携帯電話はいまや
「ギガが足りない」
などという謎の表現が普通に使われるような感じで通「信」が中心になっていますが、もともとは電話です。
今回はその「電話として使う」ことをメインに考えたときの携帯料金の話です。
1回目は通話定額について。
実家の通信料を負担している話
まずこの話の前提、というかウチの事情から、、、
子供の通信料を親が負担するのはよくある話ですが、うちの場合は自分に子はおらず、「自分が子」という立場での話になります。
自分(子)はもう成人してだいぶ経つこともあり、逆に実家(老親)の通信料などを離れて住む自分が自分(子)名義で契約し負担しています。
これは
「年寄りだけで電器屋に行くとよくわからないままロクでもない契約をしてしまう」
(ということが実際に過去にあった・・・)
ということと、将来的に相続が発生した場合に最初から自分(子)の名義にしておけば解約などの手続きに面倒がないということが理由です。
(自分のほうが先に死亡するかもしれないが、その場合はたぶんうちの老親は自分(子)の契約関係の処理はできなくて専門の人に頼むことになると思われる・・・そういうことを考えると、今のうちに契約関係をまとめたエンディングノートでも書いておくべきか?って気になってくるなぁ・・・このあたりは子孫のいないソロもん固有の悩みかも)
あと、これは自分側からの視点でしかありませんが、こういう契約の代行は(ささやかながら)「親への仕送り」の代替的な役割も果たしていると思っています。
その辺の話はこちら。
もちろん、当然ながら実家だけではなく自分自身の通信料なども存在しているわけで、2世帯分を支払うとなるとソコソコの負担額になります。
そのため、ユルい感じではありますが定期的に見直しをかけてコスト削減につとめています。
見直しの具体例は、たとえばこんな感じです。
まぁこういう具体的な策は調べれば色々情報が出てくるし、そもそも時期やタイミングによって変わってしまい再現性がないことも多いので、毎度見直しのタイミングになったときにあれこれと調べる感じになります。(そして、それが面倒くさいので実行する人が少ない)
安くなるからといって、あまりガツガツと頻繁に見直すのも手間ばかりかかるのと、企業側の提供するサービスやキャンペーン(1年間の割引適用とか)を考慮すると、おおむね半年から1年に1回くらいの見直しは許容されていて摩擦も少ないだろうと考え、だいたいそんな感じのサイクルで回しています。
(自分の個人持ちの1回線だけ、程度の負担であればコストよりも手間の方が勝ってこうした定期的な見直しはしてないかもしれない)
そんなわけで、前置きが長くなりましたが老親の使用する携帯電話の契約見直しをするタイミングになったので今回はその話。
通話定額オプションというニーズ
実際の利用者である老親に聞くと、いつもこのオプションをつけてくれと言われます。
・通話定額(友達や親戚と長電話をするらしい)
・留守番電話機能
これらの項目は、自分自身の携帯契約では必要とするものではないためぶっちゃけ調べるモチベーションがあがらないのですが、自分の支払いに影響が出てくるものなので仕方なく調べます・・・。
その一方、彼らの場合、必要とする通信量(ギガ)については、自宅でWifi接続して使っている時間がほとんどらしく、ほぼ使っていないという状況です。実際、利用状況を確認しても1Gの半分も使っていない月がほとんどです。
自分もあまり人のことは言えませんが、何のための携帯なのか・・・
というわけで、
・基本の通信プランは最低限の通信量(ギガ)とする
という前提で、通話オプションがどんな感じかを調べていきます。
通話定額はだいたい+1500~1900円
これを調べていた2022年9月時点では、昔のような「話し放題がデフォルト」というプランはあまりないようで、基本的に通話定額はオプション、別料金です。
通話より通信がメインの時代なのでしかたないですね。
パターンは会社によって様々ですが、ざっと見た感じ
・1回5分まで
・1回10分まで
・24時間通話定額
という3種(いずれも回数制限はナシ)があり、そのほかに選択肢が多い会社では「月に60分まで無料」といった昔ながらのオプションがある感じです。
専用のアプリを使うことで低廉な料金で通話定額を実現している会社もありましたが、なにぶん使うのが高齢者なので
「せっかく通話が無料になるアプリを契約しているのに、それを使わないで発信してしまう」
「かけられない相手が多くて混乱する」
ということもありそうで、そういうオプションは基本的に検討の対象外としました。
ざっと各社のサービスを見たところ24時間通話定額の場合は2千円弱のオプション料金が加算がされるところが多いようです。
参考までにドコモ純正の通話定額はこんな感じです。
正直、さまざまな会社の競争で、通信料金そのものが下がっているなか、このオプションの価格は各社かなり高止まりしているという印象です。(なのでこうして調べているわけですが)
高齢者向けの通話割引施策をみる
我が老親だけでなく、世間一般でも高齢者が通話定額を求めている傾向が強いようで、そういうニーズに応じたキャンペーンが多数展開されています。
「どれだけ話しても定額」というのは保険商品と同じで「安心感」を売っているんでしょう。
どんな感じか、いくつかの例を見てみると・・・
まず高齢者にやさしいと謳っているMVNOのイオンモバイルだとこれ、、、
「定額かけ放題」というわかりやすいネーミングで、確かに割引があって元値1650円-440円ということで差引1210円。
しかし、図示のとおり「契約者本人が60歳以上」でなければならないという制約があります。
自分のような「子である自分が契約者になって実際は60歳超の実家の老親が使う」というパターンでは適用になりません。老親が90歳、自分が60歳みたいになればこれも適用できるのでしょうが、さすがにまだまだ先の話です。
あと、1点気になったのはこの説明。
