家探しの話の続き。今回が107回目。
転居後、少し落ち着いてきた頃にこまごまとした状況把握と修正をしました。
今回はそのうちの一つ、電気契約の変更について。
転居時の契約をどうしたか、についてはこちら。
転居先の契約は自分の契約を引き継ぐのではなく、前の家主の契約を引き継ぐ?
契約当時、時間がなくてロクに確認してなかったのですが、新居では電力会社の契約が「従量電灯Bの60A」になっていました。
60Aというと東京電力の規制料金(従量電灯B)契約のうち、最大のアンペア数になります。
この記事のように、以前の住居で東京電力の規制料金に戻していて、、、
新居では上の記事の通り、同内容で契約。
・・・したはずだったので、従量電灯Bという契約自体は問題ないのですが、60Aはさすがに多すぎるし、そもそも20A契約だったはずです。
落ち着くまで確認している時間もなく、しばらく気付きませんでした。
気付いたときには既に数ヶ月、60Aの高い基本料金を払ったあとで、なんだか怒りがこみ上げてきました。
どうしてこうなった!?(>_<)
いつから60Aになってしまったのか? 申込の時に何か間違えたのか?
・・・と理由を考えてみると、どうやら
・自分の旧居での契約を引き継ぐのではなく、前の家主の契約をそのまま引き継ぐかたちになっている
ということのようです。
なるほど・・・
そういえば申込をするときにアンペア数を書く欄がなかったなー、と思い出しました。(あれば60Aなんて選択していない)
つまり自分の生活から見ると転居なのですが、電気契約の観点からいうと解約新規、つまり「同じ契約を引き継ぐ住所移転」ではなく
・旧居での契約=旧居での純解約扱い
・新居での契約=新居での新規契約扱い
ということで、両者の契約はまったく別で、関係性がない、、、ということのようです。
東京電力エリアはアンペア数で基本料金が異なる
自分の知る限りだと関西電力などではアンペア数がどれであっても基本料金は同じらしいのですが、我らが東電管内は違います。
アンペア数が多い(高い)と毎月の基本料金が高いのです。
どうなっているかというと、こんな感じです。
うーん、60Aの基本料金って高すぎ。半分の30Aに比べると毎月900円くらい高くなっています。(というか、10Aあたり300円くらい、という料金体系のようです)
そもそも契約アンペア数ってなに? どういう意味があるの?
これ、同時にどれくらいの電力を使うか、使えるか、っていう契約の話です。
昭和的なファミリー像でいうなら、リビングでとーちゃんがテレビを見て、キッチンではかーちゃんが食洗機を動かし、ねーちゃんが洗面所でドライヤーを動かして、弟が自室でゲーム機で遊ぶ、みたいな感じで、それが全室エアコン稼働中みたいになると60Aでも足りないんじゃね?というレベルで同時に電気を消費します。
一方、一人暮らしの場合は食洗機は外出中に動かし、ドライヤーを使い終わってからリビングでエアコンをつけてテレビを見る、みたいな生活になって、
・同時使用が少なければ20Aでもじゅうぶん
というわけです。
つまり、契約アンペア数というのは
・1日でどれくらい使うとか、一ヶ月でどれくらい使うということはまるで関係なし
・同じ瞬間にどれだけ電気を使えるか、が契約アンペア数によって制限されてくる
というだけの話です。
ソロもんのひとりぐらしで60A契約は要らないだろうというのは、想像つくかと思います。
(もちろん、一人でもリビングのエアコンをつけっぱなしにして、食洗機に食器乾燥させつつ同時にドライヤーを使う、みたいな使い方をするならアウト)
30Aへの変更はネットで申し込み、ブレーカー交換作業が発生
というわけで、速攻でネット登録して30Aへの変更申込をしました。
なにぶん、すでに紙の書類などは送られてこないことになっているので、契約がどうなっているのか確認するにはこうやってネットで登録してから画面上で確認することになります。
今は登録にSMS認証が必要なようです。
このように60A契約になっていることが確認できます。
料金の内訳はこうなっていました。
5400円のうち約1800円なので、ほぼ1/3が基本料金といえます。
1/3の部分が仮に半分(30A契約の場合)になると、1/6減って料金総額は5/6になりますので、やらない理由はありません。
