家探しの話の続き。今回が108回目。
転居後、少し落ち着いてきた頃にこまごまとした状況把握とその修正をしました。
今回はそのうちの一つ、電気契約の変更について。
転居時の契約をどうしたか、についてはこちら。
前回、新居で前の人の契約を引き継いで60Aのまま無駄に高い基本料を払っていたのをちゃんと見直して、30Aに引き下げて料金を絞ったという話を書きました。
あらためて考えてみると、電気というのは
・利用者個人ごとではなく「供給地点特定番号」ごとに契約が存在(発生)する
・その番号の下に利用者がぶら下がるイメージになる
ということで、結果
・利用者からみると従来の自分の電力契約の「転居」のつもりでも、それは誤認
・正しくはその供給始点特定番号の契約における「利用者変更」に過ぎない
という認識でいたほうがよかったんだろうな~、って気がしてきました。
こういう、そもそもの契約概念の認識が正確ではなかったため、60Aのままの契約に気付かずに支払いを続けるという実害をこうむっていた、といえそう。
今回は、そもそもこの東電のアンペア制の基本料金ってどうなんよ? という愚痴っぽい話です。
アンペア制の基本料金は時代に合っていないが変更しないのは自社の利益のため?
東電管内は基本料金がアンペア数に比例した金額になっていますが、関西電力ではアンペア数と関係がない基本料金(最低料金)になっています。
これですね。
自分としてはこの比例設定に疑問、、、というか不満があるんですよね。
というのも、家電の仕組みも昔とは違って、今は
・必要な瞬間だけ猛烈に電気を使ってそのあとは省エネという仕組みで、トータルで省エネを謳う
という製品が増えてきているからです。
瞬間湯沸かし器なんかもそうですが、、、比較としてはウォシュレットの貯湯式と瞬間式を見ればわかりやすいです。
貯湯式:
一定量のあたためたお湯を常に貯めておく(使わない湯の分も電気を使う無駄)
瞬間式:
使う瞬間に使うぶんだけの水を瞬間的にあたためる
これ、トータルだと後者の瞬間式のほうが省エネで電気代が安いとされているのですが、使う瞬間の消費電力は非常に高くなります。
(瞬間式のほうが製品価格も高い(製造コストが高い?)ので、トータルでローコストかどうかはわからない)
こういう省エネ製品をブレーカーを飛ばさずに使おうと思うと、契約アンペア数を高くしておく必要が出てきます。
その結果、消費者が製品価格の高さを覚悟のうえ省エネ製品を取り入れ、電気使用量は減ったのに、電気代は(基本料金が高くなるので)アップしてしまう、という本末転倒なことになりかねないわけです。
(地球環境や未来の資源のために、といったピュアな思いで省エネ家電を買った人がいるとすれば、そういう清い心をむさぼりながら自社の利益を確保するという、極悪鬼畜お貴族様のように見える・・・)
東電の従量電灯Aと関電の従量電灯Aは同じ名前でも中身がまったく違う
前回、関西電力の料金について基本料金がアンペア制ではないよ、と書いたのですが、住んでないので詳しいことは知りません。
サイトを見てもプランが複数があり、どれのことかよくわからなかったので、MSのAIこぴ君に聞いてみました。
まず先に東電の安い従量電灯Aというのがあったので、それじゃダメなのはどうして?って聞いてみて、続いて関電の一般家庭の料金プランについて質問。
東電のAは電灯向け。よく言われる話です。
そしてどうやら関電では従量電灯Aというのがあって、それが東電の従量電灯Bに相当するようです(一般住宅向けという意味で)
東電の従量電灯A/Bって規制プランという分類がされていたと思うのですが、Aのほうはいったい何なんでしょうね、電灯向けって・・・。AもBも規制プランで、東電と関電で同じ名前のプランなら内容も同じじゃないとおかしいのでは?
