ふれふり!

素隠居してお菓子。そして興味がないことは無駄なく。

愛用しているキッチンタイマーが不調だったので修理した

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愛用のキッチンタイマー(修理後)


キッチンタイマーの調子が悪いので、分解修理することにしました。

具体的には

液晶の表示が薄い

ボタンを押しても反応が悪い(一定の角度でかなり強く押し込まないと反応しない)

というもの。


液晶が薄いのは電圧が下がっているからかな? という感じで、電池交換すればそれで済むような気がするのですが、ボタンの反応が悪いのはいつの頃からか気になっていて放置していた点なので、この際に両方なおしてしまおうと思い立って分解修理しました。

 

我が家のキッチンタイマー

製品はセイコーのET-822というもの。普通に使えていて、(ちゃんと動いてくれれば)特に不満らしきものはありません。

かなり昔のもので正式な情報がわかりませんが、どこかのサイトの情報によれば

●63×77×H14(サイズ?)
●最大セット時間:99分59秒
●電源:LR44ボタン電池
●8桁計算できる電卓機能付
●マグネット付
●カロリーチェック一覧表付

とのこと。

あー、確かに電卓モードあったわ。使ったことない、、、どころか、ときどき意図せずモードが切り替わって面倒だなーと思った記憶しかない。場合によっては電卓機能も役に立つのだろうか・・・

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8桁の電卓モード



 

買い換えるより修理したほうが気持ちいい

いまどきキッチンタイマーなんて100均でも売ってそうなものなので、壊れたら買い換えればいいんじゃね? というのもあり、修理がうまくいかなかったらそうするつもりです。
ただ、実際に店で見てみると100円のキッチンタイマーは液晶が小さかったりボタンが小さかったり、わざわざ買い換えたいとは思えないんですよね。(100均でも300円や500円のものになるとグレードが上がっていく)

まぁそうはいっても貧乏性なので捨てたくない、修理ができると成功体験ができて気持ちがイイ、というのが強いかもしれません。

 

電池ボックス周辺のカビの散乱はひどかった

とりあえず電池ボックスのフタを外して電池を見ると・・・うわひどい。青っぽい粉が大量に吹いていて、とても見せられません(写真を撮るのを忘れた)

キッチンは湿度が高く、粉や油などあまり機械にとってはよろしくないものが飛び散っているため、内側も色々劣化しやすいのかもしれないです。

で、作業中にこの粉が飛び散ったりするとあとあと片付けでかなり面倒なことになりそうなので、下にちゃんと白い紙を敷いて作業します。
これ、ポスティングやダイレクトメールのうち、裏が白いヤツを捨てずに保管しておくとよいです。

 

修理というより作業の大半は掃除に近いかもしれない

しょうがないのでまず電池を取り出し(粉まみれ)、マイナスドライバーで本体側のカビをはらっていきます。
こびりついたやつはドライバーでこそぎ落とします。

・・・とはいえ、うーん、凹部が多くて全部は取れないなぁ・・・

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だいぶキレイにした電池周り。よく見ると多少青いカビが見える

 

あらかた取れそうなカビを取り終わったところで、本体のネジを外して中を見ます。
カビっているのは電池部分だけで、基板や本体は大丈夫そう。汚れも感じられないので、基板以外(プラスチックやゴムの部品)は軽く水洗いするだけにします。

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全体的にカビがまき散らされている様子はない

 

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ただ、この右側の電池ボックス周辺は拭いたあとでもこの状態

 

 

製品自体はネジ留めされている割に、内部のメイン基板はネジ止めではなく取れないように溶接?されている・・・うーん。

えーい、面倒だ! あとのことを考えずに取り外します。

具体的な方法としては、カッターで溶接の頭の広がった部分をカットしてしまいます。

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赤いシカクの部分、プラスチックの頭が広がってネジ止めの替わりになってる

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頭の広がった部分をカッターで切ると基板が持ち上げられるようになる。

持ち上げたあとがこの状態。カビやゴミなどは見られず、そこそこキレイ・・・

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頭の部分をカットすると、こういう丸いプラのゴミが出る(後で使う)

 

このあとカビ取り作業をしますが、プラスチックとゴムの部品については中性洗剤で軽く水洗いして、水気を切って洗濯物と同じような感じで干しておきます。(基板などの金属部分を完全に取り外せないものは諦めてウェットティッシュで拭くぐらいにしておく)

 

カビのうまい除去方法が見つからず重曹で対処する

ネットで調べても、「スプレーして放っておけばカビも消えてピカピカになります!」みたいな楽そうな方法は見つけられませんでした。

しょうがないので接点部分を中心に、重曹ペーストを綿棒でゴリゴリこすりつけて、しばらく放置してからカビを除去するという方法をとりました。

 

上で水洗いしたプラ部品が乾くまでの時間もありますので、ここでいう「しばらく」は半日とか一晩とか、そういうレベルです。

除去のときは、乾き気味になってしまった重曹ペーストに少々水を足してペースト状にして、また綿棒をつけて作業します。
かなり腐食も進んでいて、完全に取れたようには思いませんが・・・まぁしょうがない。

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ラップの上に重曹を広げて、そこに水を振りかけ綿棒で練ってペースト状にする

きっちりとペースト状にならずジャリっとしていても全然問題ない

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やや青い色が残っているが、明らかに青い粉といえるものはなくなった


最後に、綿棒に無水アルコールをつけ、気になる部分を掃除してからはめ込みます。

が・・・そのままはめ込んだだけでネジ止めをして組み立ててみたのですが、ボタンが押せない。押すとボタンが沈み込んでしまって、反応しない。
どうやら最初にカッターでカットしてしまった基板おさえの部分、重要だったようです。

うーん、どうしよう。アロンアルファでとめてしまえばいいかな。

などと考えながらパコパコとケースを開けたり閉めたりしていたら、今度は電池と基板を接続するケーブルが取れてしまいました。

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よく見たら電池のケーブルが取れてるじゃないか

しょうがないので半田を出してきて修理。

そして、そのついでに、さきほどのプラ溶接部分を溶かして、下の写真のように基板が動かないようにしてしまいました。(プラスチックが足りないので、上で出た「丸いプラのゴミ」を接着剤として再利用する)

 

かなり乱暴な方法をとってしまったので、また分解修理しようとしても2回目はこの部分、もはや修理できないかも知れない・・・

プラスチックが溶けると明らかに身体に悪そうな臭いが出るし、ちゃんとやるならグルーガンとかのほうがいいかもしれません。

 

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かなり乱暴に溶かして溶接(と言っては怒られるレベル)で留めてしまった

 

キッチンタイマーなしにキッチンは稼動しない

とりあえずこのようなカタチで無事に修理ができ、電池も交換してかなり快適なキッチンタイマーになりました。

快適、、、といってもこれで普通の状態。

自炊する人にとってはキッチンタイマーはなくてはならないもので、毎日毎食非常に役に立っていて、壊れてしまうと非常に困ります。

何事も、なおせるうちはなおして長く使っていこうと思うと同時に、もし次にキッチンタイマーを買うことがあれば、湿度や油汚れに強いやつがいいなぁと思ったのでした。