さっそく申し込みます。
ちなみに20Aでなく30Aにした理由ですが、以前の住居のとき
・20A契約で、家電が多いウチの環境だとまれにブレーカーが落ちるという事態に陥っていた
ためです。
具体的には、
・エアコンを使っているときに電子レンジを使うと即落ち
でした。
なので、当時から「20Aでは低すぎて、30Aにしないとダメかな?」とは思っていたんですよね。(あまりエアコンを使うことはなかったのでまれに、でしたが)
というわけで、今回は契約アンペア数を60Aから30Aに引き下げる申込をしました。これで毎月900円、1年だと1万円ほどの節約になります。
単価30円だとすると、この引き下げで毎月30kwhほど節約したのと同じくらいの効果があります。
古い家なので最初の1回のみスマートブレーカー(メーター)への交換作業が発生
申込をしたところ、ブレーカーの交換作業をすることになりました。
これです。古いタイプでして、今のはもっと小さいかも。
ほとんどの人はあんまり見る機会はないかもしれませんが・・・ブレーカーが落ちたときに「入」が「切」になってしまうので、それを「入」に戻す(入れ直す)作業をしたことがあるかもしれません。
交換後はこうなりました。
まるごと交換するのではなく、一番左の大きなメインブレーカーだけを交換します。
真っ白になって、入切スイッチがなくなっています。
じゃあブレーカーが落ちたときにどうしたらいのかというと、、、10秒くらいで自動復旧するらしいです。
なるほど・・・
ところでこの白いの、実はブレーカーではありません。
じゃあ何なの?というと、ただのスペーサーで何の機能もついていません。(正式には「ブレーカスペース接続器具」というらしい)
ブレーカーはどこにいったのか?
白いのが違うとなると、ブレーカーはどこにいったのか? もう不要になって右に付いてる小さい「漏電ブレーカー」というのだけで対応する仕組みになったのか?
・・・というと違っていて、どうもスマートメーターに内蔵されてしまったようです。
スマートメーターというのは昔で言う電力メーター(玄関先についていてクルクル回ってたヤツ)で、今のはこんなんです。
電力の自由化とも関係があるようですが、昨今の電気は新規で申し込みや契約会社の切り替えをすると、そのタイミングでこの「スマートメーター」というものに交換されます。
スマートメーターへの交換は無料なのと、1時間単位(30分単位だったかも?)の消費電力が見えるようになる(電力会社のアプリ経由)ので、これは交換しておいて悪いことはないと思います。
今回はこのスマートメーターにブレーカーが内蔵されて一体化してしまった、ということのようです。
アンペア数変更で2箇所の作業、1時間の拘束、そして料金は下がった
というわけで、今回依頼したアンペア数の契約変更に伴って行われた作業は
・宅内のブレーカーボックスからブレーカーを撤去して、かわりにスペーサーを付ける
・玄関付近にあるMB(メーターボックス)内にあるメーターをブレーカー一体型スマートメーターに交換
という2点でした。
部品交換するだけなのですぐに終わるかと思っていたのですが意外に時間がかかって、トータル1時間強くらいかかりました。
これは自分ではできず、業者による作業が必要なので
・工事会社(電気会社)の人が実際に自宅を訪問して作業する
・作業の際は在宅対応する必要がある
・交換作業中(今回は1時間ほど)は家の電気が全部使えない
ことになります。
が、数十年に1回レベルの作業なので許容範囲でしょう。
なお、以前の家でも最初に新電力に申し込んだ時にスマートメーターへの交換作業は発生しました。ただ、そのときはメーターだけだったんですよね。
こういう便利なメーターがあるとすれば、今は単に会社変更だけでもブレーカーも一体型に交換になるのかもしれません(以前は、アンペア数変更を申し込むと数値固定の旧来型ブレーカーに交換されていた)
このスマートブレーカーというのは電子制御で、
・次回からのアンペア数変更にあたって訪問作業不要で、遠隔で変更ができる
というメリットもあるそうです。
というわけで、無駄に払っていた基本料金を絞ることができて、毎月の電気料金が下がって良かったね、という話でした。