ふれふり!

2020年から自由を求めてフリーランスになりました。自由って不安でツラいけど、フレフレ!フリー!と自分を励ましながら、なんとかやっていきます。

株主総会はお土産配って拍手をゲットだぜ!

 

以前、コロナを理由に株主総会に来ないで欲しいという案内が送られてきて、「カラオケ会場と勘違いしている老人がいて、そもそも株主総会ってなんなの? みたいに思っている」と書きました。


今回は山のように溜まってしまった総会通知を見ていて、ほとんどすべての総会案内に「お土産」のことが記載されていたので、それについて書いてみます。

 

お土産って?

総会に出席をすると、会社からお土産がもらえることがあります。

これは会社によって様々で、自分の経験では「机の上にミネラルウォーターが一本置いてある」という一般的な会議の場でもよくあるパターンから、受付でお菓子の詰め合わせ、金券(自社の商品券やクオカード)などが配られることがありました。

大規模な会社になると、自社やグループのロゴを入れたお菓子や文具などを特注で作っているところもあります。(文具などは総会だけではなく、IR関係のフェア会場などで来場者に配ることもあるようです。)

これいう企業側の行動に対して、お土産を楽しみに株主総会に参加する株主もいるようです。

個人的には、総会でジイさんの(まず全てがくだらない)演説を聞かされて、進行を邪魔されるよりは、お土産もらって拍手する人たちが増えるほうがマシですが、お土産も企業にとってはコストなので気になるところではあります。
(お土産が豪華になると、それを聞きつけた株主が総会に参加するようになり、会場を広くしたり準備に時間がかかったり、雪だるま式に費用が増える)

要するに、土産なんて配って株主のご機嫌を取ってないで、ちゃんと利益を上げてください、というのがまずもっての最初のスタンスです。

 

コロナでお土産中止なの?どうなの?

2020年3月期決算の総会は同年5月頃に行われているわけですが、コロナを理由にしたりしなかったり、パターンは色々ですが、いくつかお土産に対する(総会の開催通知での)対応にパターンが見られたので、まとめて見たいと思います。
なお、自分自身は今期の総会には一件も参加しておりませんので、あくまで総会の通知だけをみてコレを書いています。

 

「土産は配布していない」とだけ記載しているパターン

そのままですね。配布する意思はないけど、問い合わせが多いので記載しているということでしょう。
これが一番効率的な対応だと思いますが、わざわざ書かなければならないというのが、なんとももの悲しい。。。

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ありません。ございません。おりません。

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うちもないでー。ドリンクもないでー。

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ないないづくしですわ

 

「土産の配布は取りやめている」と記載しているパターン

昔は配布していた、もしくは配布する意思はあるけど実際には(以前から)配布をしていない、というアナウンスだと読みました。
もしかしたら「どうして他の会社は総会でお土産を配布しているのに、お宅では配布しないのですか?」「株主に対する誠意が足りない」みたいな問い合わせ(恫喝?)があるのかもしれない。
まったくご苦労なことだと思います。(聞く方も、答える方も、それぞれ別の意味でご苦労である)

 

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取りやめ中。いつ再開するの?みたいな問い合わせが毎年あるんだろうなぁ~ヒマ過ぎる

 

「今回から土産の配布は取りやめさせていただく」と記載しているパターン

前回までは配布していたが、今回のコロナ問題をきっかけ(言い訳)にして、土産の配布を取りやめるという意図。
業績が悪いのでコストを削減したいのか、お土産目当ての株主がウザいのでやめたかったのかわかりませんが、どっちにしても無駄が省けていいことだと思います。
(もちろん業績が悪いのは良くないが、そんな会社の株を持っている株主自身が悪いのであって・・・あ、自分か!!)

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土産などやめちゃるわ!

