さよならシリーズ
ウチではできるだけモノを捨てないで長いこと使おうと心がけているのですが、(貧乏人根性であります)ときどき「もうゴールしてもいいよね」的な状態になってしまったものとお別れすることがあります。
ここでは、そんな奴らに感謝をしつつ、その活躍を記憶にとどめておくため写真などをとって送りたいと思います。
東日本大震災を経て15年以上生き延びたインクジェットプリンタ
CanonPixus960iというカラーインクジェットプリンタで、スキャナやファックスなどの便利な機能はついておらず、単純に印刷するだけのプリンタです。
形状も上の写真のように上部が湾曲していて、最近流行の真四角なプリンターからすると化石のようなデザインだと感じます。
それもそうです。購入からはや15年たちます。
過去何回か外傷ができるほどのダメージを食らってきたのですが、なんとか動いてきました。一番ヒドイのは東日本大震災の時に、2m近い高さから落下したというものなのですが、それでも何事もなかったかのようにけなげに動いてくれていました。
(さすがにプラ部品が少し壊れたようで、用紙のを支える部分がプラプラしていましたが)
故障はインクヘッド周りだけど、原因を突き止められず
今回は久しぶりに使おうとしたところ、プリンタヘッドがおかしくなり、ピンク色になるはずのところが黒く印刷されてしまうという故障が発生しました。どうやらヘッド周りがおかしくなって、カラーのところから黒いインクが出るようになったようです。インクカートリッジを交換してみましたが、まったく改善せず。
もちろん掃除をしたり、ヘッド清掃などを繰り返したのですが、最終的にどうにもうまくインクが出てこなくなってしまい、諦めて廃棄することになりました。
ちなみに、インクは黒黄青ピンクのほかに、青ピンクのフォト色があり、6色構成になっています。特にインクジェット専用紙を使ったときは、謳われていたとおり写真画質を実感でき満足していましたが、晩年はあまりそうした使い方はしなくなっていました(印刷自体をあまりしなくなっていた)
互換やリサイクル、詰め替えインクでも平気でランニングコストが素晴らしかった
最初の頃こそ純正インクを使っていましたが、1色800円くらいするため、全色そろえると5千円近くになってしまいます。
そこで,その後は1本100円程度のあやしげな互換インクカートリッジや、回収した純正カートリッジにインクを詰めたリサイクルインク、挙げ句にはカートリッジに穴を開けてインクを流し込む詰め替えインクまで使っていました。
メーカーはインクカートリッジにICチップをつけるなどして対抗(排除)していたようですが、このモデルは古くてそうした面倒な機能はついておらず、自由に使うことができました。おかげで非常に安く印刷することができて、助かりました。
キヤノンによる純正ヘッドの販売は2009年で終了してしまった
この当時のプリンターはまだキヤノンがプリンタヘッドを部品として売っていたので、入手して修理することも考えたのですが、調べたところ2009年にヘッドの販売は終了していました。非常に残念です。
もちろん、海外のサイトやオークションなどでは今も流通しているのですが、あやしげな品であっても数千円するわけで、原因箇所が特定できていない中でそれだけのコストをかけてチャレンジするのはちょっと厳しいな、というのが自分の判断です。
このプリンタはよく15年も働いたと思う
実はこのプリンターの他に、ここ10年くらいでHPの複合機を2回ほど購入しましたが、そちらは数年で壊れて廃棄することになりました。(HPはヘッドがインクカートリッジと一体型だったので、ヘッドの損傷はなかったけど、いずれもギアなどのメカ部分が物理的、電気的に損傷した)
購入したということは乗り換えを考えていたわけですが、960iも壊れていないので捨てるのも忍びないなと残しておいたところ、HPの故障が発生しては引っ張り出して使う、ということを繰り返しており、その際は大変助かりました。
BJ10Vというエポックメイキングなプリンタを作り出して以来、キヤノンに対しては非常に高い評価をしているのですが、それを裏切らない長寿ぶりだったと思います。
うちではこのプリンターのあとしばらくは何もなくて、コンビニコピー機を利用していましたが、やっぱりプリンターがないのは不便だなということでレーザー複合機を導入しました。
カラーを諦めたことになりますが、いつか再びカラー印刷を求めたときにはやはりキヤノンかなと思っています。