2020年3月で勤め先を早期退職し、同年4月からフリーランスになりました。
社会保険については旧職場の任意継続を選択したのですが、年金についてはそういう制度がありませんので個人で国民年金に加入することになります。
その手続きについて、備忘録的に残しておきます。
2020年国民年金加入のスケジュール
次のような時系列で、国民年金については4月中に納付まで終えました。
国民年金をどうするかについては全額納付から滞納までいろいろな選択肢がありますが、自分の場合は納付することに決めていたので早期に準備をしておき、税金の申告で役所に出向いたときについでに処理してきました。
手続きそのものは特段難しいものではありません。
4月07日(火曜日) 地元役所に行き国民年金加入手続きをする
4月14日(火曜日) 納付書(1)と年金手帳が自宅ポストに投函されていた
4月20日(月曜日) 納付書(2)が自宅ポストに投函されていた
4月28日(火曜日) 銀行で納付した (現金)
4月の第1週は引っ越し手続きなどで混雑しているだろう、2週目以降も月曜&金曜はお客が多いのではないかということで、避けて2週目の火曜日に行きました。それでも市役所はそこそこ混雑している印象で、意味があったかどうかはわかりませんが、、、
納付書(1)(2)の違いは後述します。
加入手続きの必要書類
手続きに必要な書類は次の5つです。
1.基礎年金番号がわかるもの(年金手帳など)
2.本人確認書類(免許証など)
3.退職したことがわかるもの (職場でもらう)
4.印鑑(認め印可)
5.暇つぶしできるもの(本など)
このうち1.の基礎年金番号については、どこかにしまってあった(ハズの)手帳が出てこなかったため「ねんきん定期便」のハガキを持って行きましたが、番号さえわかればそれでもまったく問題ありませんでした。
2.の免許証がない場合は保険証と学生証のように、2点あったほうがいい場合もありますので事前に電話するなどして確認しておきましょう。
4.の印鑑は他の手続きでも使うので持って行きましょう。手続きは待ち時間が多いため、5.暇つぶしできるものは必須です。
一括前納したい場合は市役所ではなく年金事務所に行くべき
最初に市役所で手続きをしていたのですが、途中で「割引のある2年分一括前納したい」という話をしたところ、市役所では手続きに時間がかかるため役所の手続きをキャンセルして、直接年金事務所に行くように言われました。
おいおいこれまで待った時間は何だったんだよ?という感じですが、そもそも市役所の窓口は本業として年金を扱っているのではなく、年金事務所から頼まれて受付をしているだけのようです。そのため市役所内部で処理ができず、何かあると電話をして確認し、受け付けた書類も自分のところで確認作業をしたあとで年金事務所に送って正式な処理をしてもらう、という流れで余分に時間がかかります。
引っ越しや健康保険の切り替え手続きなど、市役所で様々な手続きをするときに同時に年金手続きもできる、というメリットがあるので急いでなければ悪くない制度ではあります。ただ、年金には納付期限があり、自分のように一括で納めたい場合は4月中に納めないとなりませんので、期限までにちゃんと処理してもらうには、年金事務所に行った方が確実だということでした。
窓口の手続き自体も年金事務所のほうが断然早かった
年金事務所まで行く手間がかかるじゃん・・・というのはありますが、幸い自分の住んでいるところは市役所から徒歩10分くらいのところに年金事務所があり、市役所の駐車場に車を置いたまま、運動がてら歩いて行くことにしました。
市役所では待ち時間10分+処理時間20分くらいかかったうえ、上記の通り完結はせず、その後の処理も遅いだろうことが想定されました。対して、年金事務所では待ち時間10分+処理時間3分という感じで、非常にスムーズに終わりました。
やはり1年中同じ処理をしている(しかもそれを何年も何十年も続けている)年金事務所と、人事異動でコロコロ変わる市役所の年金担当(かなりの閑職)とではレベルが違うのが明らかです。年金事務所の対応してくれた職員は30代でハキハキしており、市役所の職員は明らかに50代でヌボーッとした話しぶりだったので、その違いもあるかもしれません。
別の地域の年金事務所と数年前に仕事上のつきあいがあり、あまりの酷さに最低最悪だというイメージしか持っていませんでしたが、今回のような対応を全国の全職員がやってくれているなら、もっとマトモな組織になっているだろうなと思わずにいられませんでした。(仕事上、酷さを感じたのはいわゆる「上の人間」)
ついでなので年金手帳の再交付も申請しておいた
必要書類のところで書いたとおり年金手帳を紛失した可能性があったため、国民年金加入手続きと同時に手帳の再交付(無料)にもチェックを入れて、申請しておきました。正直、あんな番号だけ書いてある手帳に何の意味があるのかサッパリわかりませんが、邪魔になるほどかさばるものでもないので一応ゲットです。
2つ届いた納付書は同じもので、片方だけ使って払えばよい
上のスケジュールのところにあるとおり、納付書が間を置いて2つ届いています。納付書(1)は地元年金事務所からのお手製のもの。この封筒の宛名は手書きでした。
納付書(2)は 広域事務センターというところからシステム製作されたものが届きました。
どちらで納付しても同じとのことで、「二重に納付しないように」という注意が納付書(1)とともに入っていました。
地元の年金事務所では、センターからのシステム製作納付書がいつ発行されるのかわからないため、一括納付したいというお客の要望に対して、自家製の納付書を作成しているようです。
もちろん、一括前納するつもりだったけど資金的にキツくなってきたという場合は、システム製作された分割の納付書を使って毎月納めても大丈夫です。
