ふれふり!

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ピピピ病のバルミューダトースターを分解修理した

もはや満身創痍か・・・

5年ほど使用しているバルミューダのトースターが故障したので分解修理しました。

 

2019年製、2023年頃より微妙に不調で2025年に沈黙

故障の症状は

・タイマースイッチが勝手にピピピと鳴る(ポルターガイスト現象?)

・タイマースイッチを回しても反応しない

・使用途中でタイマーが一気にゼロになって電源OFFになる

といったことがランダムに発生するというものです。(この製品は電源のオンオフスイッチはなくて、タイマースイッチを回すと稼働するタイプ。・・・トースターはみんなそんな感じかな?)

おまわりさんコイツが犯人です!!

新品入手だったため当然ながら購入時はまったく問題なかったものの、3年目(2年前)あたりからときどき発生するようになりました。

ただ、常時発生するわけでもなく、発生時もやり直せば使えるという状態だったので困ったもんだな~と思いつつ、かなり長いこと放置していました。

ところが先日、とうとうまったく反応しなくなってしまい、他にパンを焼くのに使えるのがコンロのグリルくらいしかないので、いよいよなんとかしなければならなくなってきて重い腰をあげました。

 

故障の原因はロータリーエンコーダーの接触不良

調べたところ、この故障はよくあるものらしく、原因はロータリーエンコーダーというタイマースイッチ部分に内蔵されたパーツの接触不良とのこと。

演算回路や電源といったものの故障ではなく、まぁそうだよね、という感じのわかりやすい因果関係です。

とりあえず接点復活材で一時しのぎはできるらしいので分解して注油してみることにしました。

 

分解は簡単

手間は手間なのですが、ほとんどはネジで固定されているだけなので分解自体は楽でした。(溶接とか、ゴムのシール材で固定されている場合などは大変で、それに比べれば)

 

最初に後ろのパネルを取り外しましたが・・・前面扉に取り付けられているロータリーエンコーダーの修理とこのパネルの取り外しとは直接関係ないようでした。

後ろのネジ3つでバックパネルが外れる。ゴミが入らない設計なのか汚れが少ない

 

続いて結構重たい前面扉を分解、ネジは多いものの、この段階ではツメなどはありませんでした。

赤丸のところがタイマースイッチの基板

 

今回の修理に必要なわけではないけど、外装まで外してみた

これまた直接今回のロータリーエンコーダー修理とは関係ありませんが、全容を見るためには本体を覆っている黒い外装を外す必要があります。

参考までに書いておくと、そのためには底部ネジ4箇所はもちろんですが、蒸気周りのパーツも外しておく必要があります。内側の天板側ナナメのネジ3箇所(手前下からのぞき込むと見える)、給水口ツメ4箇所の順で外し、ようやく外装が取り外せるようになります。組み立ての際もその逆順で。

上部のボウルのような給水口パーツはツメが6箇所あり、うち4箇所は差し込み後に折って固定されている

外装を取るとこんな感じ



ロータリーエンコーダーはアルプル製で、型番は不明

話戻って、全面扉に固定されていた基板のネジを外して裏返すとこんな感じ。

これです

あちこちの話をトータルすると、接触不良は内部の金属劣化が原因で、接点復活材で一時しのぎをしたとしてもいずれ再発するので部品交換をしたほうがよいだろう、とのことでした。

なので、このパーツをまるっと交換することも視野に入れていたのですが・・・事前に型番の情報などが手に入らなかったので、注文できませんでした。

 

とりあえず自分で確認しようと試みたところ・・・

根元にねじ切りがなく、ALPS打刻側に足がある

アルプス製ということは打刻でわかりますが、まわりから見えるところには型番の表示がなく、やはり製品名などはわかりません。

この状態のままできることとして、軸を回してみたところ1周あたり24クリックで、軸径6mm、軸長さ(高さ)は20mmということはわかったので、、、

軸の高さが20mmで、根元の金属部にねじ切りがない

 

それと現物の写真を頼りに該当するパーツを探してみると・・・

 

これですかねぇ??? EC12E24204A8?

 

仕様がわからないので外観からのまったくの当てずっぽうですが、軸の根元にねじ切りがないのがこれくらいしか見あたらなかったのと、バルミューダが高コストな特注品を使うとも思えないので、安い汎用品のコレかな? という推測です。

 

ただ、近所に電子部品を扱っている店はないし、ネット注文も小ロットはなかなか大変そうなので、とりあえず今回は

1.今のものに、そのまま外から注油してみる

それでダメなら

2.取り外して部品の分解清掃、注油後に戻す

という2段階を試してみて,それでもダメなら部品を取り寄せて交換するというスタンスで進めます。

 

5-56ですぐなおった

本来プラスチックを侵さない接点復活材を使うべきなのでしょうが、侵すことで知られる556しか手元になかったので、今回はこれで。(なお、公式サイトにも5-56は金属以外に使用しないようにと書かれている)

スプレータイプの接点復活材がこれしかなかった

ロータリーエンコーダーに隙間らしきものがなかったのでどうしようか迷ったのですが、とりあえず金属とプラスチックの境界あたりに適当に横からスプレーして軸をカチカチ回したところ、あれほどおかしな挙動をしていたスイッチがあっけないくらいすぐになおってしまいました。

ロータリーエンコーダーを取り外すとなるとハンダ作業も必要になってそれなりに手間なので、楽に復旧してよかったです。

1分くらい待ってからくりくり回して電源ON

数分後に再度テストして問題なかったので、これでしばらくは大丈夫だろうと今回の作業は終わりにして組み立てていきます。

 

またいつ壊れるかわからないので、そのうち都会に出かけたときにでもロータリーエンコーダーは買っておきたいと思います。

 

というわけで、とりあえず無事なおってトーストができるようになったので、今後もしっかり活躍してもらいたいところ。