのは色々あるのですが、メインは黒刃と呼ばれる「鋭角研磨で切れ味を重視した」とされるもので、通常使われている銀色のカッター刃より切れ味はよいはず(そのぶん、値段も高かった気がする)。

今回はそこに両面シリコンスプレーで摩擦抵抗を減らしていきます。(本当は刃先にシリコンが付着すると切れ味が落ちるのかもしれないが・・・あとで見るとおり、スタイロの場合は刃先の切れ味より摩擦の問題の方が大きそうなのでこの方法にした)

薄い刃に、さらにシリコーンで摩擦を減らせばサクサク切り進めることができるのでは?という目論見です。
で、どんな感じで作業するかというと、、、こんな感じです。

上はアルミアングル+2x4材で片側にだけガイドをもうけ、下(刃先)はさきほどのアルミアングルに挟まれるかたちで、カッターの刃が曲がることなくまっすぐ切り進むことができるはず・・・
断面のイメージとしては、こういう感じです。

で。
ガイドに従ってシコシコと切ってみたのですが、、、結論からいうと、これはうまくいきませんでした。
というのも
・スタイロの摩擦抵抗が激しすぎて、単純に横にスライドさせる動きでは、ほとんど切り進めない
・つまり、黒刃+シリコンですら、ノコギリのように上下(前後)に動かして切り進んでいく必要がある
というのが一つ。
さすがに豆腐のように・・・とまではいかないまでも、ケーキくらいの感じでスッと刃が入っていくかと思ったら、まったくの期待外れでした。
また、
・40mmの厚みに対して、カッターの刃の長さが不足気味で非常に動かしづらい(気を抜くと先端がアングルの隙間から抜け出てしまう)
・ちょっと気を抜くとカッターがたわんでしまい、まっすぐに切れない
という問題が生じました。
どういうことかというと、刃の強度(硬度?)に対して摩擦が強すぎて、たった40mmの部分ですらたわみ、断面が曲面になりがち、ということです。
イメージとしてはこんな感じです。

これはゆっくり丁寧に切り進めば回避できそうな感じもしないではない・・・のですが、その調子で1820mmを端から端までまっすぐキレイに切るには相当な時間がかかりそうで、自分には無理だなと。
塗布したシリコンスプレーは効いているのかどうかまったくわからないな、という感じです。(比較検証してないので、スプレー無しだともっと切れなかったのかもしれないし、スプレーナシでも同じくらいしか切れなかったのかもしれない)
カッターその1+ カッター刃に超音波振動を加えて切り進むことは?
これはオモシロネタというか、単なるネタ話なのですが・・・
「カッターをノコギリのように動かしたらカットできる、ということなら、もっと細かい微細な振動でもイケるのでは?」と思い至りました。
実際にカッターの刃先を振動させて切断面をキレイにする的な、超音波カッターなんて製品もありますからね。
とはいえ、そのためだけに超音波カッターを買うわけにもいかず、手元にある微振動もので何か代用できるものがないかと思ったところ、目の前にあったのがこちらです。

フィリップスの超音波歯ブラシ、ソニケアー!
これは1分間に何千だか何万だかのストロークがあるらしく、実際に先端にハブラシを取り付けて歯磨きをすると、猛烈に微振動していることがわかります。
というわけで、このむき出しの先端振動部をカッター刃の背面に押しつけながら振動を伝えれば、カッター刃自体がブルブル振動してスタイロだって切り進んでいけるのではないか? と。
試しに端材でやってみたのがこちら・・・

普通に刃を少し強めに押しつけて切れるのを1とすれば、感覚的には1.2くらいですかね。多少いい感じがします。
ただそれも最初だけで、上のように刃先が食い込んで刃の側面とスタイロの間に摩擦が発生してくる段階になると、振動はまったく意味がなく、一切進まなくなりました。
押しつけているだけなので刃に微振動がうまく伝わっていない可能性もあるし、伝わっているけどこの程度の振動では摩擦に歯が立たないという可能性もあります。
ハンダや溶接など何らかの手法で、刃先とソニケアーをもっと密着させれば違う結果が出るのかもしれませんが
・ソニケアーは現役でハブラシとして使っている
・カッターの刃は使い捨てにする性質のもので、溶接のような強固な固定方法は非合理的
という2つの理由で諦めました。
というわけで、多少の工夫はしてみたものの、
・通常のカッターで1820x900x40のスタイロを縦にキレイに切るのは難しい
という結論になりました。
続く。