センターから送付された大量の納付書はこんな感じです。予定通り納めた立場からするとすげー紙の無駄って気がするけど、資金繰りに支障が出る人もいるし、12ヶ月分あるのでしょうがない。
センターからの納付書には2年全納のものが含まれていない(1年前納は対応)
ところで、もはや払い終わったので必要もなく、捨てるつもりだったのですが、センターから送られた大量の納付書をパラパラ見ていたら、「2年分前納」の納付書が含まれてませんでした。
同封のパンフレットを確認したところ「(2年分前納は)年金事務所へお問い合わせください」 とありますので、2年前納というのはシステム製作では対応できず、どこで手続きをしようが結局は地元の年金事務所が手作業で作って送ってくることになったのかもしれません。
市役所の説明では、納付までのスケジュール的な問題で年金事務所に・・・との話でしたが、もしかしたらこういう納付書作成の問題もあって、年金事務所のほうがよかったのかもしれません。
初回は12ヶ月分前納はできず、1ヶ月+11ヶ月前納の組み合わせになる
センターからの納付書を見ると、1年分(12ヶ月分)前納できるのではなく11ヶ月分の前納という変則的な形になっていました。納付書も、4月一ヶ月分の納付書が最初にあり、そのあと11ヶ月分納付書が綴られていました(1年前納とか12ヶ月前納ではなく「全期間前納」という表現になっている)
納付書の期限が4月分も11ヶ月分も、同じように5月末までになっているのが解せないところではあります。(4月分が4月末までなら、初月分は間に合わないからと言う理由がつくけど)
もしかしたら年金事務所で「初年度12ヶ月分前納の納付書が欲しい」といえば作ってくれるのかもしれません。まぁ資金的に都合がつく人は割引の大きい2年前納するし、資金が厳しければ前納はできないので、1年前納が12ヶ月だろうが11ヶ月だろうがたいした問題ではない、ということなのかもしれず、この件は特に確認等はせず放置です。
加入後の初回は一括納付(前納)とクレジットカード払いは併用できない
少し書きましたが、年金は一括で前納すると割引があります。これはお金があるときに好きにまとめて払う、ということではなく、決められた期日、つまりその年度の4月末日までに払うことで少々の割引が受けられますよ、という話です。税金(ではないが似たようなモノ)で割引があることはマレなので、しっかり確保したいところです。
さらに、国民年金はクレジットカード払いが認められているため、カードのポイントも得ることができます(カード会社が認めていれば)
ただし、残念ながら2年分の一括前納とクレジットカード払いとの併用は初回に限りできません。
これは、前納をカード払いするためには、事前に「年金をクレジットカードで払う」という申し込みをしておかなければならない、というルールになっているためです。
4月末までに支払わなければならない場合、2月末までに申し込みが必要です。4月に国民年金に加入する手続きをして4月末までに納付しなければならない人には絶対にできない手続きです。できるのにできない。年金事務所で聞いてはみたのですが、2月末は絶対で「初回だから4月に申し込みをしても認める」といった例外はないそうです。
というわけで、2年後にカード払いができるように、2022年2月末までにクレジットカード払いの申し込みをしておくことを忘れないようにしなければ・・・
※ちなみにこの事前申し込みルールは口座振替でも同じで、初回はNGになります。カードのポイント等がない場合は、口座振替のほうが割引額が多少(2年で1250円)大きいので検討の価値はあるかもしれません。
一括納付(2年前納)とコンビニ納付は併用できない
では次の方法として、コンビニ納付ができないか? ということですが、これもできません。
というのも、2年分前納になると40万円近くの金額になってしまい、コンビニで扱える上限額(30万円)を超えてしまうからです。
※ここでのコンビニ納付とは、電子マネーを使ってコンビニ納付することを意味します。これは電子マネーへのチャージの際にクレジットカードのポイントをゲットすることで、実質的にクレジットカードで払ったのと同じメリットを得ようという意図で行われます。ただし、電子マネーへのチャージではポイントがつかないカードが増えたことでメリットが減り、電子マネーのチャージ額上限が5万円だったりと面倒なことが多いため今では下火になっているようです。
1年分前納なら20万弱でコンビニ取り扱い可能ですので、気になる人は1年前納+クレジットカードのポイントゲットと2年前納+現金でポイントなしとを比べて、どっちが得か調べてみるといいかもしれません。(自分は面倒なのでちょっとパス・・・)
というわけで、初回は素直に2年前納を現金で支払うのがベターかなという結論になりました。
今後の年金をどうするかは要検討
最初にさらっと書きましたが、自分の場合は国民年金については今のところ納付することにしています。これは、所得があるあいだは所得控除というかたちで税制上のメリットがあるのと、自分の場合は中途退職により将来得られる年金額も少なくて将来受給する際も(今のところ)非課税の範囲内で収まっている、ということが理由です。
一方、所得が非課税レベルまで少なくなった場合は、免除申請をして承認を受けたうえで納付しないことが最適解となりそうです。(免除申請をしないで滞納をするのだけはやめた方がいい)
現在、コロナとそれに続く大恐慌的な不況がやってくると言われており、自分の所得の先行きはかなり不安なところがあります。今後、資金的な問題で納付ができなくなったり、税制上のメリットが薄れてしまった場合は、免除申請をすることも考えています。
年金についてはそのうちまた書きたいと思います。