 

「今回は土産の配布を取りやめる」と記載しているパターン

上記の「今回から」と明確に異なるのは、「今回は」取りやめるのであって、次回はまた復活させる可能性があるということです。
この書き方だと「コロナだからしょうがないよね」と、今回の総会でのクレームはなくお土産はやめられそうです。
そして、次回の総会の案内でしれっと「前回と同様、お土産については取りやめさせていただく(理由はない)」みたいな記載をして、配布を中止していくのですな・・・(だよね?)。

 

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今回だけ? 中止します。

 

「本総会では土産の配布は取りやめる」と記載しているパターン

微妙に言い回しが違いますが「本総会」というのは定期株主総会すべてのことではなく、「第○○回定期株主総会」1回限りのことを指していて、「今回は」とほぼイコールの意味と思います。
よって同じく次回の総会ではお土産が配布される可能性があります。(もしかしたら逆に毎度「本総会では」と書いているだけかもしれないが、そこまでは確認していない)

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土産について一切記載されていないパターン

1社だけ、まったくお土産についての記載がなかった会社がありました。もともとお土産なんて知らねーという剛の者なのか、今年も「コロナなんかかんけーねー!!かんけーねー!」と言いながらお土産配布するのか・・・

 

土産物を求める心理

何もせず何かがもらえる、というのは株主優待と同じでリスク感がなくて好評なのかもしれません。

実際は株価の変動リスクを負っているし、総会参加には交通費や時間と言ったコストがかかっているのですが・・・まぁ日本はそうしたコストが無視できるほどヒマな人が多く、お土産がどうのと話題(問題)になるくらい平和で、そのことを問い合わせたりするほど暇な人間が多いということで、余裕があって(やることがない人間が多くて)良いことなのかもしれない。

いや、もったいないなー。(生きていても)やることがないなんて!

 

総会に株主が集まらない問題をお土産で解決しようとするヒドさ

会社としての本心はともかくIR担当としては総会に多くの個人株主に来てもらいたい、と考えてお土産を用意しているのかもしれません。

しかし、総会がシャンシャンだったり、当たり障りのない質疑、回答ばかりで意味がない、という理由で人が集まらないのであれば、本来はそっちを見直すべきだと思うわけで・・・数値はともかく、原稿なしで話すらできないような登壇者はヤバいです。
まぁ1単元しか持っていない弱小株主を100人集めてもたいした数にはならないものの、総会における拍手の数は100倍ですから、ある意味擬似的な総会屋、言い方が悪ければ「参加者募集、2時間座って拍手するだけの簡単なお仕事です。謝礼はお土産で。」みたいなwin-winな世界かもしれません。

 

土産物が文化で必要なら、ワビサビの文化を導入してはどうか

株主に対する株式会社の本来の責務は、会社をよくしていくことを通して社会に貢献し、株主に対しては株価を上げたり配当を払うことです。(社会に貢献するだけならNPOにでもなればよい)(*)
なので、きちんと配当を行えるのであれば、お土産も株主優待も不要でしょう。

しかし、ダメな会社が結果を出せず、ロクな見通しも示せず、それでも経営者が続けるというのならケジメを見せておく必要があると思います。

つまりこういうことです。

 

業績が良く、配当もきちんと行えてる会社(もしくは配当原資を投資に回して拡大している会社)

株主優待も総会の土産も不要

 

業績が悪く、配当もろくに行えていないような会社

株主優待も総会の土産も積極的に行うべき

ただし、その際、経営者がワビの気持ちを込めて個人として行う

 

株主優待や総会の土産が贈り物だというのなら、別に経営者が個人でその経費を負担しても問題ないわけです(給与所得者なので、経費にも何にもならないけど)


株主はそれなりのリスクを負って取締役を選任し、会社経営を任せているわけです。

取締役も、総会通知にごめんなさいとプリントして終わりにしていいわけがありません。きちんとリスクを負ってもらう必要があります。


刀のサビにされたくなければ、ワビの気持ちをカタチにする必要があると思います。

それが日本の正しい文化なのではないでしょうか。会社の金で自分たちへの批判をかわそうとするのはおかしいでしょ、という話です。

株主総会では、こうした経営者の個人としての姿勢を問うていくことも必要ではないかと思います。(それがイヤなら受託するなよ、という話)

 

(*)NPOを否定するわけでも軽視するわけでもないし、むしろ敬意を持っているくらいだけど、株式会社の目的はそうではないということ