・・・と思って聞いてみたのがこちら。
なるほどねぇ。同じ名称「従量電灯A」でも東電の関電では中身がまったく違うと。
実に紛らわしい・・・まぁ民間企業だからどんな名称をつけようが勝手なんでしょうが、それが規制プランだというのがね・・・名前は規制されていないのか・・・と。
東京電力が関電と同じように従量電灯Aを基本料金のない一般家庭向けのプランとして再構成してくれればいいのですが、おそらくソコソコの額で売上減につながるでしょうから、やらないでしょうね。(というか、仮にやっても従量料金にそのぶんを転嫁するだけになりそう)
とりあえずの対策ですが・・・今回のようなアンペア数の見直しは誰でもできそうです。
引っ越し直後にアンペア数を変更する(減らす)ならまず20Aから
東電ではアンペア数の引き下げは「前回の変更から1年以上経過」を条件としています。含みを持たせた書き方なので、何らかの理由をつけたり強く言えばできるのかもしれませんが、、、少なくとも季節変動による対応はしない、としています。
確かに人を派遣してブレーカー交換作業をする、みたいなことであればかなりの高コストなので「エアコンをたくさん使う夏(冬)だけアンペア数を上げたい」「秋になったら下げたい」みたいな任意の申し出を逐一受け入れるわけにはいかない、というのはわからないでもないです。(季節変動ごとに年4回申込があって全部対応していたら大変)
ただ、スマートブレーカーになって遠隔操作ができるようになった今では、その理由は成り立たないと思うんですよね。
単純に自社の利益が減るからやりたくないだけでしょ? と。。。(そういう解決可能な問題は理由に挙げず、単に「契約が1年単位だから」としか言わないのが実にいやらしいところ)
あとで聞いたところ、アンペア数の増(20Aから30Aにするなど)はいつでも、何回でもできるらしい。
基本料金が安くなる変更は対応せず、高くなる変更だけはいくらでも受け入れるとは、、、控えめに言って勝手すぎる・・・
というわけで、しょうがないのでささやかな自衛策・・・
うちのように引っ越すなどして新しい暮らしぶりがわからない段階でコスト削減のためアンペア数変更をする場合は
・まずは思い切って最低限必要なアンペア数に引き下げる(一人なら20Aで)
・ブレーカーが飛ばないように生活スタイル(電気製品の使い方)を工夫していく
・それでもどうしても不足する(不便)なら10Aづつ引き上げてもらう(何回でもOK)
という感じの対応が良いかな、と思います。
(最初に60Aから40Aに下げて、下げ足りないと思ってもすぐに30Aには引き下げられない)
なお、スマートブレーカーへの交換後のアンペア数変更は立ち会い不要のリモートだし、(即日というわけにはいきませんが)数日で変更可能なので、仮に下げすぎだったとしてもダメージは少ないかと。
基本料金が安い、またはない新電力への移行! はハードルが高いなぁ・・・
2つめの策として基本料金を考慮した新電力の検討ですが・・・東京電力圏内の基本料金は大半が右にならえでほぼ同じになっています。
一応、東電圏内でも基本料金0円を謳う会社はあるにはあるのですが、どこもかなりあやしげな感じなんですね。(申込ページへのリンクは目立つところに大量にあるけど、料金構成や詳細、留意点などがわかるページは見つけづらいようになっている、みたいな「考えない、調べない、面倒くさがる人間」をカモろうという雰囲気丸出し)
新電力も以前は明確なメリットがあったりもしたのですが、2020-2021年にかけて生じた例の電力騒動以来、安い会社はかなりのハイリスクを抱えていることがわかり、爆散したところが結構ありました。
基本料金が0円の会社も同様な感じで、今でも生き残っている会社もあるにはあるのですが、昔ほどのメリットはなくなっている印象。
単価が安く見えても実はそれとは別に「固定ナントカ料金」だとか「○○運営費」「××調整費」みたいなのを各社が勝手に名前をつけて料金を上乗せしていたり、見ているとウンザリしてきます。(会社ごとに隠し方が違うので、見つけて理解するのが大変。もちろん、中には隠していない会社もある)
この際なので一度、市場連動型のリスキーな契約も経験してみたいなと思っているのですが、あんまりややこしいといつもどおり何かしらのキャンペーンで1ヶ月無料とか、1年契約でキャッシュバックみたいなシンプルなやつを選んでしまいそうです。
まだ詳しくは見てませんが、大手だと「楽天でんき」が基本料金0円を謳っているので、そこを中心に検討していきたいなと思っています。