定額というけど120分で自動的に切断されるそうで、これを5分定額とか10分定額と並べて書くなら「120分定額」では? って感じがします。
もっとも、そもそもの話として、そんなに長電話する元気があるのかという話はありますが・・・
(なお、他社でも超長時間電話は切断対象といった注意書きがあるものの、120分等と明記されているのは見かけなかった)
次にワイモバイルです。
「60歳以上通話ずーっと割引キャンペーン」という名称のキャンペーンが展開されています。
これは毎月1100円割引になって、結果24時間通話定額が770円で使えることになります。
ワイモバイルは基本料がMVNOに比べると高めではありますが、このオプションの安さは特筆ものです。
また、イオンモバイルで問題となった契約名義人ですが、ワイモバイルの場合はちゃんと「利用者登録」という仕組みがあり、その利用者が60歳以上であれば契約者(つまり子である自分)の年齢には関係なく割引が適用されるので問題ありません。
次にUQモバイル。
ワイモバイルのライバルにあたるUQモバイルですが、こちらも「60歳以上通話割」というわかりやすい名前のキャンペーンがあります。
条件はワイモバイルと同じ1100円引きの770円/月。
こちらも上の画像最下欄にあるとおり「利用者の年齢」が60歳以上であれば、契約者の年齢は問われないようになっています。
ただし、UQモバイルの場合は利用者登録の家族証明にあたり、自分のように住所が異なる場合は戸籍謄本が必要になるようで、これはなかなか面倒な感じがします。(本籍地の自治体から郵送で取り寄せるかたちになる)
次にPovo2.0です。
当初この会社はイメージになかったのですが、調べたらこちらも通話定額がオプション料金1650円で利用可能です。
そしてPovo2.0で大事なのは基本料を0円にすることができるという点です。
つまり0円+1650円で通話定額が実現できることになります。
しかし、、、基本料0円の場合のデータ通信の速度が常時128kbpsとなり、いくら通信(ギガ)を使わないとはいえ128kbpsで大丈夫だろうか・・・という不安はあります。
0円の次の段階の月額料金はなく、類似するものとしては30日3GBで990円、というオプションを契約するスタイルになります。
また、通話定額については高齢者割引が存在せず1650円のままになります。
(画像は省略します。)
UQモバイルの弟分のようなPovo2.0を見たので、ついでにワイモバイルの弟分的なLINEMO(ラインモ)を見てみます。
こちらは契約から1年間限定とはいえ、通話定額が1,100円になるそうです。年齢条件はありません。
正直、店頭での受付がないネット専用契約、かつ各種サービスは最低限ということ以外に特筆すべきところはないのでは?と思っていたのですが、よく見るとLINEMOは元の料金が安いんですよね。家族割などの要件が必要なく、一人目から990円スタートできます。
最後におまけで日本通信。
ほとんどプロモーション(広告宣伝)を行っていないためアフィリエイトサイトでは(広告費が入らないため)ほぼ紹介されませんが、実は料金体系は優れていて、有力候補です。
通話定額は昔ながらの「かけ放題」という名称で、1600円です。
残念ながら年齢による割引がありませんが、元の料金が安めなのでじゅうぶん戦えます。
え?1600円ではそんなに安くないのでは? 770円には対抗できないでしょ?という思われるかもしれませんが、ここで見てもらいたいのは左のプラン名称。
「合理的シンプル290プラン」とあるとおり、基本料290円のプランがあるのです。
ワイモバイルやUQでは、どんなにがんばってもこの金額にはなりません。
また、Povo2.0と異なりこの「合理的シンプル290プラン」は1GBまで高速通信が可能です。
ただし、、、ここもやはり制限があり、このプランは1GBまでの通信しかできず
「1GBを超えた通信をするには追加オプションを購入する必要がある」
「オプションを追加しない限り1GBを超えたら通信自体ができなくなる(低速通信すらできない※)」
という制限があります。(WiFiは当然使えるけど)
※この制約がネックになることは会社側も認識しているのか、2022.12までの間は暫定的に低速通信ができるようにしているようです。ちなみにその後2023.03まで暫定期間がさらに延長された。
要するに1GBを使い切ったら料金払ってチャージしてね、という考え方です。
携帯会社は他にも色々ありますが、ざっと調べた感じの候補はこんな感じです。
ほかにもっとよいプランがあるやもしれませんが、全部調べるエネルギーもないので今回はこの中から選択する感じになります。
まとめ
上の内容をまとめて表にしてみたのがこちらです。
こうして並べてみると、基本的な通信料にはバラツキがみられますが、通話定額はどこも似たり寄ったりっすな・・・
結果としてなんやかんや、やはり通話定額オプションをつけて契約したい場合は月額が2千円前後になってしまうようです。
どこにしようか悩ましい感じに。。。
余談:若い(?)けれど通話定額を使いたい!
なお、もし若い人(というか59歳以下)で通話定額を使いたい場合はどうなのかというと・・・
上の60歳以上の表から黄色欄のとおり60割をナシ(0円)に変更するとこんな感じになります。
UQやワイモバイルは考慮の対象外って感じになります。
やはり1650円のPovo2.0が最安ですが、外でも使うことを考えると難しいので、とりあえずLINEMOに移って、割引がなくなる1年後に日本通信に移る、という感じがよさそう。
(イエデンワの代用的に「通話専用にする」のならPovo2.0もアリかもしれない)
なお、それなりに使いこなせる人であれば「通話定額はアプリを使う」という選択肢もあるので、他の会社まで検討範囲を広げた方がいいかと思います。(今回の検討はあくまで「高齢者が使うので通話アプリはナシで」という前提でスタートしているので)
というわけで今回は終わりです。次回はもう一つのニーズ、留守電機能について。